ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

常寿司 @東京・浅草

2013年09月30日 | 東京都(老舗)

Photo

<少し前に訪問した老舗覚え書き・2>

戦前に浅草広小路の屋台で鮨を握っていたのが発祥というお店「常寿司」。このお店を知ったのはある本に「江戸前づくし」というセット・メニューがあると載っていたから。浅草に寄る用事があった時が丁度昼時だった事もあり、飛び込みで店に入ってみた。外観は「ザ・街場の寿司屋」という感じで、店内は鮨ダネを入れるガラスケースのあるカウンターにテーブル席、小上がりがある。先代もお見かけしたが、現在は3代目が中心となって店を切り盛りしているようだ。

注文するメニューが決まっていたのでカウンターでなくテーブル席へ。店に入る前に雨が降ってきて少し濡れたので女将さんや3代目と天気の話などしながら鮨が握られるのを待つ。角皿にきれいに並べられた握りは「昔ながらの江戸前鮨」を再現したものらしく、鮪(赤身)、酢締めの光物、青柳、煮ツメを塗った煮穴子、煮烏賊などなるほど江戸前を連想させる手を加えた鮨タネばかり。こうしたテーマに沿ってお決まりの盛りを作るのはなかなかいいアイデアだと思う。値段が分かっているから若い人でも注文し易いし、ランチでいただくにも丁度いい。カウンターに座って3代目や朗らかな女将さんに昔からの浅草の様子など聞きながらお酒をいただいてみたいなぁと思えるあたたかいお店だった。(勘定は¥1,800)

常寿司 (つねずし)

東京都台東区浅草1-15-7

コメント

寿司英 @名古屋市港区・築地口

2013年09月28日 | 名古屋(港区・南区・緑区)

地下鉄の築地口駅を降りて歩いて数分の所にある人気の鮨店。車で近くを通った事がある位で、この近辺に来ることはほとんど初めて。店は一見すると街場の鮨店と見紛うが、店内、カウンター周りはすっきりとされている。ご家族での経営だが、後を継いだ若い大将が自分のやりたい事をしっかり実現させているように感じられる。場所柄何かのついでに寄るといったところではないので、早い時間だったがしっかりと予約して訪問した。

おまかせで頼んであったのだが、まず出てくるここの名物とも言える八寸は見た目にも華やかでうれしい。10種類くらいの酒肴がそれぞれきれいに盛りつけられ、まずこれでお酒を充分に楽しめる。その後もいくつか火を入れた酒肴などが続き、日本酒がすすむ。種類は少ないが、こちらのお店の名前がラベルに貼られたオリジナルな瓶入りのもの(富山だったか)が思いのほか良く、充分に楽しませてもらった。

お茶に切り替えて握りに移行。握りは端正な形で、街場の鮨屋のような野暮ったさはない。これはやはり修業先(東京の老舗名店)ゆずりなのかな。タネもおまかせで伝えた値段の割にとても頑張っていて充分に楽しめる。締め物の按配もなかなかでそれぞれのバランスがいい。いくつか追加で注文したが値段を見てびっくり。安すぎるくらいの値段。相当頑張っていただいたのか、どの客でもこの位なのか。とても値打ちだった。。

ピリピリとした緊張感の中で食べる鮨ももちろん有りだとは思うが、結局そういう店に訪問するのは数回までだ。こちらでは母君であるおかみさんの自然体で暖かい対応が、慇懃無礼にマニュアル化された接客サービスにしっくりとこない自分にすんなりと入ってくる。若大将もキッチリと丁寧だが、色んなところに話を繋いでいける器用さも持ち合わせていて、鮨屋はやっぱり人だなぁと思わせてくれるアットホームな感じがうれしい。(勘定は¥8,000)

この後の記事はこちら

寿司英 (すしひで)

名古屋市港区港楽3-5-21

コメント

そば輝 @岐阜県関市

2013年09月26日 | 岐阜県(中濃)

また神田に行く予定が出来たので、近くの蕎麦屋を探していて行き着いた猿楽町(神保町)の蕎麦屋「松翁」のホームページを見ていたら、そこに”お弟子さんが故郷に帰って出店”と書いてあった。住所を見ると何と岐阜県関市との事。これは行ってみないと、とすぐに訪問。

