「遠野」なんだり・かんだり

遠野の歴史・民俗を中心に「書きたい時に書きたいままを気ままに」のはずが、「あればり・こればり」

第24回遠野郷神楽共演会其の弐

2017-01-31 10:00:03 | 郷土芸能

遠野郷の神楽は、大出早池峰神楽系と大迫早池峰系、そして、山伏系の三種類に分類されます。

その中でも大出早池峰系は神人神楽とも呼ばれますが、これは大出早池峯神社が妙泉寺という神仏混合の時代に、

吉田家より神職の資格を得ていた始閣家を中心に、大出の人々によって支えられてきたことに由来します。

一方、山伏系は遠野郷一円の山伏が例祭の度に集まって一座を組んでいたものが、

明治以降、其々の山伏が地域の方々に伝授したものを云います。

 

さて、競演会、其の二です。

 

小倉神楽さん 「岩戸開舞」

 

こちらは大出早池峰系ということになります。

 

小倉神楽さんは、張山しし踊りも演じます。

 

天児屋根命役の方、「とぴあ」でちょくちょくお見かけします。笑

 

飯豊神楽さん 「普勝舞」

 

いわゆる山伏系です。独特のリズムで舞いの要所を納めます。

 

同じ土淵町の似田貝神楽さんとは人的交流も盛んなので、

どの人がどちらの神楽なのか時々わからなくなることも・・・汗

 

今回の舞手は純粋に飯豊神楽さんのみのようです。笑

 

女性が多い団体ですが、近年は若い男性が増えていて、他とは逆に

男性だけの舞が見られる日も近いのではないでしょうか。

 

似田貝神楽さん 「八幡舞」

飯豊でふれたように、顔ぶれで入れ替わったのは手平鉦の方だけでした。

 

似田貝さんは師匠と同じく女性中心の神楽

 

こちらも、そのうち荒々しい舞に挑戦するのかもしれません。

が、個人的には、女性らしく、女舞も演じて欲しいものです。笑

 


第24回遠野郷神楽共演会其の壱

2017-01-30 22:00:43 | 郷土芸能

昨日は、遠野郷神楽共演会。今回で24回目。

第1回からの出演団体一覧表を見ると、六角牛、迷岡、柏崎、駒木、野崎の各神楽も出ていたようですが、

この中で廃絶状態にあるのは柏崎と駒木。

逆に当初は出られる状況にはなかったものの、その後、復活を遂げている団体もあるようです。

 

上宮守神楽の打ち鳴らしからスタートです

 

トップは、鱒沢神楽さん 「鳥舞」

 

来月12日には恒例となっている初舞いがありますが、

 

昨年は三人による鳥舞でしたが、今年はどうなるでしょう・・・

 

石上神楽さん 「松迎舞」

 

翁舞の裏舞という位置付けのようです。早池峰系神楽では翁面を使用するのに対し、

黒森神楽では阿吽の若者の面でした。

 

面をはずしてのくずし舞

師匠神楽となる大出早池峰神楽では、この演目のくずし舞を、まだ目にしておりません。

 

平倉神楽さん 「尊揃舞」(みことぞろいまい)

神遊びの様子を舞い納めたものとのこと

 

面を付けてのこの動作が何度も繰り返されますが、相当きついかと・・・

 

明日、あさっての筋肉痛が心配です。笑

 

涌水神楽さん 「八幡舞」

 

この日、八幡舞を演じたのが三団体あり、其々の伝播ルートの違いが舞にも現れていました。

 

湧水さんには若い男性が多いので、舞もダイナミックです!

