kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

まだ風吹かず

2024-06-20 05:45:11 | 日記
19日の東京市場は米国株高の風に乗ることが出来なかったようです。午前中の取引では前日比
200円から300円の幅で上昇しました。ところが午後の取引では上げ幅が100円程度の上昇で始
まり13時半過ぎから急落しマイナス圏に突入しました。

大引けはプラス圏に浮上しましたが、上げ幅は高値から三分の一程度に縮小しました。市場の
エネルギーを示す売買代金はこのところ3兆円台半ばで推移しています。1~3月期には5兆円弱
で推移していました。現状の売買代金の水準では4兆8000億円余りまで膨らんだ信用買い残高
を消化するのにはエネルギー不足です。

4月まで相場のリード役だった自動車や商社銘柄は高値から1割から2割程度下落しています。最
後まで堅調だったメガバンクなど金融銘柄も6月になり調整色を強めています。エヌディディア
株やSOX指数の上昇にも拘わらず東京エレクトロンやアドバンテスト、スクリーンHGなどの上
値は重い展開です。

日本の半導体セクターの動きの悪さから市場では様々な話題が飛び交っています。物言う株主で
有名な米エリオットはアナログ半導体大手テキサス・インスツルメンツ(IT)の株式取得(4000億円
程度)を発表し「まもなく半導体はだぶつく可能性があるので過剰な設備投資は控えよ」と会社
側に従来の設備投資計画の縮小を要求しました。

半導体製品は原料を投入してから製品となるまで3ヶ月かかわると言われています。コロナ禍での
半導体需要の急増に対して供給が追い付かなかったのは需要の波を読むのが難しく好不況の振れが
大きくなるシリコンサイクルがあるからと言われています。

同社は車載用や産業用のアナログ半導体大手です。ガソリン車からEVになると半導体の使用量は
3倍に膨れ上がるとも言われています。中国市場を除けば世界のEV販売は減速が明白です。TIが
設備投資を決めた2022年にはEV市場がここまで急激に冷え込むとの予想はありませんでした。
エリオットの主張にも一理はあるのかもしれません。

日本企業の強みは半導体素材や製造装置です。過剰生産が表面化するかもしれないという懸念が
東京市場の半導体銘柄の上値を抑えているとの見方があるようですが、世界最大の半導体製造装
置メーカーであるアプライドマテリアル株は過去最高値を更新しています。東京エレクトロンの
ライバルでありラムリサーチも同じように上昇しています。どうも日本の半導体株不振の理由と
しては説得力にかけるようです。

結局市場予想を大きく下回った各企業の慎重見通しが修正されることが株高に繋がりそうです。
それにはもう少し時間が必要なのかもしれません。今日の東京市場は米国市場が休場のため手掛
かり難から大きな動きは期待できないでしょう。

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