JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

あたしゃ『緑の変質者』じゃないよ

2007年11月19日 | y-その他

関東では「木枯らし一号」が吹き、北日本の日本海側では大雪、私のところで昨夜窓をならしていたのも冷たい北風でした。いよいよ冬ですか・・・・・・

「いやぁ、風邪ひきそう」と朝の珈琲を飲んでいたのは、同僚のO君です。
「急に寒くなったもんなぁ、体もビックリしちゃうよ」
「違いますよ、今朝ね、クソ寒いのに旗当番なんてぇのが回って来ちゃって、寒いこと寒いこと」

『旗当番』今となっては懐かしい響きです。子供たちが小学校に通っている頃は、我が家にも定期的に順番が回ってきておりました。あはははは、私は一度も出たことはありませんでしたがね。

「偉いなぁ、O君は自分で出るんだ・・・・そんなん嫁さんに任せちゃえばいいのに」
「何言ってんですか、そんなことしたら晩飯抜きになっちゃいますよ」
「・・・・・・・」

寒い朝、子供たちの安全のためとはいえ、旗を持って立つのはたいへん。親の勤めも楽ではありませんね。でも、昨今の悲惨な事件やあり得ないような交通事故を思えば、いかに田舎とはいえ子供たちを親全体が守っていく事は、今や不可欠な事なのでしょう。

そうそう、じつに偶然なのですが、帰宅後(今日は酒に呑まれることなく素直に帰ってまいりました。)『今日は何の日』をチェックしたら、今日は『緑のおばさんの日』なのだそうで、1959年(昭和34年)11月14日に東京都においてこの制度が始まったことから制定されたそうであります。
そういえば、旗を持ったご父兄はよく見かけますが、緑のおばさんは最近とんとお見かけしませんよね。制度そのものが無くなってしまったのでしょうか?

そもそもは、寡婦の雇用対策、つまり戦争で働き手を亡くされた奥様の自立支援といった目的で『緑のおばさん』の雇用も始まったのだとか。生命保険の外交員(保険屋のおばちゃん)なんかと同様の施策がそこにはあったわけで・・・
「う~~~ん、戦争の影はそんな身近にも存在したのかぁ」
って、そんな話じゃなくて
地域全体が子供たちの安全を守っていかなければいけない現代、まして高齢化も進むなか『緑のおばさん制度』ならぬ『緑のじじババ制度』みたいなものが再構築されても良いのかもしれません。

「そこまで言うなら、朝早起きして、散歩がてら自分がボランティアでやってくれば、毎日やればダイエットにもなるかもしんないし・・・・・・・・・あっ、でもダメだ、変質者に間違えられる危険性の方が高いもん。『緑の変質者』はいただけない。」
って、オイオイ。

話はコロッと変わってしまいますが、
先日笑ってしまったのは『高校教師』と聞いて、一人は映画にもなったあのTBSドラマを思い出し、一人は「スケベなAVか何かですか?」といい、私はアラン・ドロンの映画を思い出す・・・・さすがに加山雄三のテレビドラマを思い出す人はその時はいませんでしたけどね。
ジャニスと聞けば、私はジョプリンなのに、ちょっと若い奴に訊くとイアンだったり、今の若い奴は誰を思い出すんでしょ?
ヤングと聞けば、レスター・ヤングが、だれかさんはニール・ヤングだったり、年代の相違なのかなぁ(笑)
・・・・これは年代だけの問題でもないかもしれませんけど。
映画や歌の題が同じだったり、ファースト・ネームだけからの連想だったりすると、人によって浮かぶそれが違う、てなことは良くある話です。

いや、それでね、その『高校教師』の話から、森田童子の話になったわけですよ。

 ♪春の木漏れ日の中で 君の優しさに
  うもれていた僕は よわむしだったよね♪

同ドラマの主題歌になった「ぼくたちの失敗」であります。私もとうぜんこの歌は良く知ってますけど、ドラマ『高校教師』はまったく見なかったわけで・・・

私の知っている森田童子は「1970年代中ごろ一部の限定されたファンに、熱狂的支持を受けた暗ーい唄を歌う謎の男なんだか女なんだか分からないシンガー」そんな感じ。
それがドラマ『高校教師』でブレイクでしょ、ちょっとビックリでした。

話がずれました。そのドラマ『高校教師』から森田童子が好きになったという彼が、森田童子からチャーリー・パーカーを聴くようになったというのです。

 ♪地下のジャズ喫茶 変われないぼくたちがいた
  悪い夢のように 時がなぜていく

  ぼくが一人になった部屋に君の好きな
  チャーリー・パーカーを見つけたよ ぼくを忘れたかな♪

なるほど、「ぼくたちの失敗」には、チャーリー・パーカーが出張ってました。それにしても、それでパーカーを聴くようになったってぇヤツも珍しいでしょ? えっ?それともけっこういたりして??????
まぁ、何がきっかけでも聴くようになったことは喜ばしいことですがね。(笑)

さてということで、今日の一枚は、チャーリー・パーカーです。
・・・・いやいや、チャーリー・パーカーに非ず、謎の中国人チャリー・チャンです。(笑)

ミンガスが仕掛けたライブには、そうそうたるビバップの雄志が勢揃い、言い出しっぺを良いことに勝手に録音機材を持ち込んで、自分が立ち上げたレーベルからアルバムとして出しちゃうのも凄いですが、後でベースだけこっそりオーバーダビングしちゃうのも凄い、チャーリー・ミンガス恐るべしであります。

では、名盤と称されるこのアルバムの出来はどうであるか?
賛否両論あろうかと思います。だけど、楽屋での裏話も含めて、パーカーの全盛を聴こうと思ったら、私ならお勧めはしません。「歴史的ライブ音源」「パーカーの代表的アルバム」等、賞賛される方は多いですよ、だけど、私的にはそこまでかっているアルバムではないからです。「プラスチック製のアルトを持ったバードなど私は許せない」みたいな
それどころか、これを聴いて、パーカーは凄いと思った方がいらしたらじっくりとお話をしてみたい。(って喧嘩売ってんのかわれ.....笑)
つまり「バードはこんなもんじゃないよ」って言いたいということですよ。
このアルバムを、こんなふうに言うと多方面から文句を言われそうではありますけどね。

全体をとおして「これぞビバップだ!」みたいな説得力もあるし、個々のミュージシャンの迫力も感じるし、パーカーのプレイを楽しみたいということでなければ、面子に文句の付けようもないわけで、「ソルト・ピーナッツ ソッピーナッツ」と聴けばそれで良しと・・・・えっ?それはひどい言い方だって?
いや、ライブ感が伝わるじつに良い、楽しいアルバムだと思います。

尚、リーダーはハッキリとしないアルバムですので、カテゴリーはその他とさせていただきます。

JAZZ AT MASSEY HALL
1953年5月15日録音
DIZZY GILLESPIE(tp) MAX ROACH(ds) BUD POWELL(p) CHARLIE MINGUS(b) CHARLIE CHAN[CHARLIE PARKER](as)

1.PERDIDO
2.SALT PEANUTS
3.ALL THE THINGS YOU ARE
4.WEE
5.HOT HOUSE
6.A NIGHT IN TUNISIA