「遠野」なんだり・かんだり

遠野の歴史・民俗を中心に「書きたい時に書きたいままを気ままに」のはずが、「あればり・こればり」

平成29年3月も終わり・・・

2017-03-30 13:30:49 | 地域

3月も残すところ、あと一日。久しぶりの更新です。

 

彼岸の中日、菩提寺の総会でしたが、昨年上棟式を終えた本堂の工事が、やっと再開。

護寺会役員さんの心労をお察し申し上げます。

今後、本堂の落慶、前住職の葬儀、新住職の晋山式と行事が目白押しとなりますが、

お金では貢献できないので汗ばかりでもかきたいと思います。

 

3.11被災地での復興工事が進む中、今も仮設住宅で暮らす人達が大勢いますが、

菩提寺の本堂だけではなく、被災地での住宅工事の遅れも出ているようです。

先日、休みで帰省中の娘2号と今月で仕事の無くなった娘1号を連れて

ひょっこりひょうたん島まで行ってきましたが、ここの防波堤工事は、まだまだでした。

 

今月は、なんと不祝儀の多いこと。5件

 

会館で行われることが多くなった遠野の葬儀ですが、昨日は昔ながらにお寺さんで。

 

このような光景が見られなくなる日も近いのかもしれません。

 

朝晩、マイナス気温の遠野ですが、一歩一歩、春が近づいてきているような・・・

 

親子共々、仕事でつまづき気味ですが、我が家にも本当の春が来てほしいものです。笑


2017 黒森神楽遠野巡行其の四

2017-03-17 00:01:12 | 郷土芸能

吉岡義三著「お神楽初恋巡演記」という116ページばかりの本があります。

これは軽米の松ノ脇神楽が巡行していた当時の様子を記したものですが、

黒森神楽と重なって脳裏に浮かび、自分が一緒に歩いているような錯覚に・・・笑

 

さて?ついに?最終章です。

 

浦島

 

名前の通り、この人は浦島さんです!

 

3.11のこの日、恵比寿舞いは控え、同じ海に因んだ演目ということで、

 

浦島が釣り上げた女性(乙鶴)に誘われて海の中へ行くと、乙鶴の父親である龍神が浦島を婿にと・・・

 

結婚した浦島は、しばらくすると故郷に帰りたくなります。

 

故郷に戻った浦島は、別れ際に乙鶴からもらった玉手箱を開けると、おじいさんになってしまう

と云う、例の物語です。

3.11に観たせいか、何とも心に沁みる演目でした。

 

以上で全演目の終了となり、舞立ちです。

 

終わりを告げる挨拶があったので、お客さんの中には、帰り始めた人もいましたが、

舞立ちは神楽衆が宿を引き払う舞のことで、お客さんに帰れと云っているのではありません。笑

最後に権現様がお客さん一人一人の頭を噛み、無病息災を祈念して終わりとなります。

 

片付けが終わると直会です。神楽衆の御祝いで始まりますが、

歌詞もさることながら手拍子も難しく、私は動画で何度見ても覚えられません。

出来れば、歌詞のテロップが入っていればと・・・笑

 

ノンアルコールで乾杯に参加してみました。笑

調子に乗って話ていると千葉から日帰りで出撃してくれた山猫さんから「時間です!」と。

残念ながら運転手は、ここで退散となりました。

 

拙いブログで、巡行の大筋はおわかりになったかと思いますが、

二年後には、ぜひ、生でご覧になっては如何でしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2017 黒森神楽遠野巡行其の参

2017-03-16 00:00:23 | 郷土芸能

黒森神楽遠野巡行も後半です。笑

 

神楽の華 山の神舞

 

山仕事や農耕のみならず漁師の信仰も篤い神

 

黒森では女神とされているそうです。

 

遠野でも奥さんの事を山の神と呼びますが、どこか似ているのかもしれません。汗

 

この演目も一人前と評されるまで、何十年もかかると云われていますが、

 

舞手は二年前に遠野に来た時、高校生でした。

 

