ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

James Brown's Original Funky Divas / Various Artists

2024年06月03日 | ソウル・ファンク・R&B

James Brown's Original Funky Divas / Various Artists (1998)

御大ジェームス・ブラウン(James Brown, JB)がプロデュースし、ザ・JBズ(The J.B.s)ら取り巻きが演奏を担当した女性アーティストの作品を一堂に集めたCD2枚組のコンピ盤全46曲。録音は1960年から1977年まで。収録されている女性アーティストは以下の通り。

Bea Ford
Sugar Pie DeSanto
Yvonne Fair
Tammy Montgomery
Anna King
Elsie Mae
The Jewels
Vicki Anderson
Marva Whitney
Kay Robinson
Shirley Jean & The Relations
Lyn Collins
Martha High

もちろん彼女らだけの歌唱ではなく、御大が表に出て一緒に歌っている作品も。ヴィッキー・アンダーソン、マーヴァ・ホイットニーやリン・コリンズらのソロ歌手として有名なアーティスト以外にも、長年に渡ってJBに仕えてバック・シンガーを担当したマーサ・ハイなんかも収録。タミー・モントゴメリーなんかはこの後にタミー・テレルとして有名になる。

バック・バンドがJBと共通しているので歌を抜いたらまんまJBズなんて曲も多いし、そもそも御大と同じ曲を歌っていることも多いが、どれも女性に歌わせることで歌詞の意味合いが違ってきたりするのが、異性でも主語が共通の英語の面白いところ。どのアーティストもさすがJBに見出されているだけあって強烈なシャウト!

驚かされるのはやっぱりJBのプロデュース能力。音楽はもちろん、自身の活動の合間に人材発掘から何から全部やるのだから凄い。ま、コントロール・フリークだったろうから他の人間に任せるなんて出来なかったんだろし、大変厳しいオヤジだったとも(苦笑)。ま、当人が「The hardest working man in show business」なんだから仕方あんめえ。マイルス(Miles Davis)やジョージ・クリントン(George Clinton)もそうだけれど、他人の才能を見抜いて面倒を見る力って誰にでも備わっている訳じゃないもんなァ。2枚組全部聴き通すと熱量でグッタリ(笑)。JBファン必携。

ネット・ショップにて購入(¥659)

  • Label ‏ : ‎ POLYDOR
  • ASIN ‏ : ‎ B0000067L7
  • Disc ‏ : ‎ 2
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Diamonds And Pearls / Prince &The New Power Generation

2024年05月30日 | ソウル・ファンク・R&B

Diamonds And Pearls / Prince &The New Power Generation (1991)

プリンス(Prince)が1991年に発表した13枚目のアルバム「Diamonds And Pearls」。バックを務めたのは新しい(当時)バンド、ニュー・パワー・ジェネレーション(The New Power Generation, The NPG)。当時ちゃんと聴いていると思ったがどれだけ探してもCDが見つからない。あまり聴き込んだ覚えもないので、あまり印象に残っていなかったのか、それともそもそも自分で買っていなかったか。ちょうどデラックス・エディションが発売されたというニュースを見て久しぶりに聴きたくなったのだが…。そこで中古店で安く刺さっているのを改めて購入した次第。

ヴァラエティに富んだ様々なタイプの曲が収録されているが、非プリンスのラップが多用されていて自分のイメージするプリンスの楽曲らしくないところも感じられて当時違和感があったのかも。ただこうして改めて聴いてみると、アルバムとしての統一感こそ希薄だがそれぞれの曲の出来は素晴らしく、自分の苦手な超メロウな曲以外はどれもいい感じで聴ける。ヒットした「Diamonds And Perls」「Cream」「Gett Off」なんかはさすがの出来。彼のコンピを組んだら絶対に外せない3曲。さすがにデラックスやスーパー・デラックス・ヴァージョンまでは手を出すことは無いと思うが…。

中古店にて購入(¥330)

  • Label ‏ : ‎ WARNER
  • ASIN ‏ : ‎ B000002L8Z
  • Disc ‏ : ‎ 1
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New Orleans Piano / Professor Longhair

2024年05月26日 | ソウル・ファンク・R&B

New Orleans Piano / Professor Longhair (1972)