松翁といえば蕎麦好きにも酒好きにも評判の店。というのも酒肴が充実しているし、酒のラインナップといったらその辺の居酒屋が負けてしまうような品揃え。他にも変わり蕎麦をやったりと、古い店構えに似あわず意欲的な店だ。いつかのぞいてみたいと思っていたのだが、お弟子さんの店が先になってしまった。

お店は居抜きだろうか大きめの建物で、まだ真新しい店内は小さいカウンターの他にテーブル席、それに小上がりと結構広い。入口横には石臼が。まだ若い店主と女性二人が店を切り盛りしている。冷たいお茶が出されてからメニューを眺めてみる。いろいろあるが、まず基本のざるそばと天麩羅を味わってみたかったので天ざるを注文。手打ちの蕎麦を同じく手打ちの冷麦にも変えられるようだ。

つゆや皿が乗ったトレイが運ばれてきたが、まだ天麩羅は乗っていない。というのも揚げた物から皿に供されるようだ。手間がかかるだろうがこれは嬉しい。確か修業先もこのやり方のはずだ。まず小振りだが車海老。ちゃんと頭も揚げてくれる。そして野菜は2種。どちらも食感よく旨い。ここで蕎麦が登場。やや緑がかった蕎麦は十割との事で、角が立って食感の良いもの。つゆはきりっとしていておいしい。メニュー裏を読むと素材にもこだわっているようだ(自分自身は素材の産地に特段の興味はない)。このつゆはなかなか自分好み。最後は穴子の天麩羅が出て、そば湯を飲み終了。

市郊外のロードサイドにあるので、蕎麦を手繰る前に蕎麦前で一杯というのはなかなか出来ないだろうが、店主も若いしなかなか期待が持てるお店だ。何しろ蕎麦が好みに合っていた。店の意匠や置いてある物にきりっとした所がないのと、有線放送だろうか大きい音量で腹が踊るような音楽が流れていたのは残念。店全体が良い雰囲気になるには時間がかかるだろうが是非この地でしっかりと根を下ろしてもらいたい。

この後の記事はこちら

江戸手打 そば輝 (そばき)

岐阜県関市星ヶ丘10-13

コメント

NME Awards 2009 - Pictures Of You / Various Artists

2013年09月25日 | 雑誌付録CD

Cure

NME Awards 2009 - Pictures Of You / Various Artists (2009)

英音楽誌NME(New Musical Express)が編集したキュアー(The Cure)のトリビュート・アルバム。雑誌のおまけに付けられたものだと思う。NMEもこういうのを出していた事があるとは知らなかった。ジャケットを含めてこれだけのクオリティのコンピレーションCDがおまけに付くのは英音楽誌ならでは。

副題は「A Tribute To Godlike Geniuses The Cure 」とされていて、14のバンドがキュアーの曲をカヴァーしている。あまり馴染みのないバンドが多く、期待していなかったが、どのカヴァーもなかなか雰囲気が出ていて悪くない。知っているバンドと言えば5、9、10、11くらいだが、アルバムで持っているバンドも全く無いので、どんな音楽性を持ったバンドがキュアーに影響を受けているのか窺い知ることが出来ないのが残念。

01 The Cure ? Introduction
02 Mystery Jets & Esser ? In Between Days
03 Lostprophets ? Boys Don't Cry   
04 Marmaduke Duke ? Friday I'm In Love
05 Dinosaur Jr ? Just Like Heaven
06 The Big Pink ? Love Song   
07 Editors ? Lullaby   
08 British Sea Power ? A Forest   
09 Dandy Warhols, The ? Primary   
10 The Get Up Kids ? Close To Me   
11 The Futureheads ? The Lovecats   
12 Art Brut ? Catch   
13 Metronomy ? Fascination Street   
14 Alkaline Trio ? Cut Here   
15 Get Cape. Wear Cape. Fly ? In Between Days

オークションにて購入(¥136)   

