「遠野」なんだり・かんだり

遠野の歴史・民俗を中心に「書きたい時に書きたいままを気ままに」のはずが、「あればり・こればり」

2014 遠野市郷土芸能共演会

2014-11-30 23:39:30 | 郷土芸能

11月最終週は、時々愛妻家親戚の葬儀から

江戸時代、八戸から移ってきたと言い伝えられる一族だが、遠野に残る男性は義叔父一人となる

血縁者が少ない故に、居住する地域の方々に葬儀等を仕切って頂き、感謝

新年早々、私の父の法事も控えており、気ぜわしいまま、師走に突入・・・

そうなると、いつブログを更新できるかわからないので、最終日はネタを仕入れに

第5回遠野市郷土芸能共演会に・・・(-_-;)

 

5回というのは遠野と宮守合併後の共演会の回数と思われるが、

60数団体ある市内の郷土芸能も、合併前からの出演も含め、一巡したと耳にしている。

それでも、私自身、まだ公の場で観ていない団体もあり、いつかは制覇と

どうでもいい決意表明! 笑

 

最初は遠野市小友町の氷口御祝(すがぐちごいわい)

市指定無形文化財、岩手日報文化賞受賞団体、遠野遺産第66号

御祝は他の地域にもあるが、氷口御祝は女性の「萬鶴亀」と男性の「謡曲」という曲も歌詞も全く異なるものを

同時に唄う独特の祝い唄で、その起源や発生状況はわかっていないと配布パンフレットにあり

地域の中学生も地区活動として取り組んでいるというが、小友町の子供たちは、

この他に、しし踊り、神楽、南部ばやしの何れかも演じていて、まさに芸能人!

 

二番手は石上神楽

パンフレットには、綾織村史の記録として明治初期、附馬牛村大出の早池峯神社附属神楽を伝習

通称「砂子沢神楽」、戦時中舞手不足にて休み、昭和50年復活、地元石上神社附属神楽

遠野遺産第110号

 

水神舞

 

竜神の総王は人々が水を汚すことに怒り、配下の者たちを一堂に集め、人々を困らせようと図る。

それを知った高天原の神達は国中の水を召し上げた。水が無くては生きていけない竜神たちが

許しを請うとワツヌシノミコトが現れ竜神の総王を戒め、水を返し、総王に水神の位を授けた。

とパンフレットにあるが、「ワツヌシ」は「フツヌシ」の間違いではないかと思うのだが・・・。

 

近年、男性三人が参加するようになり、演目に広がりが見られます

 

郷土芸能共演会、前半はここまで・・・続きは、仕事の合間にということで・・・笑

 

 

 


2014 青笹しし踊り納め門かけ編

2014-11-25 09:50:46 | 地域

獅子舞などが家々を回って芸を見せ又はお祓いをし、いくばくかの金品を頂くことを一般的には「門打ち」、

遠野では同様のことを「門かけ」と云っている。

その一般的だと思っていた「門打ち」も実のところ、大神楽や神楽でも一部の地方だけで使う言葉ではないか?

と疑問に思い、ネット検索

「門打ち」でヒットするものの多くは東北地方

「門かけ」ともなると、遠野・紫波・沼宮内・とんで山形に出てくる

では全国的には、どうなんだろうと見てみると、「門付け」ということになりそうな気配

と、またまた99%の人には、どうでもいいことを考えながら

青笹しし踊りの「門かけ」へ

 

例年、踊り納めの日は「踊り嘉兵エ」の墓前で踊った後、年ごとに町内各地区にある寺又は神社にて奉納

周辺で依頼があれば、そこで門かけ、後、納会となるが、

今年は昨年踊った地域のお宅から特別に声がかかり、そちらにて

 

今か、今かと1時間以上も前から待っていた家の庭やお稲荷さん・蔵を誉め、

 

位牌誉め

家主は位牌や供物・御礼を準備し、その前で踊ってもらう

 

その間に御花御礼の口上を述べ、他地域では「投げ草」と呼ぶ御礼の踊りを踊るのだが、

青笹では「なげ花」という歌詞が保存会資料にみえるので、これが「投げ草」に該当するものと推察

この部分は駒木や長野のものと異なる

 

ここでも十八番の「柱懸り」・・・そろそろ別な演目もお願いします!(個人的なお願い 笑 )

 

これだけの人数で踊ってもらうと声をかけたお宅でも、さぞや満足かと・・・私も満足 笑

 

この日お聞きした50年という言葉、なんの50年かと調べたら糠前・中下・中沢の三地区の

しし踊りがひとつの青笹しし踊りとして保存会を結成し、来年?で50年ということのようです

おめでとうございます!

なお、保存会では、これまでの活動をまとめるため、写真や動画などの提供を求めているようです

 

 

 

 

 

 


2014 青笹しし 踊り納め

2014-11-24 16:51:55 | 郷土芸能

土曜日は横浜に住んでいる同級生が帰省するということで、迎撃の宴

お久しぶ~り~ね♪ ということで、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、焼酎、ビール

と、6時間経過でシンデレラも爆睡中に帰宅

明けて日曜の勤労感謝の日は青笹と板沢のしし踊り保存会の踊り納めの日

今年は青笹へ (板沢のしんちゃん、来年ね! 笑)

 

過去のデータでは10時過ぎに踊り嘉兵エの墓前で踊っているので、

ゆっくりしながら、法人社長に確認すると、今頃、次の場所に移動しているだろうとのこと。

慌てて、現地へ!

