はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

奈良の旅

2006-05-16 16:41:45 | はがき随筆
 春の大和路を訪ねた。
 奈良街のにぎわいを抜けると猿沢池、興福寺、奈良公園を過ぎ、やがて朱色鮮やかな楼門の春日大社に至る道にはあちこち八重桜が愛らしく咲き始めている。そっとふれてみる。ふわっとやさしい感触に旅の心も癒されてゆく。
 奈良を遠く離れてみると思いはいっそう深く、懐かしさがこみ上げてくる。
 「万葉集」を繙いてみたい……。大宮人のような風雅な気分で、時を忘れ飛火野辺りを歩き通した。
 「あおによし奈良の都は咲く花の匂ふがごとく今盛りなり」
   姶良町西餅田 中村頼子(61) 2006/5/16 掲載


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
奈良は別格 (駿)
2006-05-17 07:29:24
 東大寺二月堂が今年に国宝となりました。奈良の古寺は国宝だらけで、一等群を抜いて日本美の尊さが輝く地です。当時は色彩のあふれる国際都市だったそうです。
返信する

コメントを投稿