ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

みつばち @東京・湯島

2015年01月31日 | 東京都(老舗)

池之端にある「旧岩崎邸庭園」を見学した後、坂を下りて向かったのは春日通り沿いにある甘味処「みつばち」。小倉アイスの発祥の店と言われている創業大正4年(1915)の老舗。さほど大きくない店舗は、歩道に面して売り場があり、中で食べる事も出来るそう。もちろんここでは小倉アイスを注文。最中種(もなかだね=皮)に挟んでくれ、トッピングをしてくれるそうなので「あんこ」をのせてもらった。

自転車が停めてある道路脇でさっそく頬張ってみる。ある程度硬いだろうと思っていたが、想像したよりも柔らかい。崩れそうになる小倉アイスを口に入れると、充分なコクはあるのに口当たりが軽い。甘さも絶妙で、旨い。天気良く、日差しはあれど外気は寒いのに、あっという間にペロリと食べてしまった。「元祖」だともっと素朴というか、垢抜けない感じのものが出てきそうなイメージがあるが、すごく洗練されているのに驚いた。(勘定は¥378)

 ↓ 明治29(1896)年建築の国重要文化財「旧岩崎邸庭園」の正面(下左)と、南側(下右)

 

 ↓ 風格ある石造りの門柱には菱餅のような岩崎家の家紋「重ね三階菱」が彫ってあった

みつばち

東京都文京区湯島3-38-10 

(元祖小倉アイス 小倉アイス発祥 小倉アイスSP あんみつ)

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尾張屋本店 @東京・浅草

2015年01月30日 | 東京都(老舗)

休日でごった返す浅草。浅草寺前の仲見世通りは人とぶつからずに歩くのが困難なほどの混雑ぶり。近辺では自転車走行もあきらめた。雷門通りにある明治3年(1928)創業の老舗蕎麦屋「尾張屋本店」に伺ったが、店の前に数人の待ち客がいた。5分以上待つようだったら店を変えようと思っていたら、幸運な事にすぐに入る事が出来た。店の中は超満員(待ってたんだから当たり前だ)。2階にも客席があるようだ。案内されたのは1階奥のテーブル席。もちろん相席してもらって、名物の天ぷらそばを注文した。隣では老夫婦がビールと酒肴を召し上がっていらっしゃる。でも店内が混雑してざわついているので落ち着かない様子だ。給仕の女性達は何人いるのだろう。みんな忙しそうに立ち回って、フル回転といった感じ。

しばらくして天ぷらそばが運ばれた。丼ぶりのつゆの上にはドーンと大きな海老天が2匹。厚い衣で覆われて大きいのではなく、しっかり身も大きい。刻み葱は別の小皿に入れられている。熱々でプリプリの海老天をひと口。火傷必至の揚げたて天ぷらは、少しだけつゆを吸って、それがまた旨い。こんなでかい天ぷらが入っていたら油でギトギトになりそうなもんだが、スッキリさを保っているつゆもしっかり旨い。少し柚子の風味あり。蕎麦はやや白っぽい色をしていて、だんだんと天ぷらでコクを増していくつゆを持ち上げていき、味が変わっていくのが楽しい。観光名所近くにある蕎麦屋といっても、さすがの満足感。のんびりした平日午後遅くに一杯やってみたいな…(やっぱり舌をきっちり火傷していました・笑)。(勘定は¥1,400)

  ↓ 上野方面に自転車を走らせていて見つけた「比留間歯科病院」(昭和4年・1929・建築)

尾張屋本店

東京都台東区浅草1-7-1

(浅草 尾張屋 尾張家 おわりやほんてん 天麩羅蕎麦 天ぷら蕎麦 てんぷらそば)

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手打の田毎 (2) @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2015年01月29日 | 岐阜県(岐阜)

