毎日のできごとの反省

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地球温暖化のまやかし

2019-08-25 00:45:16 | 社会

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 平成22年の10月の初め、あるところで広報雑誌とおぼしきものを手に入れた。その中に「地球温暖化について考える」という連載があったのでありがたくいただいてきた。京大名誉教授の芦田和男氏の論文である。この中に地球温暖化について考える貴重なヒントがあった。気候感度である。CO2が二倍になった時の気温上昇を気候感度と言うのだそうである。芦田論文によれば気候感度は2から3度で、最近の衛星を使っての観測では1.6度である、との事である。

 日本のCO2削減の話を聞いている、普通の知能の人はこれを読んで驚くだろう。つまり鳩山前首相が20%削減、と世界に発表して大騒ぎになったのに、CO2が倍になったところで、気温は1.6度から最大3度しか上がらないのである。数学を忘れていない人は気付くだろうが、横軸をCO2濃度として、縦軸を気温上昇としたグラフを書けば、これは対数関数である。

 つまり気温をT(℃)としCO2濃度(ppm)をGとすれば

T=C1logG+C2

と表わされる。ここでC1とC2は定数である。数学のコーナーではないので説明は省略するが、この定数C1が気候感度である。気候感度をC1を2とすれば、現在のCO2濃度を300ppmと仮定して、それが倍の600ppmになると気温は現在より2度が上がる。それが、さらに現在より4度気温が上がるためにはCO2濃度は、900ppmではなく、さらに倍の1200ppmにならなければならないのである。僅か2度の気温上昇がCO2の排出増加だけによっておこったとすれば、空気中のCO2濃度は劇的に変化していなければならないことになる。そんなことはないのである。


  逆にわずか2度程度の温度上昇を止めるには、排出量の削減どころか、人為的なCO2の排出を止めるしかないという事である。そのためには人間の工業活動を一切止めなければならないのである。わずか、2度の温暖化防止のために!!現在の世界情勢ではわずか20%の削減すら絶望的である。全世界の人為的なCO2排出量を20%削減したところで、現在よりCO2濃度は確実に増加しているのであって、増加率がわずかに減少すると言う事に過ぎない。

 以上の事は全てCO2濃度の上昇が工業化などの近代の人間の活動によっている、と言う事を前提としているが、芦田論文が引用しているグラフによれば、CO2濃度は確かに1970年度以降急に上昇しているが、それ以前の1740年から1970年の間にも直線的以上の上昇を示している。つまり人間の工業活動がなくてもCO2濃度は確実に上昇しているのである。こう考えてみると日本が工業や経済活動まで犠牲にしてしようとしている排出量削減とは何か、と言う気がしてきませんか。

芦田氏は他の著名な学者のように、CO2削減活動の支持者かと思っていたが、最後の方でこう述べていることから、バランスのとれた考えの持ち主だと分かった。
 
 さまざまな研究者や過去のデータにあたった結果、人為的な要素と自然現象が重なって起きている問題ではあるが、CO2によるものではなく、自然現象の変動がこの温暖化の大部分を占めているのではないかと考えるにいたったからである。過去に置いても現在の温暖化と同じような変動がみられ、それは太陽活動の変化によって説明されているからである。

そしてこう警鐘を鳴らしているのには考えさせられる。

・・・温暖化であろうと寒冷化であろうと、気候が変動すれば雨の降り方が変わり、洪水や渇水として生態系に大きな影響を与える。

これは至極妥当な指摘であって、人間の工業活動によるCO2排出増加による温暖化だけに集中して大騒ぎしている世界、特に日本の無知な現状には肌寒いものを憶える。最後に、地球の気温はマクロな変動とミクロな変動があり、ミクロな変動では気温上昇をしているが、マクロな変動では気温低下していることである、と言う事だけを言っておく。つまり地球は確実に氷河期に向かっているのである。

 氷河期よりも、気候が温暖な方が、食料生産に有利であることは言うまでもない。現代人の生きている間は、愚かな温暖化騒ぎは続くのだろう。現に半世紀前には今よりよほど雪が降ることが多かったから確かに寒かった。温暖化は事実である。しかし、今現在を生きている人々が死に絶えたころ、食糧危機を引き起こす、地球寒冷化騒動が起きるだろう。その時人類はCO2排出を増加させて地球の寒冷化防止をしよう、などという愚挙は行わないだろう。
 
 ちなみにこの広報誌とは「近畿建設協会」の「水が語るもの」である。色々な観点からの地球の気象データが紹介されていて無償ではもったいない位である。興味ある方は入手されてはいかがでしょう。同協会に問い合わせたら、この広報誌は同協会のホームページにすべてPDFで公開されて無料入手できるそうです。



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