ニュー・オリンズのブルーズ・ピアニスト、プロフェッサー・ロングヘア(Professor Longhair)のベスト盤。こちらはアトランティックの”Blues Originals”というシリーズの第2弾として1972年に発表された盤にボーナス・トラックを加えたCD。録音は40~50年代。ただこのアルバムが発表された70年代前半にはほとんど忘れられた存在だったそう。ここに収録された曲も当時シングルとして発表された物ばかりらしい(リーダー・アルバムは制作されなかった模様)。

自分が彼の音楽を初めて聴いたのはいつだったか思い出せないが、何かのブルーズ・コンピレーション盤に入っていて、その変わった名前で目に留まった程度。ただその後テーマをニュー・オリンズに絞ったライノから出たコンピ盤に彼も収録されていて、その独特なシンコペーションの効いた音楽と、ルーズでゴキゲンなピアノに引き込まれたと記憶している。ここに収録された16曲も転がるピアノに彼の飄々としたヴォーカルが重なるブギウギで、いかにもニュー・オリンズっていう”セカンド・ライン”の雰囲気が満載(←言葉では何とも説明しづらいが)。

中古店にて購入(¥650)

  • Label ‏ : ‎ Atlantic / Wea
  • ASIN ‏ : ‎ B000002I6Z
  • Disc ‏ : ‎ 1
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Music For Your Mother (Funkadelic 45s) / Funkadelic

2023年12月16日 | ソウル・ファンク・R&B

Music For Your Mother (Funkadelic 45s) / Funkadelic (1992)

ファンカデリック(Funkadelic)のWestbound時代の45回転シングルと未発表曲をまとめたCD2枚組。年代でいくと1969年から1976年だとのこと。ファンカデリックのシングルっていうだけであまりイメージが湧かないが、こんなに出ていたんだね。70年代中盤の”いかにも”っていう雰囲気のグルーヴィーな曲は馴染みがあるが、意外と音楽性の振り幅が大きく、デビュー当時は特にちょっと変わった音楽性のバンドだった。ここにも収録されているがシリアスでサイケな部分があり、面食らったことがある。総帥ジョージ・クリントン(George Clinton)は、これに加えてパーラメント(Parliament)、そしてその総体であるPファンク(P-Funk)も主幸しているんだから凄い。関わっているメンバーも多く、それらが交わっているので正直区別は付けにくいのだが。

いきなりドロドロと不穏な始まり。これをシングルに持ってくるかな、普通(苦笑)。一転して彼らの出自でもあるヴォーカル・グループのような曲があったり、サイケ、ブルーズ、ヴォードヴィル的な曲があったりと振り幅が大きく、まだまだファンキーな面は表に出ていない。70年代に入るとその萌芽が見られ、だんだん腰を落としたグルーヴィーな曲が多くなってくる。これはやっぱりブーツィー(Bootsy Collins)の加入によるところが大きいのかな。そうなるとだんだん明るくユーモラスな部分も加算され、Pファンク・ワールドに。終盤は安心して身をゆだねることが出来るが、ちょっとクセの強いコンピ盤。

中古店にて購入(¥747)

  • Label ‏ : ‎ Westbound Records
  • ASIN ‏ : ‎ B01G473K90
  • Disc : 2
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The Very Best Of The Jacksons / The Jacksons

2023年10月01日 | ソウル・ファンク・R&B

The Very Best Of The Jacksons / The Jacksons (2009)

マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の在籍したジャクソンズ(The Jacksons)のベスト盤CD2枚組。モータウン時代、つまりジャクソン5(Jackson 5)時代の曲もきっちり収録している。マイケルがジャクソン5に参加したのはなんと5歳の頃(!)。その時から長男のジャーメイン(Jermaine Jackson)に代わってリード・ヴォーカルを務めたというんだから余程モノが違っていたんだろうか。それまでのバンドからヴォーカル・グループになった彼らは各地のオーディション大会を総ナメしてレコード契約。音楽のみならず、アニメになったりコメディ番組に出演したりとその後は国民的グループとなって活躍。自分は80年代の後半になってアメリカで再放送で見たことがあるけれど、やっぱりずば抜けてマイケルが非凡だった。