雪がちらつく岐阜市の美殿町。冷えた体を温めようと寄ったのは「手打の田毎」。店に入るとすでに常連と思しき先客が旨そうにうどんを食べている。前回はまだ暑い頃だったので「ころ」を頼んだが、そんな時期でも煮込みうどんを食べている人が多く、寒くなったら絶対来ようと思っていた。テーブル席で待っている常連と思しき客は器ごと持ち帰りで注文している。岡持ちがある位だから、出前もするのだろうが、持ち帰りってなんだかうらやましい。カウンターの上に立てて並べられたデカい海老天が壮観。もちろん今回はその海老天も入れるつもりだったので、「天ぷらにこみ」を注文。ちなみにこの店で「にこみ」は八丁味噌仕立ての東海地方独特のもの。澄んだ出汁つゆの場合は「なべ焼」と称している。

しばらくして使い込んで真っ黒になった土鍋に入れられた熱々のにこみが登場。海老天は土鍋からはみ出すほどの大きさ。もちろん海老自体はそれほど大きくないのだが、圧巻の大きさに設える衣のつけ方がスゴい。麺の太さは標準的か、煮込みにしたらやや細めと言っていいくらいか。硬さはもちろん硬めではあるが、某二大有名店ほどではないのはこの地方に共通。衣がだんだんと味噌に溶けていきコクを増す。これがなんとも旨い。そう、天ぷら味噌煮込みうどんはこの衣を食べているんだな…。ご飯を頼んで小鍋にぶち込みたくなる欲求を抑え、つゆまでしっかりいただいた。厨房のタイル壁に掛けられた品書きには内容が気になる「しっぽく」、「はんさん」、「時次郎」の文字。早く試してみたいなァ…。(勘定は¥940)

以前の記事はこちら

この後の記事はこちら

※ 残念ながら平成29年6月20日を以って閉店されました。あの海老天ともお別れ…。

 

手打の田毎

岐阜県岐阜市美殿町40

 

( 手打ちの田毎 たごと 田毎 手打ちうどんの田毎 手打うどん田毎 みとのまち 味噌煮込み みそ煮込み 味噌にこみ 閉店 ) 

 

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Some Girls: Live in Texas 78 / The Rolling Stones (DVD+CD)

2015年01月28日 | DVD

 

Some Girls: Live in Texas 78/ The Rolling Stones (2011)

ストーンズ(The Rolling Stones)の音源や映像のアーカイヴ・シリーズが始まってもう5年位になるのかな。個人的には最も胸躍ったのがこの78年の映像。もちろんブートレグなどではお馴染みだったので、見た事が全く無い訳ではないのだが、やはりオフィシャルは別格のクオリティ。色が飛んでいたブート映像がクッキリ、ハッキリ見えた時の感動は、最初の「Ladies And Gentlemen」を上回るものだった。発売に先立って行われた映画館での上映には、短い上映期間の中、2回も足を運んで大画面を楽しんだ。そういえば「Ladies And ~」も武道館まで見に行ったな(笑)。

実はこのDVD、すでにずっと前に手に入れているのだが、箱が潰れた事故品だったので、(しっかり見てから)amazonに返品し、在庫が切れていたので、そのままずっと買い直していなかった。やっと手に入れたのは昨年のこと。もちろんせっかくなら、とCDが付属しているタイプを購入した。

この時期のミック・ジャガー(Mick Jagger)は、台頭するパンク、ニュー・ウェーヴ勢に対抗する気満々で、自身もジョニー・ロットン(Johnny Rotten)らが着ていた「Destroy」Tシャツを着ていたり、わざと粗暴な態度となげやりな発声で「イキがって」いた。当時の新作「Some Girls」でもスピード感のある曲が多い。10代の奴等に対抗するのも大人げないが、当時、ミック(35歳)はもうロートル扱いされていたから必死だったんだろう。それでもそんなミックを今見ると、新鮮で活きがいい(服のセンスはひどいが…)。それにこの頃のキース(Keith Richard)はヤク中真っ只中ではあるが、アティチュード、ファッションを含めて、目茶目茶かっこいい。演奏を含めて何をやってもキマッている。

