カンボジアの地方 32 海辺で遊ぶお爺さんと孫 

カンボジアの地方 32 海辺で遊ぶお爺さんと孫   金森正臣(2006.9.12.)

写真:シアヌークビル(カンボジアでは、コンポンソムと言うことが多い。タイ湾に面した唯一の輸出・入港)には綺麗な石英砂のビーチがある。雨季で海はやや荒れ気味であったが、お爺さんが孫と楽しそうに遊んでいた。遊んでいるのは孫の方。お爺さんは付き添っているのがたまらなく嬉しそうで、見ていて楽しくなる。カメラを向けたら、お爺さんが嬉しそう。孫は我かんせず。

 最近では、休日ともなれば、プノンペンからも遊びに来るお客さんが多い。長距離バスが、日に数回運転されている。毎年お客さんが急激に増加している。従ってホテルも建設ラッシュ。豪華なホテルも出来て、1泊450ドルもするのもある。安いゲストハウスもあり、美味しくて安いレストランもある。でも観光に来た人にはチョット分かりにくいかも知れない。

 ビーチも、数年前にはほとんど水着が見られなかったが、現在では水着のほうが圧倒的多数。変化は急激に起こっている。水着も様々なものが出ており、何処の国もあまり変わらなくなってきている。

 海岸は概して遠浅で、泳ぎやすい。また半島状に出たところには、多少岩があり、サンゴが多い。派手なテーブルサンゴは無く、石サンゴの仲間なので、チョット見には、転石の様に見える。でも非常に種類は多い。サンゴの間には、ガンガゼ(暖かい地方のウニ。棘が長く、折れやすくて危険なウニ。でも他のウニが少ないので、発生の実験にはこのウニを採集して使っている)が多く、かなり浅いところにもいる。小型のサザエの仲間が居り、沢山拾ったこともある。ゴルフボールぐらいで、あまり大きくならないようだ。蓋はしっかりサザエの蓋。味もサザエ。でも地元に人はあまり食べない。派手なホネガイ(骨貝)もいる。

 このお爺さんも、ポルポト時代を生き残ってきた人。孫との遊びなんか考えられない時代を長く辛抱して来た人だろう。「生きているうちに、平和な時が来て良かったネ」と心の中で声をかける。平和な風景にホットする。
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