JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

力を入れて聴く

2005年10月20日 | a-c

               
                   「CONCERT IN JAPAN」

今日は仕事を2時できりあげ帰ってまいりました。とても静かな午後なので気合いを入れた一枚を聴こうと取り出したのが、この一枚でありました。今、A,B面にわたる「Leo」を聴き終え、「Peace On Earth」をどうしたものかトミー・フラナガンを聴きながら考え中であります。

東京都豊島区の不忍通りと春日通りの交差点から、ちょっと入った路地に「チーター」という、とても小さなジャズ喫茶があったそうです。(残念ながら私は行ったことがありません)
ここのマスターと来日したコルトレーンとの話は、今や伝説。
ジョン・コルトレーンが来日したのは、亡くなる一年前、1966年7月のことでした。コルトレーンを呼んだのは本多徳太郎氏、神戸新聞がバックアップし公演が実現したわけですが、興業は大赤字、神戸新聞の担当者が責任をとったなんて事もあったそうです。
一方、呼ばれたコルトレーンのほうは、エイジェンシーに
「日本へ行く気があるか?」と尋ねられたとき
「イエス」ではなく、「はい」と答えたそうで、日本にある種の憧れを持っていたようです。

話がそれました、「チーター」のマスターのお話でした、
来日が決定したある日、マネージメントを行った日本の事務所に一人の高校生が尋ねてきました。
「自分で旅費や費用を全部負担しますから、バンド・ボーイをやらせてはもらえないでしょうか?」
彼は、無償でツアーの手伝いをすることになります。

宿泊費を知人や友人宅に泊まることで節約し、バイトでため込んだお金で全てをまかなう予定でしたが、コルトレーンと同じホテルに宿泊してしまったため、大阪でお金が無くなってしまいました。
別れの挨拶にやってきた彼を見て、コルトレーンは
「いくらぐらいあれば彼はいっしょにいられるのでしょうか?」とスタッフに聞いたそうです。
「3万円ぐらいでしょうか」するとコルトレーンは
「私が出したとは言わないでほしい、会社が残りを負担すると言うことにして....」と3万円を負担してくれたそうであります。

こうして、最後までコルトレーンに同行した彼は、コルトレーン帰国後にジャズ喫茶を開店しました、「チーター」というそれは小さなジャズ喫茶でした。

                      
                                    「COLTRANE IN JAPAN」       
                           
                    「SCOND NIGHT IN TOKYO」

7月8日に来日したコルトレーンは、翌9日の記者会見(45分間の演奏を披露)、10日の産経ホールの公演を皮切りに24日まで9都市でコンサートを連日こなしました。この時の演奏は7月11日の産経ホールでの公演と22日の厚生年金会館での公演の2回を、今話題の東京放送(TBS)が録音、「SCOND NIGHT IN TOKYO」「COLTRANE IN JAPAN」2組のアルバムとして発売されました。

              
                    「LIVE IN JAPAN」

私は、なぜかアメリカ発売盤の「CONCERT IN JAPAN」と、「SCOND NIGHT IN TOKYO」を持っております。(「IN JAPAN」は持ってないんですね)
ところが、後日、CD盤で2日間の演奏を網羅した「LIVE IN JAPAN」が発売になり、これは購入、
「何故?もったいない」と思われるでしょうが、レコードだと全て1曲がA,B面にかかっていたり、編集してあったりするんですよ(なにしろ1曲が長いから、MY FAVORITE THINGS なんて57分超ですよ)、それがCDだとノンストップで聴けてしまうんですね。
だけどです、このCD、4枚組なんですが全て通して聴いたことはありません。疲れてとても無理、覚悟がある方はぜひお試し下さい。

JOHN COLTRANE CONCERT IN JAPAN
1966年7月22日録音
JOHN COLTRANE(ts,as,bcl) PHAROAH SANDERS(ts,as,bcl) ALICE COLTRANE(p) JIMMY GARRISON(b) RASHIED ALI(ds)
Side 1
1.INTRODUCTION
2.LEO
Side 2
1.LEO
Side 3
1.PEACE ON EARTH
Side 4
1.PEACE ON EARTH
2.LEO

追伸、
フリージャズを毛嫌いされる方、コルトレーンを初めて聴く方、ぜったいにこのアルバムはお聴きにならないで下さい。