コメント

あじろ亭 @岐阜県岐阜市

2013年09月24日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

2

岐阜城にも近い伊奈波(いなば)神社参道に店を構える洋食屋。創業明治40年と言う老舗だ。この日は初めに行く予定だった同じ岐阜市内の老舗洋食屋「三河亭」が残念ながら一時休業となっていた(2月からとの事)。という訳で、なんならハシゴをしようと思っていたこの店に初めて訪問することになった。駐車場がどこかにあるのか分からなかったが、バイクだったので店先に留めさせてもらう。

店は新しい建物なので古い建物を見るのが好きな自分には風情が感じられないのが残念。日曜だったが、中に入ると参拝で来ただろう家族や熟年のカップルが楽しそうに食事をしていた。メニューを見せてもらってとても迷ったのだがハヤシライスを注文。注文してからじっくりメニューを眺めていると他にも試してみたいメニューがたくさんある。三河亭で食べようと思っていた「高等ライス」がここにもあった。

席から厨房の様子をうかがい知ることは出来ない造りで、給仕は年輩の女性がひとりだった。ほどなくしてハヤシライスが登場。最近のデミグラスソースは焦げ茶色をした味の濃いものが主流だけれど、ここのソースは淡い茶色で玉ねぎの切りも大きめ。昔はこんなだったのかなと思わせるようなポテッとしたタイプのソース。飛騨牛の端肉を使ったという肉はさすがに柔らかでしっかりソースに馴染んでいる。ソースの量はちょっと少なめで、盛ってあるごはんの量も少ないので、ごはんの上にソースが乗っかったような感じ。玉ねぎの食感は少し気になるところがあったが、あっという間に完食。次はフライ物でいこうか、それとも前の席の方が食べていた飛騨牛のビーフステーキにしようか…。

この後の記事はこちらこちら

 

あじろ亭

岐阜県岐阜市伊奈波通1-65

コメント

WAO! (Maxi Single + DVD) / ユニコーン

2013年09月23日 | ロック(日本)

Unicorn

WAO! (Maxi Single) / ユニコーン (2009)

ユニコーンの再結成第1弾シングルの初回限定盤。復活アルバム「シャンブル」からシングル・カットされた表題曲に、再結成の様子を捉えたドキュメンタリーDVDが付いている。アルバムの方にも限定盤には同様のドキュメンタリーDVDが付いていたが、内容は異なる。

ユニコーンの再結成は全然意外ではなかったが、16年ぶりだったという月日の長さが意外だった。結構長かったんだな。解散時にはメンバーが煮詰まってしまっていて、そんな状況が歌詞にも如実に表れていたが、復活作は月日を感じさせないユニコーン色満載の内容だった。このシングルも阿部義晴がリーダーシップを発揮しただろう、まさにこれぞユニコーンという感じの曲。ただ、このジャケットのジミ・ヘン・コスプレ、女性が多い彼らのファンは本当に分かっているだろうか…。やっさん(横山やすし)やったり、こういう遊びは彼らの真骨頂。

付属のDVDは海外録音時のユニコーンのメンバーを捉えたドキュメンタリー。ドキュメンタリーと言ってもただ撮り流しているだけだが、解散時にはメンバー間にあっただろう冷めた感じも笑って流せるくらいの「ゆるさ」が印象的。大人になったなぁというところだろうか。とても自然体。ギターの手島をおっさんキャラで定着させるのも、それを受け入れる本人もとても楽しそうだ。もう安くなっているので見ていないファンはぜひ。

ブックオフにて購入(¥210)

  • CD (2009/2/4)
  • Disc: 1
  • Format: Maxi, Limited Edition, CD+DVD
  • Label: キューンレコード
  • コメント

    C'mon C'mon (Special Japan Tour Edition) / Sheryl Crow

    2013年09月21日 | オルタナティヴ・ロック

    Sheryl_500

    C'mon C'mon (Special Japan Tour Edition) / Sheryl Crow (2002)

    日本でも大ヒットしたシェリル・クロウの4枚目のアルバム「C'mon C'mon」発表後のジャパン・ツアー時に日本でのみ発売されたスペシャル・エディション。2枚目には<Live From Abbey Road Studio>と題されたライヴ・ヴァージョンが付け加えられている。

