熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

ライブハウスで

2015年11月15日 | 音楽
本番、かなりボロボロ、バラバラ。

人前で話すのが得意なはずの相棒さんの曲紹介、笑いを取る計画もすべったのが悲しい。
「かわいくない七つ子」「ビビリ美音(あらこんな変換!)いえ、ビビリビオン」弾きました。

途中、お客さんの集中力も途切れザワザワ話し声。

ジャズライブハウスでの演奏でしたが、マイクがつくのですね。
デカイ音を出さねばという強迫観念がなくなるのはよかったです。

狭くてワイワイガヤガヤのスペースに気後れ、そしてリハーサルも出来ないのは無理がありました。
客席を一気に盛り上げるジャズの演奏を聴きながら、肩身狭いなぁと逃げ出したい気分。

幹事さんの友達の友達のまたその友達の私は、何の会かもよくわからず参加してましたが、
次々いろんな楽器のプログラムを聞いていくうち、途中、この会についての説明がありました。

発起人さんの「初級のレイトスターターでも演奏が出来るチャンスがほしいね」というのが発端だそう。
ところが10年も会を続けると皆さん、かなり腕前を上げられてレベルが上がりすぎたとか。

年を重ね、メンバーがシニア層になられ、ちょうど私世代。
人の輪が広がり出演者も増えて大盛況。

へ~っと聞いていたら、ドド~~っとNHKにんげんドキュメントの記憶が!

阪神大震災での悲劇のどん底から立ち直ろうする建築家ご一家のドキュメンタリーで、
録画したものの、悲しすぎてお気の毒すぎて直視できなかったほど。
中学生のご長女を亡くされ、彼女の学校が私の母校だったので制服を見ただけでも号泣。
その後もご家族を追った番組を拝見しました。
友人の間でも話題になり、とても元気づけられました。

発起人さんは彼女のお母様で、20年近く前からそのドキュメンタリーで拝見していた方だったのです!
建築家のご主人は、命と環境を守る建築に情熱を注がれ、大病も克服。

明るく話され、演奏できるようになるまで、どれほどの涙をながされたかと思うと。。。
起死回生のドラマを経て、奏でる音楽の尊さに心打たれました。

シニアならではの音楽の役割や、面白さ素晴らしさを体験できました。
それぞれのドラマを上手に語って演奏なさると客席はサッと静かになり真剣に耳を傾けますね。

ドキュメンタリー番組のテーマ曲も忘れられない曲になっていて、お話を聞きながらBGMみたいにメロディが浮かんできました。

加古隆クァルテット『黄昏のワルツ [Takashi Kako Quartet / Waltz In The Evening Glow]』