凄いなと思うのはマイケルが成長して声が変わったりしても才能を維持し続けたこと。自分は特に好きという訳ではなかったが、モータウンのコンピ盤には必ずジャクソン5が選曲されていたので有名曲は知っていたし、マイケルがソロで大ヒットした時には人並みに聴いた(というかPVで観た)。このベスト盤ではマイケル離脱前のジャクソンズ時代の曲も多く収録しているが、自分が初めてジャクソンズ関連のレコードを買ったのはミック(Mick Jagger)と共演した2-13「State Of Shock」だったから随分と知らない期間が長い。その知らない時代に特化して聴いてみると、そのままマイケルのソロに繋がるようなポップで完成度の高い曲が揃っている。もちろんマイケルを前面に押し出しているので、だんだんとマイケル&ザ・ジャクソンズみたくなっていったのは仕方がないことだろう。ただマイケルが爆発的な人気を博した後、他の兄弟の苦悩は想像するに余りある。当時グループとしてどの程度評価されていたのかな。

中古店にて購入(¥330)

  • Label ‏ : ‎ Sony
  • ASIN ‏ : ‎ B00020JPI6
  • Disc ‏ : ‎ 2
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100 Hits : Ultimate Soul - 100 Definitive Smooth Sounds / Various Artists

2023年09月14日 | ソウル・ファンク・R&B

100 Hits : Ultimate Soul - 100 Definitive Smooth Sounds / Various Artists (2016)

中古ショップで安値で見付けてサッと収録アーティストを確かめたら、ビル・ウィザース、アレサ・フランクリン、ポインター・シスターズなど、自分の好きなアーティストが多く入っていたので何も考えず買った5枚組100曲のソウル・ミュージックの編集盤。収録アーティストと曲は以下の通り。

1-01 Bill Withers – Ain't No Sunshine
1-02 Champaign – How 'Bout Us
1-03 Marvin Gaye – Sexual Healing
1-04 Billy Paul – Me And Mrs. Jones
1-05 Harold Melvin & The Blue Notes – If You Don't Know Me By Now
1-06 Teddy Pendergrass – Turn Off The Lights
1-07 Little Richard – A Little Bit Of Something (Beats A Whole Lot Of Nothing)
1-08 Johnny Nash – Tears On My Pillow
1-09 The Vibrations – 'Cause You're Mine
1-10 Luther Vandross – So Amazing
1-11 The Drifters – You're More Than A Number In My Little Red Book
1-12 Trammps – Hold Back The Night
1-13 James & Bobby Purify – Let Love Come Between Us
1-14 Earth, Wind & Fire – After The Love Has Gone
1-15 Heatwave – Mind Blowing Decisions
1-16 O'Jays – Brandy
1-17 The S.O.S. Band – Just Be Good To Me
1-18 The Delfonics – Ready Or Not Here I Come (Can't Hide From Love)
1-19 Bobby Womack – Home Is Where The Heart Is
1-20 The Peddlers – Birth

2-01 The Ronettes – Be My Baby
2-02 Reparata And The Delrons – Captain Of Your Ship
2-03 Freda Payne – Band Of Gold
2-04 Gladys Knight & The Pips – Midnight Train To Georgia
2-05 Erma Franklin – Piece Of My Heart
2-06 The Three Degrees – Woman In Love
2-07 Peaches & Herb – I Need Your Love So Desperately
2-08 Dionne Warwick – I'll Never Love This Way Again
2-09 Nina Simone – Do What You Gotta Do
2-10 Aretha Franklin – Mockingbird
2-11 Deniece Williams – That's What Friends Are For
2-12 Cheryl Lynn – All My Lovin'
2-13 Barbara Mason – From His Woman To You
2-14 Jackie Moore – Personally
2-15 Phoebe Snow – Every Night
2-16 Cherrelle & Alexander O'Neal – Saturday Love
2-17 Pointer Sisters – I Need You
2-18 Freddie Scott – Are You Lonely For Me, Baby
2-19 The Tymes – People
2-20 General Johnson – Don't Walk Away

3-01 Marvin Gaye – 'Til Tomorrow
3-02 Luther Vandross – Here And Now
3-03 Johnny Nash – I Can See Clearly Now
3-04 The Emotions – Don't Ask My Neighbours
3-05 O'Jays – Backstabbers
3-06 Chairmen Of The Board – Give Me Just A Little More Time
3-07 Earth, Wind & Fire – Can't Hide Love
3-08 The Drifters – Like Sister And Brother
3-09 The Delfonics – La-La (Means I Love You)
3-10 Average White Band – A Love Of Your Own
3-11 Heatwave – Always And Forever
3-12 Bobby Womack – How Could You Break My Heart
3-13 Odyssey – If You're Lookin' For A Way Out
3-14 Lou Rawls – Lady Love
3-15 Robert Knight – Love On A Mountain Top
3-16 Jeff Perry – Love Don't Come No Stronger
3-17 Gary Puckett – Lady Willpower
3-18 Herb Ward – Honest To Goodness
3-19 James & Bobby Purify – I'm Your Puppet
3-20 Johnny Mathis – I'm Stone In Love With You

