ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

酒井亭 @岐阜県大垣市

2018年11月11日 | 岐阜県(西濃・老舗)

ずっと前から一度入ってみたいと思っていた大垣市の蕎麦屋「酒井亭」。こちら日曜休み、昼営業のみの店とのことでなかなか機会が無かった。ある祝日に店が開いていると知って何年か越しのやっとの訪問。古体な店構えで雰囲気がある。創業は昭和28年(1953)と思ったより古くないが先代が京都で修業し、しばらくは京都で店を開いていたのだとか。暖簾をくぐって中に入ると思ったよりこじんまりとした店内はテーブル席と小さな小上がり席のみ。ただ人気店なので給仕の女性は3~4人も立ち働いている。この日もほぼ満席の盛況だ。一番奥の小上がり席に案内された。銘の入った湯呑みが置かれたが、達磨大師がざるそばのせいろを重ねた風流な図柄。品書きを眺めて、そうだ、車じゃなかったと「御酒」と「板わさ」をお願いした。給仕の女性が猪口を選ばせてくれる。

酒はぬるめに燗をつけてもらった。「板わさ」はピンク色の縁の蒲鉾。さすがに東京の老舗蕎麦屋で出るような小田原の蒲鉾という訳にはいかないが、その辺のスーパーで売っているようなものよりは歯応えがある(気がする)。醤油は”さしみ醤油”。このあたりでさしみ醤油というと大抵たまり醤油がスタンダード。正直自分は家ではほとんど刺身にたまり醤油は使わないが、たまにはいい。ゆっくりと蒲鉾をつまみつつ酒をやる。いい気分だなァ。

もちろんこちらの名物「にしんそば」を頼まない訳にはいかない。後から運ばれた「にしんそば」はにしんの姿が見えなかったので間違えられたかなと思ったらつゆの中に沈んでいた。にしんの加減は自分で調節したいので沈めて欲しくない…。まずは甘辛く味付けされたにしんをそばの上に避難させ、つまみとしていただく。思ったよりも甘さは控えめ。いいタイミングで酒を呑み干し、そばに移行する。刻みネギは別添え。つゆがにしんの甘味で侵食されないうちにつゆもいただく。京都由来だというすっきりとしたタイプ(って京都で蕎麦を喰ったことはないが)。その頃にはにしんが軟らかくなってきてつゆと馴染み始めた。味の強いにしんの棒煮だと蕎麦と合わないとずっと思ってきたが、こうやって馴染んでくるとなかなかいいものだ。手繰り終わった後にはつゆも多めにいただき、勘定してもらった。(勘定は¥1,800程)

 

 


 

↓ 高屋町の水路沿いにあった「旧・平和パーマ」(建築詳細不明)。よく見ると大きい広間のある和風建築が基になっている。2階が広そうなのでお座敷があった建物のような気がするが…。

 


 

蕎麦舗 酒井亭

岐阜県大垣市御殿町1-52

 

( 大垣 おおがき さかいてい 酒井亭老舗 鰊蕎麦 にしん蕎麦 にしんそば 京風 蕎麦前 ともゑ 身欠き鰊 京都 近代建築 城下町 三業  )

コメント

鶴丸 (2) @岐阜県大垣市

2018年11月02日 | 岐阜県(西濃・老舗)

祝日に時間が空いたので、折角だから普段日曜休みで祝日は営業している店に行こうと大垣の麺類食堂「鶴丸」へ。こちらも通いたくてもなかなか通えない店だ。昼一番で暖簾をくぐると、まだ主人がテーブル席で新聞を読んでいらっしゃった。「どうぞどうぞ」と導かれ腰を下ろす。以前は気付かなかったが、壁に”長寿ボウラー番付”なるものが貼ってあり、そこには主人の名も。現在御年87でボウリングの方も現役のようだ。凄いなァ。それはさておき注文したのは「きしめん定食」。こちらの定食は柳ヶ瀬の「武蔵野本店」のように段重ねの器でやってくるのだ。ご飯の量は分からなかったので「半分で」お願いした。給仕を主人がやっていたので調理は女将さんか、もう1人声が聞こえた女性が担当しているのかな。

