飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

ロシア世論調査;西側の民主主義より、ロシア独自の国家体制を望む!

2012年03月20日 15時17分33秒 | Weblog
ロシア国民は民主主義をどうみているのか? 大統領選(3月4日)が終わり、不正選挙の抗議運動も一段落したところで、民主主義に関する世論調査結果が公表された。西側の民主主義を評価する人が増えている一方で、ロシア独自の国家制度を理想とする人が多いことが浮き彫りになった

 この調査は有力な世論調査機関レバダ・センターが実施したもので、その結果が20日付けのコメルサント紙(電子版)に掲載された。ロシアにとって、どの民主主義が良いかとの質問に、西側の民主主義と答えた人が28%、過去のソ連体制を良いとする人が27%とほぼ同率だった。ロシアの民主主義が良いと答えた人は20%にとどまった。2008年の調査と比べると、西側の民主主義をあげた人が13ポイント増え、旧ソ連型、ロシア型はともに減っている。

 どの経済体制が良いかとの質問で、一番多かったのは旧ソ連型システムで49%、次いで私有財産制が36%、残る15%は「選択できない」だった。将来の望ましい国家体制についての質問には、「完全に独自の制度と発展の道をもつ国家」と答えた人が41%で最も多く、次いで「西側モデルの国家」31%、社会主義国家21%の順だった。

 また、民主主義がロシアに存在するかどうかについて、「レベルは様々だが、存在する」と答えた人が48%、「まだ民主主義が確立していない」という人が31%、「民主主義が弱まってきた」と答えた人は14%だった。さらに、民主主義という言葉から何を連想するかとの質問に、47%が「言論・出版の自由」と答え、24%が「経済の繁栄」、18%が「国家指導者選び」と答えた。3つの回答のうち、言論・出版の自由と国家指導者選びが以前より増えているのが目立っている。

 この調査結果についてレバダ・センターのグラジダンキン副代表は「ロシアでは民主主義といっても西側型、ロシア型、社会主義型の3種類がある。そのため民主派野党は少数派の利害を考えるとともに、活力を落とさないよう行動を続けなければいけない」と、長期的な視点で活動するようアドバイスしている。

 昨年暮れの下院選の選挙不正疑惑をきっかけに、野党の呼びかけに応じてモスクワ市民が街頭行動に立ち上がり、一時は集会・デモの参加者が10万人前後にのぼった。ところが大統領選でプーチン首相が60%以上の得票率で3期目の大統領復帰を決めると、集会参加者はぐんと減ってきた。このまま運動はしぼんでしまうのか、それとも盛り返すのか。ロシアの民主主義自体が今問われているといえよう。(この項終わり)

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1 コメント

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みゆき (miyuki28k@yahoo.co.jp)
2012-03-20 17:57:03
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