4-01 Bill Withers – Lean On Me
4-02 Cassius Clay – Stand By Me
4-03 Alexander O'Neal – A Broken Heart Can Mend
4-04 Gary Puckett & The Union Gap – Young Girl
4-05 The Peddlers – Girlie
4-06 Ray Parker Jr. & Raydio – Jack And Jill
4-07 Ronnie Dyson – When You Get Right Down To It
4-08 Teddy Pendergrass – Love TKO
4-09 The Emotions – Flowers
4-10 Lou Rawls – You'll Never Find Another Love Like Mine
4-11 The Manhattans – Kiss And Say Goodbye
4-12 Robert Knight – Everlasting Love
4-13 The Vibrations – Gonna Get Along Without You Now
4-14 Ronnie Dyson – (If You Let Me Make Love To You Then) Why Can't I Touch You
4-15 Chairmen Of The Board – You've Got Me Dangling On A String
4-16 Average White Band – Queen Of My Soul
4-17 Gene Chandler – Does She Have A Friend?
4-18 Holland Dozier  Ft. Lamont Dozier – Why Can't We Be Lovers
4-19 Little Richard – I Don't Want To Discuss It
4-20 Steve Shelto – Don't Give Your Love Away

5-01 Peaches & Herb – Let's Fall In Love
5-02 Gladys Knight & The Pips – Part Time Love
5-03 Aretha Franklin – Soulville
5-04 Deniece Williams – Free
5-05 Freda Payne – Deeper And Deeper
5-06 The Ronettes – Baby I Love You
5-07 Barbara Mason – Give Me Your Love
5-08 Shirley Ellis – Soul Time
5-09 Phyllis Hyman – You Know How To Love Me
5-10 The Honeycone – Stick Up
5-11 Pointer Sisters – Fire
5-12 Cherrelle – I Didn't Mean To Turn You On
5-13 The Three Degrees – A Toast Of Love
5-14 Johnny Mathis – Too Much, Too Little, Too Late
5-15 Tyrone Davis – Give It Up (Turn It Loose)
5-16 Johnny Johnson And The Bandwagon – Sweet Inspiration
5-17 The Tymes – Ms. Grace
5-18 Stevie B – Because I Love You (The Postman Song)
5-19 The Manhattans – Hurt
5-20 The S.O.S. Band – The Finest

ガキの小遣いのような値段なので正直細かい内容はどうでもよく、自分の知らないアーティストでも好みの曲が見つかれば、程度の気分だった。にしても1曲5円80銭(←貧乏計算)。安い(笑)。しっかりと副題”Smooth”を見ていなかったので、自分にはちょっとスウィート過ぎる曲が続くのが難点か。それでも丸々100曲ロマンチックでスローという訳でもないので、十分に楽しめた。この5枚を繰り返し聴くかというとちょっと微妙なところ。

中古店にて購入(¥580)

  • Label ‏ : ‎ Sony
  • ASIN ‏ : ‎ 5014797894662
  • Disc ‏ : ‎ 5
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Tina Turner(1939 - 2023)

2023年06月27日 | ソウル・ファンク・R&B

ティナ・ターナー(Tina Turner)が亡くなった。最近は音楽活動が聞こえてこず、歳をとって随分表情の変わってしまった写真だけ見ていたのでむべなるかなという感じだった。自分が最初に彼女の映像を観たのは、中学生ぐらいの頃にVHSでレンタルした西ドイツの音楽番組「Beat Club」に収録されていた「Proud Mary」の映像だったと思う。もちろんアイク&ティナ・ターナー(Ike & Tina Turner)名義で、バックにはアイクの超低音ヴォーカル、アイケッツ(The Ikettes)のダンス有りのサイケデリックな映像処理をしたものだった(←今はそんな映像もすぐに観れてしまうのがスゴイ)。そのパワフルさにたじろいだ。もちろん後年に自叙伝で明かされ映画にもなったアイクのパワハラなんていうのは全然知らなかった時代だ。

