kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

循環物色

2024-06-06 06:44:26 | 日記
年初から日本株を牽引したのはバフェット効果が絶大だった商社セクターと生成AIブームに
沸く半導体セクターでした。また円安効果も大きなトヨタ自動車をはじめ自動車セクターや
選択と集中の模範生の日立や火力発電見直しで恩恵を受けた三菱重工など日本を代表する企
業も人気化しました。

デフレからインフレへの移行で3月中旬から上げ足が加速した不動産セクターも人気化しまし
たが、日銀の早期利上げ観測もあり長期金利の上昇で借入の大きな不動産株は4月中旬以降失
速してしまいました。金利上昇でメリットのある銀行や保険セクターの上昇が続いているのは
マイナス金利から金利のある世界に戻ってきた日本を象徴しているのでしょうか。

尚も高水準の円安が持続している状況でも自動車セクターはこのところの低迷を考えると一旦
は山を形成してしまったのでしょうか。トヨタにも認証不正が見つかり反転のチャンスはまた
先延ばしになってしまったようです。

そして生成AI人気も本家のエヌディディアの好業績にも拘わらず日本の半導体上昇第2幕は上が
りませんでした。最近の報道では生成AI半導体で恩恵を受ける分野は半導体の後工程であり最
先端の技術が必要な前工程への影響は軽微であり日本企業への貢献度は余り大きくない。

むしろ幅広い半導体製品の受託生産をしている台湾TSMCの業績や受注動向が日本の半導体セク
ターの先行きを左右するという記事が出ていました。市場は生成AI関連の理想買いから現実の目
が向くようになったようです。もっとも5日付の日経新聞で2024年の世界半導体市場は前年比16%
と従来から上方修正しました。

半導体セクターが過剰な期待が剥がれ株価の割高感が薄れれば再度このセクターの出番は来るの
ではないでしょうか。年初からの市場の流れを見る限り一つのセクターが息長く上昇しているケー
スは稀です。循環物色だと考えれば人気が剥落して過熱感が低下すればまた投資のチャンスは巡
ってきそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする