頭の中は魑魅魍魎

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子供の脳死『人魚の眠る家』東野圭吾

2016-01-09 | books
夫は先端機器メーカーの経営者をしていてひどく忙しい。妻は娘の小学校受験で頭がいっぱいだった。夫の不貞がばれてしまい、離婚することになった。その矢先、娘がプールで事故に遭ってしまった。医者の診断は脳死。臓器移植コーディネーターが呼ばれた。しかし土壇場で夫婦は移植を断った。最先端の医療技術の費用でも支払えるだけの金はあった。しかし娘はそう簡単には元には戻らない…… 娘の脳死を受け入れらない母親と周囲のぎくしゃくとした感じは……

脳死。人はどの段階で死んだと言えるのだろうか。哲学的で科学的な問い。

この問いに対して、考えられるアプローチはすべてやり尽くしたと言っていいぐらいよく考えられている。東野圭吾は気に入る作品とそうでない作品の落差が大きいのだが、これはなかなかよかった。

ちょっとおかしくなってしまう母親。たしかにこんな風になってしまうのも仕方ないとも思うけれど、この辺りは夫に同情してしまうところはある。こういうキャラ設定も巧い。

さて、自分の子供が、脳死と診断された。あなたなら、どうしますか?臓器移植に合意しますか?

人魚の眠る家

今日の一曲

人魚。小泉今日子で「渚のはいから人魚」



では、また。
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