プノンペンの風景 21 鍵屋さん

プノンペンの風景 21 鍵屋さん     金森正臣(2006.9.21.)

写真:町の大通りに面した場所に、屋台の様な鍵屋さんがある。だいたい鍵屋さんは、何処でも同じような簡単な工具だけで、屋台の様な店を出す。ここでは最近電動式の鍵のコピー機を導入。2-3分で直ぐ作ってくれる。

 日本では、屋台の様な店は、食べ物意外は少ないが、カンボジアではいろいろなものが屋台風で商われている。靴の修理屋さんや鍵屋さんもその一つ。夜は工具と鍵一式が右手の階段の踊り場の下にしまい込まれる。

 カンボジアも途上国のご他聞に漏れず、鍵社会で、私なども18個の鍵を持ち歩き、まだ机の中には幾つかある。これだけ無いと、いろいろなところが使えない。トイレなどにも鍵が付いているから、無いと入れない場合もあり、緊急事態に間に合わない。従って鍵屋さんも繁盛する。
 
 これだけ鍵が使われていると、種類も多く、とても全部は揃えきれない。そこで登場するのが、板や棒から削り出す方法。手前にいるのがこの店の主人で、右側は中学生になるぐらいの息子。もう一人前に、幅が違う鍵をヤスリで削って同じ幅にする。

 1本作って、2000リエル(0.5ドル)くらい。1日に何本出来るかは知らないが、これだけで生活しているようだ。
 鍵だけではなく、バイクの部品の修理などもしているのを見たことがある。非常に器用で、見様見真似で作り出してしまう。この息子も、鍵の幅を揃えるのに、ノギスを使って上手に揃える。大学や高校の先生でも、ノギスを使えないのにたいした者。でも寸法は測っていないかもしれない。

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