金森正臣先生のカンボジアの文化・教育・食べ歩き体験記
金森先生のカンボジア日記
プノンペンの風景 19 バイクを積み込むバン
プノンペンの風景 19 バイクを積み込むバン 金森正臣(2006.9.19.)
写真:今住んでいる家の前で、時々バンが新しいバイクを積み込んで何処かに出かけてゆく。多分陸送屋さんで、地方に新車のバイクを運んでいるようだ。韓国製のワンボックスカーを改造してあり、屋上に8台、中に8台ほど積み込み合計16台。100ccぐらいのバイクとは言え、8台も屋根の上に乗せて大丈夫だろうかと心配になる。
カンボジアでは、この数年すさまじい勢いでバイクや車が増えている。特にバイクは、若者に人気があり、125ccが良く売れている。地方の町に行っても、新品がズラリと並べられているのを良く見る。多分この様な車が運んできているのであろう。これだけバイクが購入できる様になったことは、経済的に良くなってきているのであろうと思われる。しかしドナー(援助)景気が主流で、自国の産業は育っていない。
実際には、まだ産業は縫製が中心で、中国からの資本が僅かに入ってきているに過ぎない。これは、中国がアメリカとの通商のバランスで、本国からの量が制限されているため、カンボジアから輸出しているからである。まだ法の整備が進んでおらず、様々なトラブルなどに対して、対応できないようである。このためなかなか外国からの投資が進まない。最近、スズキのバイク組立工場が出来たが、部品は全てインドネシアか何処かから入っていて、カンボジアではまだ何も作られていない。一つには、技術が追いつかない。これは、教育の基礎ができていないこととも関係がある。大学や高校の先生がモノサシを使えなかったり、秤で計ったものがどちらの方が重いか分からなかったりするくらいであるから、教えられる方がそれより良い場合は少ない。
若者が、バイクなどを乗り回しているのには、幾つかの問題がある。働き口が無く、中学・高校などを卒業しても、なかなか就職できない。また将来に対する見通しが無く、その場限りの娯楽に向かう傾向がある。これには元々あまり蓄積を重要視しない、カンボジアの文化も反映している。これでは、これから復興し、隣国(タイやベトナム)と競争してゆかなければならないカンボジアの将来に、プラスにはならない。如何にタイやベトナムを嫌ってみても、いつまでも搾取される。
バイクの性能が向上して、交通事故が多くなっているのも問題である。特にスピードが上がって、死亡事故も増えている。
確かにこの様な分野で、潤っている人たちもいるのだが、やはり進む方向がやや違うような気がする。人それぞれで良いのでは有るが。
写真:今住んでいる家の前で、時々バンが新しいバイクを積み込んで何処かに出かけてゆく。多分陸送屋さんで、地方に新車のバイクを運んでいるようだ。韓国製のワンボックスカーを改造してあり、屋上に8台、中に8台ほど積み込み合計16台。100ccぐらいのバイクとは言え、8台も屋根の上に乗せて大丈夫だろうかと心配になる。
カンボジアでは、この数年すさまじい勢いでバイクや車が増えている。特にバイクは、若者に人気があり、125ccが良く売れている。地方の町に行っても、新品がズラリと並べられているのを良く見る。多分この様な車が運んできているのであろう。これだけバイクが購入できる様になったことは、経済的に良くなってきているのであろうと思われる。しかしドナー(援助)景気が主流で、自国の産業は育っていない。
実際には、まだ産業は縫製が中心で、中国からの資本が僅かに入ってきているに過ぎない。これは、中国がアメリカとの通商のバランスで、本国からの量が制限されているため、カンボジアから輸出しているからである。まだ法の整備が進んでおらず、様々なトラブルなどに対して、対応できないようである。このためなかなか外国からの投資が進まない。最近、スズキのバイク組立工場が出来たが、部品は全てインドネシアか何処かから入っていて、カンボジアではまだ何も作られていない。一つには、技術が追いつかない。これは、教育の基礎ができていないこととも関係がある。大学や高校の先生がモノサシを使えなかったり、秤で計ったものがどちらの方が重いか分からなかったりするくらいであるから、教えられる方がそれより良い場合は少ない。
若者が、バイクなどを乗り回しているのには、幾つかの問題がある。働き口が無く、中学・高校などを卒業しても、なかなか就職できない。また将来に対する見通しが無く、その場限りの娯楽に向かう傾向がある。これには元々あまり蓄積を重要視しない、カンボジアの文化も反映している。これでは、これから復興し、隣国(タイやベトナム)と競争してゆかなければならないカンボジアの将来に、プラスにはならない。如何にタイやベトナムを嫌ってみても、いつまでも搾取される。
バイクの性能が向上して、交通事故が多くなっているのも問題である。特にスピードが上がって、死亡事故も増えている。
確かにこの様な分野で、潤っている人たちもいるのだが、やはり進む方向がやや違うような気がする。人それぞれで良いのでは有るが。
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