このライブ収録曲は、どのアレンジもギターを中心にスピード感があり、粗い演奏ではあるが勢いが感じられる。ミックを中心に、ストーンズはいつでも時代の音楽や文化を貪欲に吸収し(→きつい言い方をすると「臆面もなくパクり」)、周りを巻き込みながら、結局いつもショービズの中心にいた。今では紳士になったメンバーらが、まだまだ血気盛んだった、そんな時代の貴重なライヴ映像記録。

amazonにて購入(¥2,237)

  • DVD (2011/11/22)
  • Disc: 2
  • Format: Import
  • Label: Eagle Vision Import EU

 (サムガールズ ライヴ テキサス 78 1978 ローリングストーンズ ザローリングストーンズ)

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ルパン @東京・銀座

2015年01月27日 | 東京都(老舗)

数多ある銀座のバー。その中で一番古い店のひとつと言えば「ルパン」。創業は昭和3年(1928)というからすごい。現在の建物は昭和49年(1974)に建て直されたものだが、内装は全て開業当時のものを移設したとのこと。著名な文化人が集まるバーとしても知られていて、いろいろな本や雑誌に取り上げられているので、以前からずっと名前は知っていた。今回の上京では思い切って訪問してみることに。場所は知っていたつもりだったが、夜に近辺まで行ったら迷い、携帯電話で地図を見る羽目に。みゆき通りから入った路地にその看板はあった。有名な照明看板の下には扉があるだけ。もちろん中の様子は分からない。少々緊張して扉をあける。

明かりが灯されていて、地下に続く階段が見える。白い塗りの壁は長い年月、人に触れられて黒ずんでいる。なんだか「秘密結社」なんていう言葉が頭に浮かぶゾ(笑)。階段を折れるとやっと中の様子が分かった。すでに大勢の人が腰かけていて、カウンターの一番奥の空いた席に案内された。低い天井の店内を進み、風格あるカウンター前のスツールに腰かける。そのすぐ横にフレームに入った写真が飾ってあったのだが、その席がまさに、かの有名な太宰治の腰かけていた席(↓下の写真・林忠彦:撮影)だった! 自分は特に太宰のファンでも何でも無いのだが、さすがにこのかっこいい写真は前から何度も目にしていたので、偶然を素直に喜んだ。壁もカウンターもスツールも写真のまんま。

さほどカクテルには詳しくないので、いつもよく呑むモスコー・ミュールを注文。やっと周りを見回す余裕も出てきて、老舗らしい煤けた暗い店内を観察する。カウンターの後ろにはボックス席もある。店内の雰囲気は意外にもざっくばらんとしていて、賑やかなグループ客なんかも居て、特に緊張を強いられるような空気や排他的な雰囲気はない。自分の前のバーテンダーは高齢の女性だが、しっかりと背が伸び、慣れた手つきで注文をこなしていた。その女性によって目の前に出されたモスコミュールは、定石どおり銅のマグカップに入れられていて、ゴロっとしたレモンが浮いている。ジンジャーエールは甘くなく、ドライな味わいで旨い。お通しは胡瓜のピクルス。のんびりとしていたら、隣の紳士から「煙草吸ってもいいですか?」と訊かれる。どうぞ、どうぞ。ここはバーだもの。でも、こうやってバーでも気を使って訊かなくちゃならないほど愛煙家は肩身の狭い思いをしているんだなァ。気の毒…。1杯呑み終わる頃、だんだん店が混んできたので席を立った。来てみてよかった。(勘定は¥2,000程)

 ↓ お店のカードに描かれた看板と同じイラストと、店のマーク

 

バー ルパン 

東京都中央区銀座5-5-11 B1F

(銀座ルパン バールパン Bar Lupin 銀座バールパン ルパン 太宰治 林忠彦 文壇バー)

 

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旭家食堂 @岐阜県土岐市

2015年01月26日 | 岐阜県(東濃・老舗)

岐阜県の東濃地方に残る特色ある「かつ丼」をいくつか食べ歩いている。瑞浪では「あんかけかつ丼」、土岐では「てりかつ丼」と、普通の玉子でとじたものと違うかつ丼が、なぜか峠を越えたそれぞれの町に残る不思議。こちら土岐にある「旭家食堂」ではもちろん「てり」の方(※品書きには玉子とじのかつ丼もあります)。