しばらくしてダルマ型の容器が運ばれた(ダルマの絵は描いてない)。勇んで蓋を取る。そこには千切りキャベツにのった豚の生姜焼き、昆布の佃煮、たくあん、そしてご飯が盛られている。その段を持ち上げると、一番下には揚げと花鰹のみのシンプルなきしめんが。さっそくきしめんから手繰ってみる。茹で加減はゆるゆる。今までで一番軟らかいきしめんかも。つゆは甘さ控えめ。すっきりして旨い。そしておかずの方にも手を付ける。生姜焼きは濃い味付け。ご飯は一人前に見えたが薄く盛ってあり濃い生姜焼きの味にはもちろん足りないが、自分の腹具合にはちょうどいい量になった。主人に勘定してもらうと「ご飯少なかったで50円引いとくわ。」との有難いお言葉。次はいつ来れるかなァ…。(勘定は¥800 -¥50)

以前の記事はこちら

 

 


 

↓ 日没前に揖斐川町方面へ足を延ばす。「イビデン(株)川上発電所」(昭和10年・1935・建造 ・写真下左)と、「イビデン(株)広瀬発電所」(大正14年・1925・建造 ・写真下右)。どちらも古い建物のはずだが、川上発電所は塗り替えられたのかそんな感じには見えない。

 

↓ 東横山の「cafe notari」(建築詳細不明)。築80年の郵便局舎だったという建物を主人が改造したのだとか。電気が灯っていたので入ってみようと入口まで行くと…消灯。残念ながらちょうど閉店時間になってしまった。次はぜひ。

 

↓ 以前にも訪れた道の駅「星のふるさと・ふじはし」横の「イビデン(株)東横山発電所(旧・揖斐川電力東横山発電所)」(大正10年・1921・建造)。夕方に見るとまた違った雰囲気。古い建物は見るたびに表情が違って面白い。

 

 


 

 

鶴丸

岐阜県大垣市林町2-30-4

 

( 大垣 おおがき つるまる 鶴丸食堂 麺類食堂 大衆食堂 中華そば うどん きしめん 丼物 近代建築 発電所 揖斐川電力 藤橋郵便局 )

コメント

井筒食堂 @岐阜県大垣市

2018年07月03日 | 岐阜県(西濃・老舗)

大垣市の北公園野球場の横にある「井筒食堂」へ。中休みが無いので使いやすい麺類食堂だ。ご夫婦でやっていらっしゃる。暖簾をくぐるとテーブル席が6つのみのこじんまりとした店内で、間口の狭い古い食堂ではよくある鏡が壁面に並んでいる。少し遅い昼下がりだったが先客は数組。壁には品書きの札が下がっていて、こちらは岐阜の古い食堂で散見される”天ぷら中華”(こちらでは”天ぷらラーメン”)があることでも知られている。さて何を頼もうか…「オムライス!」(←マンネリ)。調理場は小窓の奥なので様子は見えないのでテレビを見ながら出来上がりを待つ。

しばらくして平皿に盛られた「オムライス」が登場。やや強めに焼かれた薄焼き玉子で包まれているオールドスタイルのオムライス。もちろん上からはケチャップがたらされている。添えられているのは赤い福神漬。中はチキンがたっぷりと入ったケチャップライス。味付けは濃くないので、たらされたケチャップでちょうどいい感じになって旨い。ケチャップの銘柄はよく分からないが少し甘めのケチャップのような気がした。サクサクっと完食。次は丼物か、大衆食堂では見かけることの少ない「にしんそば」にしてみようかな。(勘定は¥650)

 


 

↓ 久しぶりに美濃赤坂方面へ足を延ばす。赤坂宿の旧街道沿いに建つ豪華な「清水工業(株)」の邸宅(建築詳細不明)。広い敷地の中には洋館らしき建物も。

 

↓ 「赤坂港会館」のはす向かいにある日本家屋に応接の洋館が隣接する建物(建築詳細不明)。戦前に流行した典型的な”お金持ち”スタイル。

 