黒森には平成9年生まれが4人もいるようで、他の団体から見れば何とも羨ましい限りです。

 

榊葉同様に、山の神の途中でお酒が振る舞われ、お花披露口上となり、最後の舞へと続きます。

 

 


2017 黒森神楽遠野巡行其の弐

2017-03-15 00:37:22 | 郷土芸能

月曜日、時々愛妻様のご協力を頂き、やっと確定申告することができました。

これで本業の実務に専念できるかと思えば、昨日は葬儀2件。

今週後半には、また葬儀があるで、貧乏暇無し状態が続きます。汗

と、云うことで、まとめて仕込んでおいたブログを更新。

黒森神楽遠野巡行の中盤となります。

 

面揃え(岩戸開き)

 

最初から手力男命が登場します。

遠野の神楽では天児屋根命(あめのこやねのみこと)や天鈿女命(あめのうずめのみこと)が登場しますが、

この日の岩戸開きは、「面揃え」と銘打つとおり、趣が異なっていました。

 

様々な神様が幕の上を左から右へ通り抜けます。

 

会長の説明によると、神楽衆の人数が揃わなかった時に苦肉の策で出来たものだとのこと

 

その他に、1カ所の神楽宿に数日泊まって演目を披露する場合、

同じ岩戸開きを毎回見せる訳にもいかないので、二人開きとか新開きなどと呼ぶバリエーションで

お客さんを楽しませる工夫がなされているようです。

この日の手力男命は面をはずさなかったので確認できませんでしたが、舞手は浪板の方でしょうか?

 

当日はここで休憩となりましたが、先へ進みます。笑

 

狂言の鍛冶屋

この鍛冶屋さん、名前を三条小鍛冶宗近と云うそうですが、風体と立派な名前とのミスマッチが最高です!笑

 

そこへ徳川家重臣、本田平八郎忠勝という武士が宝剣を頼みに来ます。

家康に過ぎたるものと云わせしめた猛将ですが、この日の忠勝さんはご機嫌が良かったのか、

とてもやさしい語り口でした。笑

 

胴の田中さんやおばあさんとの掛け合いもまた見どころです。

 

長丁場となる廻り神楽ならではの狂言物は、お客さんを飽きさせません。

大声で笑い過ぎて、声がかすれてしまいました。笑

つづく

 


2017 黒森神楽遠野巡行其の壱

2017-03-14 08:30:59 | 郷土芸能

黒森神楽は宮古市山口に鎮座する黒森神社を本拠地とする神楽ですが、

毎年1月から3月までの間、北廻りをした翌年は南廻りというように南北交互に巡行します。

古くは南北朝期の物をはじめとし、文明17年(1485)から昭和16年までの20頭の御隠居様

と呼ばれる獅子頭(権現様)が保存されているというから驚きです。

 

松本保存会長の軽妙な挨拶で始まり

 

軽快な手平鉦と笛・太鼓による打ち鳴し

神下ろしの唄が入ります。

 

榊葉(さかきば)

 

水神の舞とも呼ばれ、鳥兜をかぶり、榊幣、扇、錫杖を持って舞います。

 

入門者が最初に舞う基本の舞ということで、この日の舞手は今年で二十歳になる青年です。

 

黒森神楽に参加して三年目

北上巡行の時より落ち着いていました。

 

片口の椀に入った酒を錫杖で清め、

 

宿主さんから喉を潤し、会場の皆さんに廻します。

美味しそうな白い濁り酒でしたが、車で来ていたので遠慮してみました。笑

 

宮古岩泉方面の七頭舞特有のひねりながら廻る所作がありますが、

これは早池峰系では見られません。

 

後ろ向きに出てくる三番叟

 

剣鳥帽子に黒慰面

 

後ろに反る所作は遠野でも見られますが、

 

こちらのだと、どこか滑稽に舞いますが、やはり、所変われば・・・です。

 

休憩までには、まだ一番ありますが、構成の都合で、先に一休みです。笑