こちらの店、創業は大正13年(1924)とのこと。国道から一本入った所にある店舗は建物は大きいのだが、暖簾をくぐって中に入ると、店舗スペースは意外と小さく、小さいテーブルが3つと小上がりに小さいテーブルが2つのみ。この日は高年齢の客が多かった。昔から通っているような客なのかな。壁には木札の品書きが掛かっていて、いわゆる麺類食堂のラインナップ。中華そばが人気なのか、目立つ紙に「中華そば(小)、かつ丼(小)」と書いてあったので、大盛だと困るかなと、ついついかつ丼を「小」で頼んでしまったが、後からじっくり木札を見てみると、何のことはない、かつ丼には20円の差で普通サイズと小とがあるのだった。普通サイズで頼めばよかった…。周りはやはり中華そばを頼んでいる人が多い。その姿は蒲鉾がのった、いかにも古(いにしえ)の、という感じでなかなか旨そうだったな。

しばらくして丼が運ばれる。丼のご飯の上には千切りキャベツとカットされたかつ、そしてその上からてりソースがかけられている。ソースはとろみがあるもので、酸味はそれほどでもなく、どちらかというとデミっぽい濃い味のもの。旨い。でもこの量ならやはり普通サイズがよかったなァ…(どのくらい増えるのか知らないけれど)。少し後悔。たくあんをポリポリと食べて、お茶を飲んでごちそうさま。(勘定は¥740)

この後の記事はこちら

 

旭家食堂

岐阜県土岐市泉大島町3-16

(旭家 旭屋食堂 あさひや食堂 土岐 てりかつ丼 てりカツ丼 亜種 )

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桜なべ 中江 @東京・日本堤

2015年01月25日 | 東京都(老舗)

行列の出来る天麩羅屋「土手の伊勢屋」と軒を並べる桜鍋の老舗「中江」。創業は明治38年(1905)とのこと。以前に伊勢屋は訪問済みなので、今度は同様に風情のある中江に行って、昼間から桜鍋をつつきつつ、一杯やろうと訪問した。もちろんこちらの建物も隣の伊勢屋と同じく国の登録有形文化財。前回この場所に伺った時は三ノ輪から歩いたが、今回は界隈を自転車で走り回る余裕もあったのでウロウロしてみた。この辺りはかつて「山谷」と呼ばれていた地域。やはり独特な雰囲気があって、道路で寝転んでいらっしゃる方や酒盛をしていらっしゃる方達の姿もチラホラ。簡易宿泊所も多く、現在は労働者と安価な宿泊施設を求める外国人の姿が多い。それに巡回する警察官の姿が他の地域と比べて圧倒的に多い(気がする)。そんな街を象徴するのが漫画「あしたのジョー」。あしたのジョーはこの界隈(ドヤ街)をモデルに描かれたのだそうだ。漫画の中に出てきた「泪橋」も、今は交差点にその名を残している(←交差点なので「泪橋を逆に渡る」事は出来ません…)。

ウロウロしながら時間を潰し、開店してすぐの時間に店の前へ。すでに伊勢屋の前には行列が出来ている。こちらは最近経営体制が変わったとのこと。新しいHPを見てみたが、プロデュースされまくりで逆に心配…。隣の行列を横目に中江の暖簾をくぐる。さすがにこちらに並びは無いが、すでに数組の先客が入れ込みの広間に座っていた。折り込みチラシのような持ち帰り可の品書きを眺める。1人で量は要らないのでと単品で注文していると、女将さんに「同じ内容になるので…」と昼のセット「桜なべランチ」を勧められた。お酒をつけてもらい、鍋の登場を待つ。