 

今年の奉納先は、遠野遺産第104号「安戸の正一位稲荷神社」

遠野遺産の説明には、江戸時代にここに知行地のあった中舘氏の氏神を祀った神社とも

文化年間に小友から移住してきた菊池文吾氏が建立した神社とも云われ、

かつては近隣の山伏が集まって祭礼が行なわれ巫女が湯を立て入浴したとある。

巫女が入浴した儀式はありえないので、どう考えても湯立て神事を指すのだろう。

 

3.11にて石の鳥居・灯籠が倒壊し、遠野遺産認定の際、再興した木製鳥居をくぐり、本殿へ

 

本殿廻りを三周

 

境内にて、いつものように柱懸り

 

幹事長は久しぶりの参加で大喜び!笑

 

小切、大切、引端で終わり

 

この後、声がかかっているお宅へと移動

 

境内には左に保食大神の、右に〇×大権現の石碑

大権現の上に記されている文字を不覚にも確認せず

 

この神社には遠野遺産で説明されているものの他、次のような言伝えが残されている。

初代文吾が小友町長野から天正中期頃、現在地に移住

文吾は応永年間に金山士として小友町に入る

文吾の兄は和尚で、兄の世話で青笹に移住、三年がかりで小友の家を青笹に移設

小友では千田姓であり、青笹にて菊池姓となるが、家紋は千田姓の物を使用。

と、「ものがたり青笹」、「神々の里 遠野 祭事データブック神社編」には記されている。

 


剣ばやし

2014-11-21 10:36:24 | 郷土芸能

今朝も-5℃近くだったが、中性脂肪を蓄えながら-15℃に備える準備開始

 

と、云うことで、昨日の夜食はスパゲッティーとオリオンビール 笑

流石に朝ご飯を食べる気力なし・・・・

と、どうでもいいような前段は置いといて、

 

例年9月の第一日曜日に開催される遠野市綾織町駒形神社例祭

ここで奉納される郷土芸能のひとつに綾織町南部ばやしがあり、

ここには、他にはない演目として「剣ばやし」がある。

「豊年だ~万作だ~」と云う唄が入り、小鼓や大胴(大鼓)、笛で演奏し、女の子の踊りがつく

(町方の南部ばやしと異なり、三味線は無い)

 

ところで、先般、拙案内所にお出でになった那須川さんから日高火防ばやしの演目のひとつ

「剣ばやしくずし」の素晴らしい笛を聴かせて頂いたのだが、

以前から「剣ばやし」という演目が気になっており、メロディーに耳を傾けるが綾織のものとは異なっていた。

そこで、便利なユーチューブで調べてみると、

秋田県と千葉県の多くのお囃子にあるようだが、メロディーが異なる

どう考えても遠野発祥ということは考えられない聞き覚えのあるメロディー・・・

ありました! 

宮城県気仙沼市の子供たちが太鼓を叩く演目と、同県石巻市桃生町の「はねこ踊り」に・・・

「はねこ踊り」は江戸時代に始まり、途中、中断、後、形を変えながら現在に至る。

そして、もう一カ所は、奥州市水沢区の羽田町火防祭のお囃子

羽田では屋台(囃子)を引いて歩くゆっくりとしたメロディーで、

気仙沼は太鼓がメイン、「はねこ踊り」は軽快なリズムと踊り

綾織のは、宮城と羽田のものと同種であるようだ

(興味がある方は、ユーチューブで・・・ちなみに綾織のは綾織町駒形神社例祭で検索)

まあ、99%の人は興味ないと思いますが・・・笑

 

郷土芸能には関係ない話題 笑

遠野駅そば「とぴあ」2階市役所エリアでは、24日(日)まで遠野里山風景写真展が開催中です。

ブログ仲間の大阪のこうちゃんが優秀賞、釜石nooreeさんが佳作に入選!

来年の入選めざして傾向と対策を分析しに足を運んでみては如何でしょう? 笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2014 石鳩岡神楽交流会 後編

2014-11-18 09:47:55 | 郷土芸能

全国高校サッカー選手権大会の組み合わせが決まりましたね!

遠野高校は滋賀県代表の草津東高校と対戦 頑張れ!遠野高校!

 

ということで、後編へ 笑

 

綾内神楽

 

天女の舞

舞手の方が出番前に傍に来たが、挨拶もできず・・・涙

 

同じく、小倪舞(こじしまいと云ったような気が・・・でも違ったような・・・自信無し)

鬼剣舞の「カニむくり」と同じような演目、神楽では座舞になるようです

 

平倉神楽・・・天降りの舞

この手前の方、最前列でとてもうれしそうに神楽をご覧になっていたが、

東和町小山田八幡神社例祭での神楽で鉦をやった方だと思うだが、これまた、記憶が曖昧 汗

 

平倉神楽 は地元平倉の菊池万十郎をスポンサーとして明治34年に旧宮守村の

塚沢神楽の師匠から伝習した神楽で、この時に早池峯神社・丸に向い鶴紋の神楽幕と権現様を頂いた。

と、プログラムに記されてありました。

 

石鳩岡綾内神楽・・・笹除りの舞

 

様々な罪や穢れを祓い浄め、悪神悪鬼を剣で切り祓う住居守護の神舞い

 

石鳩岡神楽・・・鐘巻の舞

 

安珍・清姫の道成寺の話

 

何とも色っぽい清姫が蛇になり、怒りの炎で鐘を焼き中にいた安珍も焼き殺す

(女性は怖いものです 笑)

 

法華経により、成仏させる瞬間でしょうか?

 

30分にも及ぶ演目も、惹きつけられて、あっという間に感じられる舞でした

 

最後は三団体一緒に権現舞

 

この写真ではわかりませんが、権現様の目がそれぞれ違うようです

(この場に及んで何を観察しているんだ!)

 

これにて、交流会も終了 今年も大変良い物を観させて頂き感謝です

来年も期待しています! 笑