どの花見ても、友の顔が浮かぶ。齢を重ねてからの友は、かけがえなく心からの友、いや姉妹のようになっていた。
運転が大好きだったので、毎週のようにいろんな花見に連れて行ってくれ共に楽しんだ。
それほど元気だった友が逝って10日程すぎた日、娘さんが手紙を届けてくれた。ひと月も何も食べられなかった友は余力もなかったのか、読みとれない字もあったが、つないで読むとそれは感謝の言葉で満ちていた。
「病気になっても幸せ」と最期の一葉を読んだとき、抑えていた感情が噴き出し号泣した。
宮崎県日南市 永井ミツ子(71) 2019/11/27 毎日新聞鹿児島版掲載