    Disc 2 <Live From Abbey Road Studio>

    2-01  The Difficult Kind   
    2-02  If It Makes You Happy   
    2-03  My Favourite Mistake   
    2-04  A Change Would Do You Good
       
    2-05  Soak Up The Sun (Video)   
    2-06  Steve McQueen (Video)

    発表したどのアルバムもクオリティが高い彼女だが、発表毎に様々な曲を追加したヴァージョンを乱発していたのでとてももったいないと思う。1曲追加、日本盤のみ追加、EUのみ追加など数えるとキリがない。その度にアルバムの完成度が薄められていったと思うのは自分だけだろうか。このアルバムでも1枚目のオリジナル部分はは3曲追加されていて、ヨーロッパで発売されたものと比べても2曲追加されている。それをお得と考えるか、アルバムの完成度とバランスを崩すものと考えるか。ファンは別ヴァージョンが出る度にその数曲が聴きたいがために集める羽目になっているだろう。自分は発売されてすぐ集めてまわるほどの熱心なファンではないが、好きなアーティストなのでやはり気になるのが本音。こうして安値で出回るようになると思いだしたように購入している。

    かっこいい1から始まるオリジナル・アルバムは特に前半の密度が濃い。肝心のおまけである2枚目、アビー・ロード・スタジオでのライヴ・ヴァージョンはアコースティックでのライヴで、スタジオとはいえ歓声が入るので客入れをしているようだ。定番曲ばかりなのであまり新鮮味はないが、充分に楽しめる内容。でも詳しいクレジットがないので、いつ、どんな状況でプレイされたものかはライナーやジャケットからは分からない。

    しっとりとした曲、溌剌とした曲、どちらにも名曲がある彼女だが安定し過ぎていて、もう少しいろいろ冒険してくれてもいいかなと思う。もっとソウル寄りにラッパを多用するとか、大好きな曲「There Goes The Neighborhood」のように打ち込みをもっと使うとかすると面白いと思うんだけどな。それではシェリルのナチュラルな魅力が減るだろうか。先ごろ発売された最新アルバムはどうなっているだろう?

    ブックオフにて購入(¥500)

  • CD (2002/9/27)
  • Disc: 2
  • Format: Enhanced, Limited Edition
  • Label: ユニバーサル インターナショナル
  • コメント

    Word Of Mouth / The Kinks

    2013年09月20日 | クラシック・ロック

    Kinks_586

    Word Of Mouth / The Kinks (1984)

    アリスタから出たキンクス(The Kinks)最後のアルバム。1984年と言えば第2期ブリティッシュ・インベイジョンというMTV世代のイギリス産ポップスの黄金期でもある。そんな中、ベテラン勢は当然の事ながら音がポップ寄りに変化し、時には流行のサンプリング音であるオーケストラ・ヒットなんかを駆使して生き延びを計っていた時期。

    キンクスはと言えば、オリジナル・メンバーのミック・エイボリー(Mick Avory)が脱退し、レイ(Ray Davies)のソロ・プロジェクトと被ってしまっていた時期なので、音楽的にどうかと思いきや、これぞキンクスといったメロディーで聴かせるシングル・カットされた1はヒットした。アルバム・ジャケットのいまいちさと地味な楽曲群で印象には残りにくいが、レイの作曲した曲はもちろんデイヴ(Dave Davies)の2曲4、7もらしくてなかなか良い。地味だけれど味わい深いアルバムだ。

    これでボーナス・トラックの付いた1999年のリマスター・シリーズはコンプリートしたのかな。後追いで聴いていると時代と共に体に染み付く感覚がないのでどうしても思い入れが少なくなってしまうのが残念だが、当時学生だった自分にはあれもこれもと手を出す余裕はもちろんなかったし、高音質で、しかも安価に音楽が手に入る幸せは何物にも替え難い。ただ一方、自分の子供達を含め、好きになった音楽をむさぼるように聴いて探求する事のない今の若い子達の音楽への付き合い方の浅さを見ると、何でも簡単に手に入ってしまう事の不幸をしみじみと感じてしまう。もちろんこれは自責の念でもあるのだが…。

    オークションにて購入(¥586)