1984年の復活ヒット作「Private Dancer」(ジャケ写真上)はアナログで購入。当時はまだ海賊盤でしか見られなかった映画「Gimme Shelter」でのエロチックなライヴ映像、映画「Tommy」でのアシッド・クイーン役等それまで観ること聴くことの出来なかった色々なアーカイヴを体験する機会がだんだんと増えていく。Live Aid でのミック(Mick Jagger)との共演や、ライヴでのボウイ(David Bowie)との共演も懐かしい(ミックのソロ来日公演でのゲスト共演は名古屋だったので観ていない)。ソウル・レヴューの常として昔からカヴァーが多かったが、どれも圧倒的な迫力でティナ色に染まってしまうのは凄かった。2009年にはストーンズ(The Rolling Stones)の69年のツアー前座でのコンプリート音源まで聴けるようになった。

あの自伝映画があってから以降は、アイクのそういう面が頭から離れなくなってしまったが(※ただしアーティストとしてのアイクは好き)、彼女のパワフルなヴォーカル・パフォーマンスはもちろん、後年の解き放たれたようなはち切れんばかりの笑顔が印象的だった。そんなレジェンドであったにも関わらず、90年代から00年代の活躍はコラボ作品以外あまりよく知らないのだが、調べてみると自分が思っていたよりも活躍していた様子。自分がよく聴き返すのはアイク&ティナ・ターナー時代の作品なのだが、そちらは権利関係が複雑でレコード会社がバラバラなのでコンピ盤でも選択が難しい。レーベルの垣根を越えた決定盤はあるのかな。合掌。R.I.P.

 

 

  Tina Turner(1939 - 2023)

 

 

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Dirty Mind / Prince

2022年10月20日 | ソウル・ファンク・R&B

Dirty Mind / Prince (1980)

プリンス(Prince)の1980年発売の3枚目のスタジオ・アルバム。自分がプリンスを聴き始めたのは1983年の「1999」からだったので、その前に発売された3枚は持っていない。このアルバムに収録されている曲も後に色々なコンピなどで聴いてはいるが、アルバムとして通して聴くのは初めて(のはず)。当時はまだプリンスの情報は自分には届いておらず、PVもほとんど観た記憶が無いし(「1999」からの曲でさえ)、どんなアーティストであるかは知らなかった。ストーンズ(The Rolling Stones)の81年の全米ツアーで前座に抜擢されたが、(どう考えても客層が合わない)客から大ブーイングを喰らってしまった、なんていうニュースもきっと後から知ったはず。ミック(Mick Jagger)は当時から彼の凄さを認めていたらしいが…。

アルバムは後にシンディ・ローパー(Cyndi Lauper)にカヴァーされる02を初め、ファンキーな曲が彼特有のファルセットで歌われていて、演奏ももちろんほとんど全てプリンス自身(のはず)。今からだとこの意外とシンプルなサウンドは”プリンス節”とでも言えるだろうが、当時は時期的に”ディスコ”で括られたろうことは想像に難くない。にしても同時代の他のファンクと比べてもロック寄りの独特の雰囲気がある。英語の比喩とかは直感的には分かり辛いが、ジャケットのイメージからも分かるようにかなりセックスについて踏み込んだ描写が見られる。よくこの内容で大手レコード会社がOKを出したものだ。30分という短い尺で音もスカスカだけれど、このアルバムすごくイイ。

中古店にて購入(¥650)

  • Label ‏ : ‎ WEA
  • ASIN ‏ : ‎ B000002KLP
  • Disc ‏ : ‎ 1
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5 Classic Albums / Parliament

2022年09月05日 | ソウル・ファンク・R&B

5 Classic Albums / Parliament (2016)

泣く子も黙って踊り出すジョージ・クリントン(George Clinton)総帥率いるパーラメント(Parliament)。その絶頂期のアルバムが入った簡易ジャケット5枚組。以前から「Original Album」シリーズが好きで集めているが、これも同趣向の企画盤。収録されているのは以下のスタジオ・アルバム5枚。

・Mothership Connection (1975)
・The Clones Of Dr. Funkenstein (1976)
・Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome (1977)
・Motor Booty Affair (1978)
・GloryHallaStoopid (Pin The Tale On The Funky) (1979)

