JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

覚えのない「朝雲暮雨」

2005年10月15日 | d-f

「バブさん、朝雲暮雨(ちょううんぼう)って言葉知ってる?」
「突然尋ねられても、私は四字熟語の先生でもないし、朝の雲に暮れる雨だから、曇りのち雨ってことじゃないの」
今日、突然Dさんにこんな質問をされてしまいました。

話によれば、Dさんはとある女子社員の指導役になったそうで、上司に、
「適役、適役、何と言っても君たち二人は朝雲暮雨を交わしたなかだからね」
と言われたとか。

「う~む、なんとも意味深だねぇ」
「でしょう、調べようと思ったんですが時間がなくて」
「Dさんとその彼女って、なんかあったの?」
「いえ、なんもないですよ、何回か飲みに行ったりはしましたけど」

そこで、本屋さんで「朝雲暮雨」の意味を調べてみることに
"「朝雲暮雨」=男女が愛し合い、片時も離れていられないほどの仲であるたとえ。男女の情交のこともいう。"
なんと、こんな意味が
「バブさん、これって、僕と彼女が深い仲だからって課長が言ったってことですか?」
「まぁ、平たく言っちゃえばね......」
「冗談じゃないっすよ......飲み行ったくらいで」

だれが流したうわさ話かはわかりませんが、いなかの小さな会社では良くあることのように思います。彼には気の毒ですがそんなものです。それにしても上司の言葉とも思えぬ不愉快な言いぐさですが、その上司も「朝雲暮雨」なんてことばよく知ってたなぁ。

「まぁしょうがないから、ビシッと教育しちゃえば。課長を見返してやンなよ」

さて、今日の一枚は話とは全く関連がありません、ビル・エバンスを選びました。
ある意味、エバンスらしからぬ一枚ではありますが、私は「ダニー・ボーイ」聴きたさにこのアルバムを買いました。

Oh, Danny boy, the pipes, the pipes are calling,
From glen to glen and down the mountain side;
Summer's gone, and all the flow'rs are dying;
'Tis you, 'tis you must go, and I must bide.

      おぉ、ダニーボーイよ、と笛が、笛が呼んでいる
      谷間から谷間へ、山腹を駆け下りて
      夏は去り、全ての花が死んでしまう
      ああ貴方は去らねばならない。
      そして私は留まらねばならない。

このメロディーを聴くと、なんとも言えない気分になります。秋に合った一曲だと思うのですが、いかがでしょうか?

EMPATHY / BILL EVANS
1962年8月14日録音
BILL EVANS(p) MONTY BUDWIG(b) SHELLY MANNE(ds)
1.THE WASHINGTON TWIST
2.DANNY BOY
3.LET'S GO BACK TO THE WALTZ
4.WITH A SONG IN MY HEART
5.GOODBYE
6.I BELIEVE IN YOU