    • CD (2010/9/23)
    • Disc: 1
    • Format: CD, Import
    • Label: Universal UK

     

    コメント

    神田まつや @東京・神田須田町

    2013年09月18日 | 東京都(老舗)

    Photo

    老舗店舗めぐりが好きなので機会を失わないうちにちょっと前に行った店についても書いておこうと思う(すでに「かんだやぶそば」は今年2月に火災に遭い機会を失った)。

    神田連雀町(現・須田町)にある創業明治17年の「神田まつや」。戦災を免れたこの付近は建物を見て廻るだけでも楽しい。様々なメディアに取り上げられる名店だけにいつも混んでいて、週末になると店前に行列があることもしばしば。通し営業だが外れた時間でも客は多い。さすがに並んでまでという時に以前なら近くの「かんだやぶそば」が大箱だったのですぐに行けたのだが2月の火事で無くなってしまった…。

    ↓ 以前に撮った写真だけでも…(焼失前のかんだやぶそばとお店の名刺)

    Photo_2 

    まつやは店に向かって右側の引戸から入って左側から出る。でも扉には別に何も書いてなくて、自然とそうなったのだそう。いつもにぎわっているのでもちろん相席になる。格子の入った窓が大きく、通り側から入る明かりで店内はとても明るい。店の中は「ザ・蕎麦屋」といった風情。気取るところは全く無いが、やはり風格がある。客層は本当に様々で子供連れの家族から結構な人数のグループ、そして自分のような1人客などいろいろ。

    ここの女性の給仕さんはいつも朗らかで、忙しくても丁寧に飄々とこなしているのに好感がもてる。慇懃無礼でないのがいい。本当なら蕎麦前を楽しみつつゆっくり古い建物を味わいたいところだが、自分の性格上、外に客が待っていたり、満員だと思うとなかなかそんな気分になれず、蕎麦を手繰って早々に退散ということになる。もっともっと試してみたい品書きがあるんだけれど…。近くの方がうらやましい。この日はもりそばをいただいた。(勘定は¥600)

    この後の記事はこちら

    神田まつや

    東京都千代田区神田須田町1-13

    (まつや かんだまつや)

     

    コメント

    Hardcore Volume 2 1974-1977 / Devo

    2013年09月17日 | パンク・ニューウェーヴ

    Devo_10

    Hardcore Volume 2 1974-1977 / Devo (2013)

    これはCDではなくて、MP3のダウンロード購入。通常は音楽ファイルのダウンロード購入は余程の事が無い限りすることはないが、これは何故かアルバム全部で¥10という破格の値段だったので迷わず購入(現在は購入不可のよう)。これは1990-1991年にアルバムが2枚発表されていたディーヴォ(Devo)の初期デモ音源で、再発にあたって新たにアートワークが用意されているし、追加曲もある(ただしこのアートワークはダウンロード版のみのよう)。

    70年代後半にポスト・パンク=ニュー・ウェーヴの雄としてアメリカを代表する存在になった彼らだが、しっかりとポップな音になっていた正規アルバムと違い、このアルバムではポップではあってもひと癖もふた癖もある異形のロックといったところ。のちに正規アルバムに採用される曲もあれほど突き抜けておらず、少しゆっくりとしたリズムで這いまわる不思議な曲の連続だ。これらのデモ製作時にどんな機材を使っていたのかよく知らないが、特にテクノっぽい音が目立っている訳ではないので、知らない人が聴いたら絶対ディーヴォだとは思わないだろう曲もある。

    彼らの出身地オハイオ州アクロンはポスト・パンクのもう一方の聖地ニューヨーク(もちろんもう一方はロンドン)からは距離があるが、こんな変態音楽を生み出す素地があったのだろうか。行った事はないが一体どんな所だったのだろう。ちなみにこの都市出身の有名アーティストと言えばプリテンダーズ(The Pretenders)のクリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)、それに今をときめくブラック・キーズ(The Black Keys)がいる。

    それにしても不思議なのは一時とはいえ、このアルバム・ダウンロードが¥10という破格の値段で売られた事。何かマーケティング上の戦略でもあったのだろうか?

    amazonにてダウンロード購入(¥10)

    コメント