またまた、首脳会談に大幅遅刻!この遅刻が安倍首相との会談に対するプーチン大統領側の思いがはっきり表れているのではないか。両国メディアの報道ぶりを見ても、中身の無さをどう取り繕うかに費やされているようにさえ、うかがえる。今回の首脳会談が、自民党総裁線選の最中に、わざわざ日程を入れるほどの結果ではなかったことははっきりしている。
日露の報道を重ね合わせてみると、ロシア側が最大の成果として報道しているのは、来年6月に大阪で開催されるG20にプーチン大統領が出席するという日程である。そして大統領は、現在両国で開かれている日露文化交流イベントの修了式に出席するということだ。大統領が訪日するというのは大きな出来事だが、G20の大阪開催はすでに決まってることで、プーチン大統領が出席することは一つのニュースだが、その際にじっくり日露の首脳が話し合うという予定はないようだ。
日本側メディアがメインの見出しに上げているのは、北方領土での共同経済活動の対象5項目の進め方で一致したという北方領土関連が大半だ。これはすでに予想されていたことだし、これによって肝心の北方領土交渉の進展に繋がるわけではない。その上、進め方の中身についての発表も見送られた。安倍首相はこれに関連して「北方4島の未来像を描く作業の道筋がはっきりと見えてきた」などと能天気なことを述べているが、領土問題で進展がないことを糊塗しようとしているとしか思えない。
そのことは、プーチン大統領の発言に明確に表れている。領土問題の解決は一朝一夕ではできないことを指摘した後、「両国国民に受け入れ可能な解決方法を探すという意味で共同経済活動に着手した」というのだ。だが、共同経済活動をいくら積み重ねても近い将来、領土返還に結びつく保証はなく、最近ロシア側が事あるごとに強調している「北方領土は第二次大戦の結果で解決済み」発言と符丁が合う感じが強い。
こうした事情が、プーチン大統領の首脳会談への大幅遅刻に表れているのではないだろうか。今年7月、ヘルシンキで行われたトランプ米大統領との首脳会談にもプーチン大統領は約50分遅れたという。それでもまだ、1時間程度なら許されないこともない。だが、2時間半も遅れるというのは外交上の失態ではないか。それほどプーチン大統領は、安倍首相に会いたくなかったということでなないかと思わざるを得ない。(この項終わり)
日露の報道を重ね合わせてみると、ロシア側が最大の成果として報道しているのは、来年6月に大阪で開催されるG20にプーチン大統領が出席するという日程である。そして大統領は、現在両国で開かれている日露文化交流イベントの修了式に出席するということだ。大統領が訪日するというのは大きな出来事だが、G20の大阪開催はすでに決まってることで、プーチン大統領が出席することは一つのニュースだが、その際にじっくり日露の首脳が話し合うという予定はないようだ。
日本側メディアがメインの見出しに上げているのは、北方領土での共同経済活動の対象5項目の進め方で一致したという北方領土関連が大半だ。これはすでに予想されていたことだし、これによって肝心の北方領土交渉の進展に繋がるわけではない。その上、進め方の中身についての発表も見送られた。安倍首相はこれに関連して「北方4島の未来像を描く作業の道筋がはっきりと見えてきた」などと能天気なことを述べているが、領土問題で進展がないことを糊塗しようとしているとしか思えない。
そのことは、プーチン大統領の発言に明確に表れている。領土問題の解決は一朝一夕ではできないことを指摘した後、「両国国民に受け入れ可能な解決方法を探すという意味で共同経済活動に着手した」というのだ。だが、共同経済活動をいくら積み重ねても近い将来、領土返還に結びつく保証はなく、最近ロシア側が事あるごとに強調している「北方領土は第二次大戦の結果で解決済み」発言と符丁が合う感じが強い。
こうした事情が、プーチン大統領の首脳会談への大幅遅刻に表れているのではないだろうか。今年7月、ヘルシンキで行われたトランプ米大統領との首脳会談にもプーチン大統領は約50分遅れたという。それでもまだ、1時間程度なら許されないこともない。だが、2時間半も遅れるというのは外交上の失態ではないか。それほどプーチン大統領は、安倍首相に会いたくなかったということでなないかと思わざるを得ない。(この項終わり)