褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 恋におちて(1984) 大人向きのクリスマス映画です

2020年12月23日 | 映画(か行)
 クリスマス気分を高めるために、サンタクロースが出てくるような子供でも楽しめる映画も良いが、大人向けのクリスマス映画が今回紹介する恋におちて。実際はクリスマスをネタに使った不倫映画と言ったところか。最近はお笑い芸人やスポーツ選手、そして元衆議院議員のおかげで不倫ネタには事欠かない状態が続いており、こいつらはとことん品性の下劣さを露呈しまくっている。しかし、本作の家庭を持っている者同士の男女の不倫の様子はどこか落ち着いた雰囲気を漂わせていて、大人のカップルのたたずまいを感じさせる。

 それでは不倫関係なのに純愛を感じさせるストーリーの紹介を。
 クリスマスイブの日、ニューヨークのマンハッタンは人だかりでごった返している。大型書店において見知らぬ者同士であるフランク(ロバート・デ・ニーロ)とモリー(メリル・ストリープ)はぶつかり合ってしまい、手荷物を散らかしてしまう。その時にお互いに家族のために買っていた本が入れ違いになっていたことに帰宅してから気づく。
 そして3か月後、フランクは通勤中の電車の中で、たまたまモリーを見かける。フランクがモリーに『あの時は・・・』なんて話しかけるのだが、それを切っ掛けに2人の仲は徐々に接近していき・・・

 フランクは奥さんとの仲は順調で2人の息子に恵まれて幸せに暮らしている。モリーの方は医者である旦那がおり、自分もイラストレーターとして仕事を持っていたが2人の仲は少々冷え込んでいる。そんな2人がクリスマスイブの出来事を切っ掛けに、最初は電車の中でお話をするだけの関係だったのが、次第にデートを重ねてしまう内に段々と恋愛にはまり込んでいく。お互いに家族がありながら何をやっているんだと思えるが、この2人は前述した性欲の塊のようなゲス男や有名人にホイホイと付いていく女とはわけが違う。
 この2人のデートは会話は知性を感じさせるし、場所も多目的トイレとは違って健全な場所。そんな2人のデートをするシーンを観ていると、この2人はお互いに尊敬しあっているんだな~と思わせる。危うく最後の一線を越えてしまいそうになるが、その時の男女の違いが描かれているのが好感が持てる。そういえば不倫映画の傑作である旅情終着駅でも最後の女性の選択が、いかにも大人らしさを感じられたが、本作も似たようなことを考えさせられる。
 不倫という言葉からはドロドロした印象ばかり浮かんでくる今日この頃だが、本作はそんな印象は全くない。そりゃ~少しばかり苦味があるが、これが純愛なんだと妙に感心させられた。それにしても今と違って、昔は恋人同士の待ち合わせに電車や駅というのがよくあったと懐かしさが蘇ってきた。
 もうあと数時間でクリスマスイブに突入してしまうが、クリスマスへ向けて気分を高揚させたいカップル、倦怠期に突入してしまった熟年夫婦、今でも主役級で頑張る名優ロバート・デ・ニーロメリル・ストリープの35年以上前の最もノリノリだった時を見たい人、派手さはないがどこか落ち着いた映画を観たい人等に今回は恋におちてをお勧めに挙げておこう

 監督はウール・グロスバード。今回と同じくロバート・デ・ニーロ、そしてロバート・デュバルが主演をしている告白が良いです。


 

 
 
 

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