↓ まるで鉛筆画のような枯れた味わいを見せる「矢橋タバコ店」(建築詳細不明)。木戸にはめられたガラスも歪みのある昔のガラスのまま。

 

↓ ベンガラで塗られた壁が特徴的な「竹中邸裏門(赤壁)」(建築詳細不明)。開いていたので中が見えたが広い駐車場が見えるだけだった。

 

↓ 美濃赤坂といえば大理石の生産で全国に名を知られる「矢橋大理石(株)」。広い敷地の中に建つこの瀟洒な建物は「旧・矢橋大理石商店・南陽倶楽部」(大正13年頃・1924・建造)

 

↓ 同じ敷地内に建つ洋館「東館」(建築詳細不明)。こちらはハーフティンバー(柱などが装飾的に現しになっている)様式。

 

↓ 工場の敷地内には建造年は不明だが、かなり古いと思われる下見板張りの建物があちこちに残る。

 

↓ 修繕されているのであまり古くは感じられないが歴史のある「榎屋旅館(旧・中山道赤坂宿脇本陣跡)」(江戸時代・建築詳細不明)。いつ頃まで営業していたのかな。

 

 


 

井筒食堂

岐阜県大垣市見取町1-5-14

 

( 大垣 おおがき いづつ食堂 井筒 大衆食堂 麺類食堂 天ぷら中華 中華そば ラーメン 赤坂宿 中山道 中仙道 旧街道 )

コメント

吉田ハム @岐阜県大垣市

2018年03月03日 | 岐阜県(西濃・老舗)

岐阜県大垣市の駅前の通りにある「吉田ハム本店」。吉田ハムの創業は昭和10年(1935)。内外に知られた精肉、卸の店で、自分もここのトラックや、王様のキャラクターに馴染みがある。自分の住んでいた地域のスーパーに卸していたんだろう。(岐阜ローカルだろうが)テレビCMを見た覚えもあるなァ。今ではブランドとして全国的に知名度のある”飛騨牛”という名称は、実はこちらが中心となって名付けられたのだとか。昨年辺りから経営難でJAが関わって新会社になったと聞く。郭町の対面販売の店舗は以前と変わらずそのままなので覗いてみた。

ずらっと並んだ精肉の他に、加工した製品やその場で揚げてくれるカツの販売もある。「ひとつからでも全然構いませんよ。」とのことだったのでいくつか頼んで揚げてもらった。購入したのは「飛騨牛入りコロッケ」「ハムカツ」「ミートコロッケ」の3種。さっそく油の中に投入され、少しの間店の中の椅子に座って待つ。そして揚げたての熱々を袋に入れてもらった。そのまま大垣城の公園まで行き、日向ぼっこをしながらベンチでいただく。

まずは「飛騨牛入りコロッケ」。ミンチたっぷりで中のジャガイモはしっとりとした好みのタイプ。何も付けないでも旨い。しっかりと肉の風味。「ハムカツ」はもちろん薄いのだが、熱々なので中がふわっとして衣はザクザクの食感。チープなハムカツも揚げたてって旨いなァ(ビールが欲しい…)。メンチカツを買おうと思って何を間違ったか「ミートコロッケ」を買ってしまったのだが(笑)、さすがに”飛騨牛入り”と比べると旨味が全然違い、ポテト中心のチープな味わい。こっちを先に食べていたら充分旨かったと思うけれど…。少しだけ味見して持って帰ろうと思っていたのに、結局全部その場で食べてしまった。(勘定は¥500程)

 

 


 

↓ 「大垣城」横の公園広場の木陰にひっそりと建つ「大垣消防組員頌徳碑」(昭和7年・1932・建造)。小さい碑なのだがイオニア式の12本の柱が立ち並ぶ素敵なデザイン。

 

↓ 大垣城の東側にある店舗が密集した「お城街」(建築詳細不明)。現在営業しているのは質屋1軒だけのようで、南東側は解体され始めているので存続はそう長くないかも。

 

 

 

↓ 来るとなぜかいつも写真を撮ってしまうビリヤードの「エグロ(エグロ会館)」(建築詳細不明)。”玉突”の丸い看板がイイ。大垣市民はここで遊んでいるのかな。

 

