1.2.3と数えながら編み針を動かす。就活の年代に入った友人から毛糸がドサリと届いた。太さも色も様々な残り糸。
まず一尋分の目を作る。そして、後は長編みでひたすら編み続ける。糸がなくなればつなぐ。配色は文句は言えないができるだけ統一感を出すように考えながら……。
ひと月近くかかってどうにか膝掛けが出来上がった。単なる一本の糸が針にかけて編むことによって、平面の布になっていく。そして暖かい。50年前に母が編んでくれたのを使っている私。これは妹に送ろう。使ってくれるだろうか。
熊本県宇土市 岩本俊子(70) 2019/12/26 毎日新聞鹿児島版
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