河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

スポーク損傷の処置

2011-09-19 | 医学・医療
久しぶりに創傷処置のことを書く。

この女児はおばあちゃんの自転車のうしろに乗せてもらっていてスポークに足を巻き込まれた。
スポークでアキレス腱部の皮膚がえぐり取られていた。
このようなけがのことをスポーク損傷と言う。
もっとひどいと骨折を伴うこともあるが、この子は大丈夫だった。

下の写真は、受傷後2週間ちょっとであるが、既に上皮化がかなり進んでだいぶきれいになりつつある。



浸出液が多く、適度の湿潤環境を保つために、ハイドロサイトという創傷被覆材を当ててその上にポリウレタンフィルムを貼って処置をしている。
ハイドロサイトには弾力性もあるので当たっても痛くないというメリットもある。
このような傷以外に、生爪が剥がれたような傷によい適応がある。

傷自体は生理食塩水でそっと洗うだけで消毒はしない。



元々がまん強い子であまり泣かなかったが、最近は慣れてきて処置の間中、ぺちゃくちゃといろんなお話をしてくれる。



後もう少しできれいに治るだろう。
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