 

 


 

 

吉田ハム 本店

岐阜県大垣市郭町1-79

 

( 大垣 おおがき 吉田ハム ヨシダハム 吉田ハム本店 JA 飛騨牛 ひだぎゅう 名付け親 コロッケ ミンチカツ 倒産 事業継承 農協 近代建築 )

コメント

鶴岡屋本店 (2) @岐阜県大垣市

2018年02月28日 | 岐阜県(西濃・老舗)

何年振りかで大垣市の「鶴岡屋」(創業明治35年・1902)年へ。ここではかつ丼しか食べたことがないが、”上”にすると玉子がのるっていうのをゲンゴロウさんのブログで見て、そういえば自分は今まで”並”しか食べたことがないかも、とすぐに訪問を決めた。建物が新しいので風情は全然無いが、表の看板には貫禄がある。店に入るとほぼ満席の盛況。混んでいるので注文は迅速に。もちろん「かつ丼」の”上”。小上がりが空いたので案内されたが、すぐに大きいテーブル席への移動と相席をお願いされる。その後も続々と客が入ってきた。

しばらくして運ばれた「かつ丼・上」には漬物、ひと口サラダ、それに薄切りの大根と葱の味噌汁が付いている。かつ丼のかつは細かいパン粉で揚げられていて、たっぷりとソースをくぐっている。こちらはソースかつと説明されることが多いが普通のウスターソースなんかではなく、うどんつゆをベースにソース、ケチャップ、醤油、みりんなどをブレンドした特製のものだそうだ。濃くて甘酸っぱくて、かつの油とも重なって旨いのなんの。途中で玉子の黄身を潰して風味を際立たせる。合わない訳がないよなァ。かつに包丁が入れてあったりして丼物としても食べ易く、ご飯の量もしっかりとあるが、丼ぶりを置く間も無く、あっという間に平らげた。(勘定は¥920)

以前の記事はこちら

 


 

↓ 「大垣城ホール(旧・大垣市スポーツセンター)」(昭和28年・1953・建造)。何と元は飛行機の格納庫を移築改造したものなのだとか。建物に付随して商店のテナントが並んでいるのも面白い(空きがほとんどのようだが…)

 

↓ あまり馴染みの無い大垣駅西側の住宅街で”近代建築”の痕跡を探す。民家(建築詳細不明・場所失念)の玄関上に控えめな紋様が。

 

↓ 駅の西側、御殿町にあるカフェ「SUGO(旧・大垣ドレスメーカー学院)」(建築詳細不明)。木枠窓の昭和な建物を改造して洒落たカフェとして営業している。

 

 


 

鶴岡屋本店

岐阜県大垣市久瀬川町2-42

 

( 大垣 おおがき 鶴岡屋 つるおか屋 つるおかや 麺類食堂 大衆食堂 かつ丼 カツ丼 ソースカツ丼 ソースかつ丼 亜種 老舗 )

コメント (4)

東京庵 @岐阜県大垣市

2018年02月24日 | 岐阜県(西濃・老舗)

岐阜県大垣市の駅前通りを南下したアーケードのある商店街の食堂「東京庵」。創業は大正12年(1923)と言うからもう少しで100年になろうかという老舗だ。以前から何度か訪れようとしていたがタイミングが合わず先延ばしにしていたので、今回は満を持して休日の昼前に訪問。ところがなかなか店が開かず(←ちゃんと調べろ)、また諦めて他所に行こうとウロウロした頃に開店。無事に入ることが出来た。

ガラガラッと音がする木戸を開けて中へ。こういう店の常で奥に長く、壁にはこれまた古い食堂でよく見る鏡が一面に貼られている。現在は3代目だといい、夫婦で商っているようだ。見るからに年季が入ったテーブルや棚。女将さんによると60年も前のテーブルをそのまま使っていて、あまり色が変わっているので主人が磨こうとして常連客に止められたらしい(笑)。椅子は3代目とのこと。すごい歴史だ。