当時の熱が一番伝わり易い名ライヴ盤「Live (P.Funk Earth Tour)」(1977)こそ入っていないが、どれを取っても最高な、しかもジョージ・クリントンならではのファンク(=P-Funk!)が楽しめる。特にはっきりとした区別を付けている訳ではないが、自分は「Funkadelic」名義の作品よりパーラメント名義のこれらのアルバムの方が好み。とはいえ、ハイどうぞって聴かされたらどっちがどっちなんて当てられないんだろうなァ(笑)。それでも後半の3枚はしっかりアルバムとして聴くのは初めてだったので嬉しい。

メンバーが多いし、残っている当時の映像を観てもステージ上は混沌としているので、音楽的に誰がどんなプレイをしていたかというのは分かりにくい。それは各アルバムでも変わらない。もちろん、そのごった煮感が彼らの神髄でもあるのだが。それぞれのアルバムにコンセプトがあり、中心になるキャラクターが創造されている。そういう世界観がもっとこちらに響いてくると楽しいんだろうが、いかんせん文化的にも言語的にも遠い存在で、音で楽しむぐらいしか出来ないのが悔しい。さて今日の1枚はどれにしようか。

amazonにて購入(¥1,920)

  • Label ‏ : ‎ Imports
  • ASIN ‏ : ‎ B01G4NYC4G
  • Disc ‏ : ‎ 5
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Voodoo Soul: Deep & Dirty New Orleans Funk / Various Artists

2022年08月18日 | ソウル・ファンク・R&B

Voodoo Soul: Deep & Dirty New Orleans Funk / Various Artists (2001)

表題の”Voodoo Soul”だけでは何のことかさっぱり分からないが、副題の”Deep & Dirty New Orleans Funk”が付くと何となく方向性の分かるコンピレーション盤。ところがいきなり超有名曲のミーターズ(The Meters)の「Cissy Strut」から始まるので「?」となってしまうが、リー・ドーシー(Lee Dorsey )、ベティ・ハリス(Betty Harris)、アラン・トゥーサン(Allen Toussaint)など、なるほどとなる面子から名前もあまり知らない面々までがコンパイルされていて、”黒い”雰囲気の味わえる編集盤。ここでいう”Voodoo”は宗教的に厳密な意味じゃなく、”ディープ(つまり一般的なヒットチャートとは無縁な)”ぐらいの意味で受け止めておくのが妥当なのかも。収録されているアーティストと曲は以下の通り。

01 The Meters – Cissy Strut
02 Lee Dorsey – Everything I Do Gonh Be Funky5
03 Betty Harris – Ride Your Pony
04 Clemon Smith – Brother Man, Sister Ann
05 The Meters – Here Comes The Metermen
06 Eddie Bo & Inez Cheatham – A Lover & A Friend
07 Skip Easterling – I'm Your Hoochie Coochie Man
08 Lee Dorsey – Occapella
09 Willie West – Fairchild
10 Roger & The Gypsies – Pass The Hatchet
11 The Meters – Ease Back
12 Allen Toussaint - Louie
13 Robert Parker – Get Ta Steppin'
14 Sonny Jones – Sissy Walk
15 Backyard Heavies – Soul Junction
16 Eddie Bo – We're Doing It (Thang)

この面々でニュー・オリンズ(オーリンズ)色が充分なのかどうかは自分にも分からないが、独特のグッと腰を落とした分厚いリズムやメロディーが心地良くカッコイイ曲ばかり。硬く跳ねるようなスネアの音がいい感じ。それでもいわゆる”セカンド・ライン”のリズムの曲ばかりではないし、ニュー・オリンズという土地の持つ音楽的背景がこれらの楽曲に与えた影響は果たしてどのくらいなんだろう。年代的には60年代の終わりから70年代初めの曲が中心にコンパイルされていて、時代的にはいわゆる”ブラック・パワー”がアメリカを席巻した時期。アメリカの黒人(現在ではBlackとは呼ばず、African-Americanという呼称が一般的)が市民権を得て社会的な影響力を増していった時期と重なる。曲は別としても歌詞がすっと入ってこないのがもどかしい。

amazonにて購入(¥600)

  • Label ‏ : ‎ Metro Music
  • ASIN ‏ : ‎ B00005NSWX
  • Disc ‏ : ‎ 1
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