しばらくして浅い鉄鍋が用意される。肉はロース肉(赤身)で頼んだ。酒は「白鶴」の深山霞とのこと。ちびりとやりながら味噌だれを溶き、鍋の出来あがりを待つ。馬肉は煮過ぎないようにとのことなので、色が変わったらすぐに溶き玉子にくぐらせて口に放り込んだ。そりゃもう、旨い。日本酒を呑むようになってから、品書きにあれば必ず頼むくらい馬肉が大好物になった。あっという間に肉をさらえて、肉の旨味を含んだ汁を吸ったザクをいただいた。ランチに付いている〆のご飯は断ろうと思っていたが、若い給仕の女性に「あとご飯はいかがですか?」と問われ、すぐに降参(笑)。残った汁に玉子を溶いて、少なめに頼んだ茶碗のご飯にのっけて食べる。旨いに決まっている。満足して席を立った。勘定の時に、品書きの隅っこに載っていた「さくらの箸置き」を購入。あまり買う人などいないのだろう、女将さんも「えっと、いくらだったかな?」と値段を失念していた(笑)。(勘定は¥3,500程)

 ↓ 風格ある奇跡の並び。左が「中江」、右が「土手の伊勢屋」。いつも思うが、歩道の植木はもっと刈ればいいのになァ…。右は購入したさくらの箸置き。

 

 ↓ すぐ近くの歩道上にある「あしたのジョー」矢吹丈の像。丹下のおっちゃんは無いのかな。右は現在の泪橋の交差点。

 

 ↓ 裏通りの混みいった電線の奥に東京スカイツリーが見えた。

桜なべ 中江

東京都台東区日本堤1-9-2

(桜鍋中江 桜なべ中江 桜鍋 桜肉鍋 さくらなべ 日本堤 吉原 吉原大門 ドヤ街 山谷 泪橋)

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La Futura / ZZ Top

2015年01月24日 | クラシック・ロック

La Futura / ZZ Top (2012)

目下のところ、ZZトップ(ZZ Top)の最近作。といってももう3年前になるのか。そんな事を言っておきながら、自分もこのアルバムを手に入れたのはまだ昨年のこと。そして思いっきり後悔した。めちゃくちゃかっこいいのだ。80年代からずっとファンを自称しておきながら、2000年代以降、不義理を続けていて、ずっとリアルタイムでの購入を怠っていた。

リック・ルービン(Rick Rubin)のAmerican Recordingsから出たこのアルバムは、最初から最後まで彼らにしか出来ないぶっといブギーが目一杯詰め込まれていつつ、ポップなメロディー・ラインは健在。昨年からずっと聴いているが、彼らの最高傑作と言っていいかも。ライヴでもカヴァーするジミ(Jimi Hendrix)を思わせるようなギター・フレーズを挟みこんだり、昔からのファンなら思わずニヤリとしてしまうフレーズが所々に出てきて嬉しくなってしまう。音作りもハードなだけではないところがミソ。アルバムの長さとしてベストな40分枠に回帰してくれたのもうれしい。やっぱり、よく解ってるなァ、リック・ルービンは(見た目は変人だけど…)。

このアルバム、なんと全米では6位になったというからスゴイ。このご時世にZZトップが6位。ま、良いアルバムなのだから納得は出来る。全然知らなかったのだが日本盤の発売はなかったようだ…。アホか、日本のレコード会社(もうこのネット社会で日本のレコード会社が洋楽を発売する意味はほとんど無いと思うけど)。2000年以降はこのアルバムを含めてたったの2枚と、めっきりスタジオ・アルバムが出なくなった彼らだが、いまだライヴ活動は盛ん(DVDもカッコ良かった)。何とか健在のうちに単独で来日して欲しい。

amazonにて購入(¥992)

  • CD (2012/9/11)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: American Recordings
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つる瀬 @東京・湯島

2015年01月23日 | 東京都(老舗)

前回、上京した折に入ろうと思って訪問した御徒町にある登録有形文化財の銭湯「燕湯」だが、ほんの短い期間実施しただけだった”中休み”に運悪く当たってしまって、残念ながら入る事が出来なかったので、再訪問。まだ朝の早い時間から、次々と客が入っていく。聞いたところによると、上野駅に深夜バスで到着した旅行客や出張客の利用も多いのだとか。昔ながらの番台でお代を支払って中へ。