暖簾の掛かった配膳窓横には若かりし頃のアントニオ猪木の写真が飾ってある(一緒に写っているのは息子さんだとか)。プロレスが盛んに地方興行していた頃によく店に来たそうだ。自分も小、中学生の頃は大のプロレス・ファンで、駅で毎週「週刊ファイト」を買ったりしていたぐらいなので、あの頃の精悍な顔つきの猪木にはグッとくる。まだガキだったけれど、呼び屋の力だったのか興業カードがいつも素晴らしい昔の岐阜市民センター(現・岐阜市文化センター)とか、愛知県体育館によく行ったなァ。そこでバスから降りてきたスタン・ハンセンに握手してもらおうと駆け寄って、持っていたロープで殴られたことも(笑)。

それはさておき、注文したのは名物だという「中華そば」。麺は自家製麺なのだとか。注文して待っている頃には年輩の常連客や、近辺で仕事をしていたらしき労働者が入ってきた。しばらくして配膳された「中華そば」は多めの刻みネギとチャーシュー1枚、カマボコが2枚、そしてメンマという布陣。縮れの少ない麺は麺肌がプリッとしていて、茹で加減はもちろん軟らかめだがとてもいい食感。旨い麺だ。鶏ガラ系のスープは淡い色のわりには塩分がやや高め。チャーシュ―の風味は好みでなかったが、スルスルっといただいて勘定してもらった。次はカツ丼にしてみようかな。(勘定は¥550)

 


 

↓ 「守屋多々志美術館(旧・大垣貯蓄銀行)」(昭和2年・1927・建造)。シンプルな外観だが、よく観察するととても凝った壁面デザインだということが分かる。

 

 

↓ 向かいの「大垣市多目的交流イベントハウス(旧・十六銀行郭町支店)」(建築詳細不明)。以前あったアーケードが撤去され、隣の土地も更地になり全容が露わに。あまり”らしさ”が感じられないが古い建物なのだろうか?。

 

 ↓ 郭町のスナックが入っている建物。あまり古くはないかもしれないが、よく見ると屋根部分や隣の和洋折衷の細い建物に年季の入った意匠が見て取れる。三業に関わる建物だったかも。

 


 

 

東京庵

岐阜県大垣市郭町1-76

 

( 大垣 おおがき くるわ町 とうきょうあん 麺類食堂 大衆食堂 和食 洋食 うどん そば ラーメン 中華そば 親子丼 近代建築 銀行建築 戦前 )

コメント

盛田屋 @岐阜県大垣市

2018年01月10日 | 岐阜県(西濃・老舗)

大垣市の駅前通りを南下する。この日は平日だったので、以前から入ってみようと思っていた麺類洋食の古い食堂「ひさご」まで行ってみると、屋号は変わっていないものの、知らないうちに真新しい店に改装されてしまっていて呆然。一応中を覗いてみるものの、若者が集うような雰囲気に変わっていて、地元らしき人も「えー!これがひさご?」っと驚いている様子。しかも満員だったので断念。少し離れた創業昭和9年(1934)の「盛田屋」に行先を変更した。風情ある店先の暖簾をくぐって店の中へ。テーブル席が並んでいて、奥には渋い小上がり席も。品書きを眺めとセット物が多く、酒肴もいくつか用意してある。豪華な「おかめ定食」も気になったが、店に入ったのが遅い時間だったし、外が寒かったので、さっと口に入れて暖まろうと「たぬきそば」を注文した。

老齢なご夫婦だけでやっていらしゃるのかと思いきや、息子だろうか若いのも居て頼もしい。女将さんが賄いで食べている中華そばが殊のほか旨そうだ(笑)。ここにも岐阜市の製麺屋「桔梗屋」のカレンダーがあったが、”手打”としている店なので粉の仕入れだろうか。しばらくして運ばれた「たぬきうどん」は揚げ玉、刻みねぎ、赤い縁の蒲鉾がのっていて、たぬきではあったが”揚げ”も2枚のっていた。つゆは意外にも色淡くすっきりとしたもの。せっかくの旨いつゆの風味が座った席に漂う石鹸のような匂いにかき消されて閉口したが、ささっと手繰り終わり暖まった。次は「おかめ定食」か「中華そば」でいってみよう。(勘定は¥550)