 

という具合で、続きます。


黒森神楽北上巡行後編

2017-01-30 08:31:03 | 郷土芸能

明治5年に修験禁止令が出されるまで、日本各地にあった神仏習合の神社の多くは、

その修験者(山伏)によって祭祀され、東北では祭礼に神楽が付き物となっていました。

修験者は其々が受け持つ神社とその氏子を霞(檀那)とし、厳格に地域が決められていたのですが、

宮古市の黒森神楽は、その地域を越えての巡行を盛岡藩から認められていた稀有な神楽となります。

明治以降、神楽は修験から一般の人々へと受け継がれ、受け持ち地域を越えて

遠野の神楽も沿岸へと巡行していたようですが、それも今は昔です。

 

さて、どうでもいいような前置きは置いといて、後編です。

 

「鞍馬」

新人の登竜門とも云える「榊葉」から「松迎」と私の下の娘と同い歳の若者たちが演じた後は、

中堅どころの登場となります。

 

弁慶の出てくるあの鞍馬

 

そして、待ってました!「山の神」

 

山の神

 

山の神

 

山の神

 

山の神

 

山の神

 

 

 面をはずしても山の神

 

私が見る時は、なぜか、この方が山の神です!

 

引っ張りに引っ張った「山の神」の後は、「鈴木」

この辺りから帰宅時間が迫っており、身支度しながら・・・

 

この方が高校を卒業した年が初見でしたが、今では女房子供持ちとのこと。

月日が流れるのは早いものです。笑

この後に続くのが恵比寿舞いのようでしたが、後ろ髪をひかれる思いで撤収となりました。

 

お知らせ

この黒森神楽、3月11日(土)には、遠野郷八幡宮での巡行となります。

詳細は、遠野郷八幡宮のHPをご確認ください!

 

 

 

 


黒森神楽北上巡行前編

2017-01-29 22:37:24 | 郷土芸能

今日は遠野郷神楽共演会でした

が、その前に昨日の黒森神楽北上巡行から

 

行くきっかけとなったのは一枚のポスター

天気が荒れていれば行かないつもりでしたが、黒森の神は我に味方す。

 

場所は北上市飯豊地区交流センター

ポスターに書いてますね!笑

カーナビをセットしての出発でしたが、勘ナビの方が正解でした。

まずはシットギ獅子舞込みから

 

2015年の3月以来です

 

ショシャ舞の後、回りで見守る皆さんのおでこにシットギを塗ります。

おやおや、見覚えのある方も・・・笑

 

中に会場を移し、宿主さん(主催者)から挨拶後、前段に二子大乗神楽が二幕演じられました。

 

黒森神楽の松本会長からも挨拶

何度聞いても、軽快な語りです! 笑

 

神降ろしの打ち鳴らしから始まり、二人での「榊葉」

 

二年前は確か高校生

 

この二人は同い歳のようです。

このように若い方々が加わり、一層、重みを増してきた感があります。

 

二演目目から「八岐大蛇」

 

お客さんが、喜ぶ様子を観ただけでも、北上に来た甲斐がありました。

 

「松迎」

この二人も同い年とのことで、若者が増えている黒森神楽ですが、

他の郷土芸能関係者には、羨ましい話です。笑

つづく


久々に

2017-01-28 21:01:58 | 郷土芸能

新年明けまして、おめでとうございます! 今日は、旧暦の元日に当たるようです。

この良き日に、じっとしているのは勿体ないので釜石自動車道を利用し、ひとっ走りしてきました。

 

行った先で観てきたのは、これ!

 

使った道具はこれ!

昨年のお盆に不注意で落とし、真っ二つに壊れ、

今年の正月に再生してくれる病院を見つけ、入院させていましたが、見事に復活。

今日は試し撮りでした。

撮った内容については、後日ということで・・・笑

 

さて、旧正月も二日となる明日は、遠野郷神楽共演会

10時から水光園芸能館 無料です

まだ、感覚のつかめない道具を持って、私も出撃予定です。

 

長い時間は無理だけど、市内のどこかにでも出かけてみようかなあ~

と、思っているあなた!朗報です。

遠野蔵の道ギャラリーでは、明日の午後2時まで「遠野現景-原形」 荻野豊 写真展最終日です。

こちらも無料なのでぜひどうぞ!