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河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

堀部秀二先生講演会

2007-08-26 | 研究・講演
25日(土)の夜、岡山県臨床整形外科医会研修会に招かれた大阪労災病院スポーツ整形外科部長・堀部秀二先生の講演を聴きに行ってきた。
私にとっては昨年、岡山スポーツ医科学研究会でお招きして以来、2回目の講演である。
最近は少し疲れ気味で、岡山で行われているこのような研修会にはほとんど欠席しているのだが、堀部先生の講演には興味があり無理をして出席した。
講演を聴いていて、何故惹かれるのか分かったような気がした。
堀部先生は大阪という言いたいことはごまかさずにはっきり言う土地柄の労災病院で、シビアな結果を求めるスポーツ選手の手術を行う中で、「手術は契約だ」という考えを持つに至ったそうだ。
要するに、やってみなければ結果は分かりませんと言うのではなく、これまでの成績を元にこの手術をすればこのレベルの結果は保証しますというやりかたである。

フロアからの質問の中で、ACLのリペアは不可能なのかという問いに対して、不可能ではないがその結果が読めないから行わない、再建術であればきっちり手術を行えば術後の結果がはっきり予測できるから再建だけを行っていると答えておられた。

また、変形性膝関節症の高位脛骨骨切り術はそのうち廃れてなくなり、人工関節か軟骨再生術だけになるのではないだろうかともおっしゃっていた。要するに高位脛骨骨切り術はやってみなければ結果が予測できないからである。また、軟骨が再生するわけではないので、いったんは少し良くなっても次第に悪化していくからである。

堀部先生はそういった中途半端な治療法はこれからの社会では受け入れられなくなり、結果を約束してきちんと遂行できる治療だけがこれからは生き残ると考えておられるようであった。

こういうはっきりした哲学は聴いていて気持ちがよい。


講演メモ

ACL損傷 日本では年間2万件   本当?
解剖学的二重束ACL再建術
Footprint
軟骨損傷は全層欠損でなくても治癒する?

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