 

 

手打うどん・そば 盛田屋

岐阜県大垣市東外側町1-24

 

( 大垣 おおがき もりたや もりた屋 手打ちうどん 手打うどんの店 手打うどん ラーメン 生そば そば 蕎麦 食堂 麺類食堂 老舗 )

コメント (2)

柏鳥堂 @岐阜県揖斐郡大野町

2017年01月29日 | 岐阜県(西濃・老舗)

岐阜県揖斐郡大野町あたりの近代建築を探して廻った時に入った「旧・黒野駅」近くの和菓子屋「柏鳥堂」(はくちょうどう)。いかにも街道沿いの和菓子処と言った雰囲気で、周囲ものんびりとしている。創業は昭和元年(1926)だとのこと。店に入ると意外にも店員さんは若く初々しい。いろいろな菓子が並んでいたが、こちらも最近の和菓子屋の例に漏れず、洋菓子っぽいものも作っているようだ。選んだ菓子は好物の最中「三水川の蛍もなか」。珍しく白あんと黒あんの2種類があり、詰めたてをいただけるようだ。あまり食べたことのない白あんの方をお願いした。(たぶん)店の奥で詰めてくれている様子。

せっかく詰めたてなので「旧・黒野駅(黒野駅レールパーク)」横の神社まで行ってすぐに食べてみた。あんは冷蔵庫に保存してあったようでまだ冷たい。白い(というか透明)餡の中に小豆の粒が見える。こんなあんこは初めてかも。面白い。味はしっかりと甘めの餡。詰めたてのはずだが、最中種(皮)のサクサク感はいまひとつで、サクッではなく、メリッとした食感が惜しい。もう少し調子のいいものだったら…(時間の経って皮と餡が馴染んだ最中はそれはそれでいいのだけれど)。次は他の通年菓子を何か選んでみよう。(勘定は¥120/個)

 


 

↓ 2005年に廃線になった名鉄「黒野駅」跡地に造られた「黒野レールパーク(黒野駅ミュージアム)」。駅舎は資料展示や飲食店として使われ、構内にはプラットフォームが残されている。

↓ 登録有形文化財に指定されている「北岡田家住宅」(大正7年・1918・建造)。広大な敷地で外からでは全容が掴めないほど。周囲の石垣と塀もとても綺麗に整備されている。

   

↓ 「柏鳥堂」の前の街道。

 


 

 

御菓子司 柏鳥堂 (はくちょうどう)

岐阜県揖斐郡大野町中之元891

 

( 大野町 おおのちょう はくちょうどう 和菓子 おんかしつかさ 谷汲線 揖斐線 名古屋鉄道 廃線 国登録有形文化財 )

コメント

田中家せんべい総本家 @岐阜県大垣市

2017年01月22日 | 岐阜県(西濃・老舗)

以前に一度訪れたのだが、年中無休のはずが臨時休業に当たってしまって買うことが出来なかった岐阜県大垣市の老舗煎餅屋「田中家せんべい總本家」。創業は安政6年(1859)というから150年以上の歴史がある。何と言ってもまず建物が素晴らしい。風情ある店を愛でつつ中へ。中はモダンに改装されていて、いくつもの煎餅が並んでおり、香ばしい香りに包まれている。定番の「みそ入り大垣せんべい」のケースがすっからかんなので、売り切れかと思ったが、売り場の横で手焼きされており(外の窓から見ることが出来る)、焼き上がり次第追加されるのだとか。少し待っているとすぐに「焼きたてです」と追加されたので袋入りのものを、「たまり山椒」という変わり煎餅と一緒に購入した。

