JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ちゃんちゃら可笑しいオヤジ達

2008年06月20日 | j-l

先日、ここでFMの話題を持ち出したら、
「ブログにはコメントしなかったけど」
と、いろんな話がランチ会場(単なる喫茶店ですが..笑)でも飛び出して、一盛り上がりしました。
「あの頃、洋楽聴くにしても、フォーク聴くにしても、ラジオだったもんなぁ、フォークの連中なんかテレビには出ねぇしさぁ、レコード全部買えるわけねぇし、なんたってFMはステレオ放送だったもんね、・・・・って、ステレオで聴いてなかったけど」(笑)
「FMだけじゃなくて、AMも聴いてたよ。糸居五郎、カメさん、アンコウ、ナッチャコ、キンキン、土井勝に落合恵子、みのもんただって、もともとはセイ・ヤングだったろ、深夜放送は聴いたなぁ」
「俺はステレオは持ってなかったけど、ソニーのスカイセンサー持ってたよ。」
「お~~~~、何々、5800?5900?」
「あれ、でもスカイセンサーが流行った頃は、もうアンコウ、レモンちゃんの時代じゃねぇだろう」
なんだかんだ言って、ほとんどが同年代、ラジオにお世話になった世代ですから、話は尽きません。


これは5800

すると若い(30代)K君が、
「別にラジオはみなさんの年代だけのもんじゃありませんよ。俺だって聴いてましたもん」
「お前ねぇ、夜中の12時過ぎに、必至になって東京放送を受信しながら聴くんだよ。」
「そうそう、俺なんかリード線にコンデンサー挟んでコンセントに突っ込んでさ、アンテナ代わりにしてたんだから」
「苦労して、聞こえたときのあの嬉しさ、おめえなんかに分かるもんか」

こんなふうに頭から否定してかかるオヤジ達というのは、最も嫌われるタイプですね。それでもK君は偉いもので
「たしかにみなさんのほうが、苦労して聴いていたかもしれませんけど、そんなに大好きだったラジオを今も聴いているんですか?」
と切り返してまいりました。

たしかに、最近はラジオを聴く機会がめっきりと減りました。たまに車の中で聴く程度で、自宅でラジオを聴くなんてことまず無いですもんね。

「俺は、今でも聴いてますよ。FMだと「サントリー・サタデー・ウェイティング・バー・アバンティ」と「山下達郎のサンデー・ソングブック」はほとんど毎週聴いてるし、バブさん、NHK-FMで「ジャズ・トゥナイト」って番組やってるの知ってます?先週はウエス・モンゴメリーの没後40年の特集やってましたよ。」
「・・・・・・・・・」
「つまりね、昔聴いてたとかなとか言いながら、今はぜんぜん聴かなくなったから、最近の曲にも疎いし、ついて行けなくなったんじゃないですか?」

いやぁ、完全に一本取られました。
K君のおっしゃるとおり、いつのまにか「昔は昔は」と、それこそ昔嫌った言葉を今我々が使っている、そして、いまのラジオをそうそう聴いてもいないくせに「昔のラジオは良かった」なんて、こりゃちゃんちゃら可笑しいったらありゃしない

「そりゃぁ、K君が言うことももっともだなぁ。よし、久々にラジオでも聴いてみんか」
「K君、「ジャズ・トゥナイト」っていうのは、何曜日の何時からやってんだい?」

オヤジ達が、素直に反省をしたランチタイムだったとさ。(笑)

さて、今日の一枚は、アーマッド・ジャマルのCDです。
初期のレギュラー・トリオによる3セッションを一枚のCDにまとめたもので、彼の原点が見える一枚であろうと思います。

1960年代後期にはモード色を加味したシリアスめのスタイルへ移行し、更にフュージョン系統の作品も続々と発表したかと思えば、やがてアコースティックな路線に回帰と、我が道を常に貫くといった生き方には共感はするものの、マイルス・デイビスの高い評価はとりあえず置いておいて、私のジャマル評を申しますと、けして高くはありません。
何故なんでしょう?(こっちが訊きたいわい!)

そんな中、この初期の演奏は、軽いタッチで、爽やかさがあって、ジャマルでは好きな演奏です。多少私にはBGM的感覚が先に立ってまうところはありますけどね。

それとね、21曲ぶっ続けてぇのはどうかと
これは、ジャマルがどうのこうのというより、CDの一番悪いところだとは思います。「なんでもかんでも一枚に入っちゃうから入れちゃおう」みたいなことは、止めたほうがいいですよね。そう思いません?

ともかく、カクテル・ピアノとも一部評される初期のジャマルですが、不快感は全くない一枚だと思いますし、小粋なジャマルを聴きたい方にはピッタリの一枚だと思います。曲数を除いてはね。

THE LEGENDARY OKEH & EPIC RECORDING / AHMAD JAMAL
1951年10月25日, 1952年5月5日, 1955年10月25日録音
AHMAD JAMAL(p) RAY CRAWFORD(g) EDDIE CALHOUN[1~6], ISRAEL CROSBY[7~21](b)

1.THE SURREY WITH THE FRINGE ON TOP
2.WILL YOU STILL BE MINE
3.AHMAD'S BLUES
4.A GAL IN CALICO
5.AKI AND UKTHAY
6.BILLY BOY
7.BLACK BEAUTY
8.LOVE FOR SALE
9.SOMETHING TO REMEMBER YOU BY
10.POINCIANA
11.DON'T BLAME ME
12.AUTUMN LEAVES
13.THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME
14.OLD DEVIL MOON
15.T'S EASY TO REMEMBER
16.SQUEEZE ME
17.CRAZY HE CALLS ME
18.PAVANNE
19.PERFIDIA
20.RICA PULPA
21.THE DONKEY SERENADE