昭和25年に建てられたという建物は3階分吹き抜けていて天井高く気持ちがいい。意外にも洗い場と湯船はさほど大きくない。特に富士山の溶岩を使った岩山に囲まれた湯船は5人も入れば窮屈に感じるほど。それでも用が足りているのはお湯が信じられないほど熱いからだろう。熱いお湯が好きな自分でも5分以上入るのは厳しい。体は真っ赤だ。温度計は46℃(!)を指している(通常の風呂は41~42℃程度でやや熱めだと思う)。足だけ入れて「無理っ!」と退出していく人が続出(笑)。みんなほとんど湯船には浸からない(浸かれない)。

もちろん下町の銭湯とあって地元の人達が中心だが、中には土地柄なのか「体に絵が描いてある人」もちらほら。みんなそういう強面な方達を遠巻きにするので、回転が速い、速い(笑)。おかげで銭湯の中は混雑していても、湯船と洗い場を往復してゆっくり楽しむ事が出来た。いやぁ、面白い体験だった。もっと銭湯巡りしてみたいな。

ホカホカに暖まった体を冷たい外気にさらしながら向かったのは湯島天神方面。女坂の脇を抜けて春日通りに出る。湯島の交差点にある創業昭和5年(1930)の「つる瀬」へ。こちらの名物は豆大福。でも今回の上京では豆大福ばっかり食べてる気がするので、もうひとつの名物「豆餅」を購入してみた。豆餅って初めて食べたのだが、かすかに塩味がついた餅の中に赤豌豆(えんどう)が入っている。豆だけの甘さなので、甘さがかなり控えめで、正直、和菓子若葉マークの自分には素朴過ぎて「和菓子」としては捉えられない。お茶と一緒にいただいたが、食後感はずばり「お餅を食べた」だった。奥が深いなァ。(勘定は¥150/個)

 ↓ 湯島天神の男坂を望む。男坂手前を右に曲がると女坂。

つる瀬

東京都文京区湯島3-35-8

燕湯

東京都台東区上野3-14-5

(つばめ湯 銭湯燕湯 つるせ 豆大福 豆だいふく 豆もち 湯島)

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弁天堂 (ベンテンドー) @岐阜県岐阜市

2015年01月22日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

岐阜ではよく名が知られている大正元年(1912)創業の「弁天堂」(店頭の表記は「ベンテンドー」)。こちらの名物は「栗粉餅」。柔らかい餅の周りに砂糖で味付けした栗の粉がまぶしてある餅菓子で、おみやげの定番。何年か前にTVのバラエティ番組で紹介され、全国に名が知られるようになったと聞く。日保ちがしないので、しょっちゅう買う訳ではないのだが、柳ヶ瀬近辺に来ると時々寄ってお土産を買って帰る。義母がこの近くの出身なので、お土産にいただいた頃に初めて食べたかな。この日は店の前を通ると、貼り紙に「新栗」と書いてあったので、家族の分を購入するために立ち寄った。たしか栗の季節から外れると冷凍、又は解凍のものになるはず。店は昭和のケーキ屋さんといった風情。ガラスのショーケースの中には栗粉餅以外にも和洋菓子が並んでいる。そう言えばここで栗粉餅以外の菓子を買ったことが無いなァ。

裏漉しされた栗粉はしっとりとしているが、軽くまぶしてある感じなので、手で持ち上げると崩れてしまいそう。思い切り口を開けてかぶりつく。栗の風味が口全体に広がり、甘さが後からやってくる。相変わらず旨い。上手く食べないと、栗粉が皿の上に散乱するはめに。結構甘く感じるのだが、HPによるとつなぎ程度の砂糖しか加えていないとのこと。抹茶、煎茶はもちろんのこと、コーヒーでもいけてしまうおいしいお菓子だ。(勘定は¥620/4つ)

この後の記事はこちら

 

ベンテンドー

岐阜県岐阜市神田町5-12

 

(辧天堂 弁天堂 ベンテンドウ 栗粉餅 栗粉もち くりこもち)

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