せんべいは丸く反った形をしてて、いわゆる瓦せんべいのよう。厚みは薄く、表面は艶があり、城の絵が描かれている。「つや付け」という作業をすることにより、200枚焼いても途中で油を足さずにいけるのだとか。卵が使用されていないので薄いが硬い。色からすると味が濃そうだがそうでなく、ほんのり味噌の風味がして甘みは少なめ。自分が購入したものは通常のものだったが、二ツ折、四ツ折なんていうものもあって、更に硬いのだとか。「たまり山椒」という煎餅は、たまり醤油味のせんべいを想像していたのだが、意外にも基本のせんべいの材料はそのままなのか、思ったほどたまり醤油味は強くなく、山椒も香りこそしっかりするものの、痺れるほどではない。どれも正直地味な味だが、しみじみと旨かった。(勘定は¥900程)

 


 

↓ 輪中集落の残る釜笛までバイクで足を延ばす。高い石垣と、上げ船が備えられているという水屋が建つ「臼井医院」(明治期建造)。田んぼの中にそびえ立っているという雰囲気。

 

 ↓ 浅草の「大橋家住宅」(建築詳細不明)。こちらも高い石垣の上に、長屋塀、それに堀まであって、母屋、水屋、土蔵などが高く配置されている。これが1丁分続くのだからスゴイ。

 

 ↓ 輪之内町にある「明治戊申館(旧・二木小学校)」(明治41年・1908・建造、移築)。玄関は千鳥破風で、壁は下見板張りという様式が面白い。現在は公民館的に使われているのかな。

 

 


 

 

田中家せんべい總本家

岐阜県大垣市本町2-16

 

( 大垣 おおがき 田中家 たなかやせんべい 田中家煎餅總本家 田中家煎餅総本家 味噌せんべい 大垣せんべい 近代建築 輪中 水屋 学校建築 はふ 破風 )

 

コメント

金蝶園總本家 @岐阜県大垣市

2017年01月17日 | 岐阜県(西濃・老舗)

大垣市を訪れる人々を途方に暮れさせる「金蝶園」の屋号。昔の記事で住所を基にその出自をざっと並べたが、意外にその記事へのアクセスが多く、この問題(笑)が皆さんの頭に「?」マークを灯し続けていることが分かる。こちらは駅前通りをずっと南下したところにある郭町の「金蝶園總本家」。創業は寛政10年(1798)年で、創業者は初代喜多野弥右エ門。なので出自は高屋町の店と同じということになる。店のすぐ隣には「大手いこ井の泉緑地」があり、絶え間無く湧き水が噴き出しており(自噴水)、さすが”水の都・大垣”。ちょうど店の若い衆が、この水をペットボトルに汲んでいるところに出くわした。もちろん水が先なのだろうが、店の横に名水って、すごいことだナ。

店に入るとガラス・ショーケースの中にはいわゆる”酒蒸し饅頭”だけでなく、他の和菓子もひと通り揃っていた。でも初訪なので、買うのはやっぱり「金蝶園饅頭」。酒蒸しらしい香りする饅頭の皮はやや硬め。中は舌触りの良いこし餡で、香りが独特の風味を作っている。以前食べた、距離にして600mしか離れていない高屋町の店の味はもうすっかり忘れてしまっていて、正直あまり違いは分からない。その場で食べ比べないと比較はとても無理だ(その場でも分からなかったりして)。どちらの金蝶園さんも共存繁栄されますように。(勘定は¥130/個)

 


 

↓ 以前も訪れた「イビデン(株)西大垣変電所 エネルギー統括部」(大正10年・1921・建造)。隣の工事フェンスが取り払われ、店の 東側(写真下左)を見ることが出来た。

 

 ↓ 「大垣市守屋多々志美術館(旧・大垣貯蓄銀行)」(昭和2年・1927・建造 写真下左)と、「多目的交流イベントハウス(旧・十六銀行郭町支店)」(建築詳細不明)。

 

↓ 大垣城のすぐ横にあるビリヤード場「エグロ会館」(建築詳細不明)。

 


 

 

 金蝶園總本家

岐阜県大垣市郭町2-10

 

( 大垣 おおがき 金蝶園 きんちょうえん きんちょうえんそうほんけ 金蝶園饅頭 金蝶饅頭 金蝶園まんじゅう 酒蒸饅頭 まんじゅう 酒蒸まんじゅう 近代建築 ) 

 

コメント (2)