飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

ロシア下院選、与党「統一ロシア」の勝利に変わりはないが・・・!

2021年09月21日 09時43分23秒 | Weblog
ロシア下院選は19日、3日間の投票が終了、中央選管は開票作業に入った。暫定結果は20日、発表されたが、中央選管は「開票作業中に不正の情報などが入っていて、それをチェックしてから開票結果を発表する」としている。このため、正式発表は今週末にずれ込む公算が強い。

ロシアの有力紙コメルサントの21日付け電子版によると、下院選の暫定結果は与党「統一ロシア」が1位を占め、投票総数の49・82%を獲得した。定数450の3分の2の議席(300議席)を維持するのは確実と見られる。これにより、「統一ロシア」は単独で憲法改正ができる議席数を確保、安定政権は維持される見込みだ。

だが、与党の今回の得票率は前回2016年の54・2%を下回り、前回議席数343議席を割り込む見通しだ。「統一ロシア」の支持率が過去最低の水準にまで下がっていることの表れと見られる。この背景には、年金問題などで国民の生活が苦しくなっていることと、プーチン大統領の長期政権に対し、国民の不満が高まりつつことが挙げられよう。

一方、得票率2位の左派・共産党は前回の13・34%から18・93%にアップしている。逆に、3位の極右・自由民主党は前回の13・14%から7・55%にダウンしている。4位の左派・公正ロシアは6・22%から今回7・46%に若干アップしている。ここまでは前回と同じだが、今回初めて新政党「新しい人々」が5・32%の得票率を得て、比例代表で議席を獲得できることになった。昨年設立されたばかりの中道右派の政党とされるが、今後プーチン政権に対し、どういう立場を取るのかは未知数だ。

最終的には、中央選管の正式な結果発表が待たれるが、与党「統一ロシア」が今後ともプーチン大統領と一体化して政権を運営していくことは変わらないだろう。とはいえ、徐々にではあるが、国民の間で変化が起きつつあることは確かだろう。それに対し、政権側がどういう態度を取るのか。国民もいつまでも唯々諾々と従ってはいないだろう。(この項終わり)

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プーチン政権の存続を左右する下院の総選挙スタート!

2021年09月19日 11時18分07秒 | Weblog
ロシアでは5年に一度の下院総選挙が9月17日から3日間の日程でスタートした。プーチン大統領は初当選した2000年以来、21年間に渡って事実上、政権を維持している。だが、与党の「統一ロシア」は過去最低の26%まで支持率が落ち込み、プーチン大統領はかつてないほどの危機庵を募らせている。選挙結果によっては、プーチン政権の存続が問われることにもなりかねない。

与党「統一ロシア」の支持率がこれほど下がった要因には、いくつかの見方があげられている。その主な要因を列記すると、①年金支給年齢の引き上げなど、不人気な政策②実質所得の減少や食料品の高騰など、国民生活の悪化③プーチン政権の長期化に伴う飽き、または厭世気分の高まり、などだ。

このため、プーチン政権は態勢立て直しのため、以下の政策を明らかにした。主な政策は①全ての年金受給者に約1万五千円の一時金を支給する②投票日をこれまでの1日から平日を含む3日間に拡大③全国区比例代表名簿の上位にラブロフ外相らの人気者をあげる、などだ。

こうした必死のテコ入れで、与党「統一ロシア」の支持率が上がっていると伝えられる。世論調査などによると、与党の獲得議席数が過半数を占めるとの予測も出ている。だが、政権反対勢力への厳しい攻撃には、国民の間からも批判が強まっている。特に、有力な野党候補である反体制派指導者、ナワリヌイ氏への執拗な弾圧は良識派のひんしゅくを買っている。

選挙の成否のバロメーターは、投票率だ。中央選管プレスセンターは投票2日目の18日午後8時現在(モスクワ時間)の投票率を31・5%と発表した。投票最終日の19日に、投票率がどこまで伸びるかが問題だ。投票率が50%を割ったり、大掛かりな不正投票が露見したりすれば、再び大きな混乱が生じる恐れがある。今後の動きを注視したい。(この項終わり)
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もう30年経つのか、旧ソ連の保守派クーデター未遂事件!

2021年08月20日 17時04分30秒 | Weblog
当時、モスクワで毎日新聞特派員として取材していた私が、記念すべきこの日を忘れるとは!他社の報道を見て、この日を思い出した自分が情けなくなった。何しろ、モスクワ特派員として現地に到着して1カ月以内に起きた大事件である。そして、この日からソ連は消滅に向かって走り出し、年末には70数年の歴史を持つ国家を消してしまったのだから。

1991年8月19日午前6時(モスクワ時間)、ソ連のテレビは突然、通常番組を中止し、バレー組曲「白鳥の湖」を流し始めた。ゴルバチョフ・ソ連大統領の健康状態が容易ならざる状態にあることを暗示していた。モスクワと東京の時差は5時間だったので、第一報が毎日東京本社に飛び込んだのは正午すぎ。外信部の夕刊デスクがモスクワ支局に連絡、直ちに原稿を送るよう指示してきた。

このとき我が家では妻と子ども2人がモスクワに到着した直後で、東京から船便で荷物が届いた翌日だった。支局長からの電話で叩き起こされた私は、「街の様子を見てきてくれ」という声で早朝の街に飛び出した。「何か変化があるとすれば、国家指導者がいるクレムリンだろう」。眠気まなこで車に乗り、クレムリンの入り口にある「赤の広場」に着いたが、いつもと変わらぬように見えた。赤の広場の入り口で警戒中の警官に聞いたが、「変化なし」と答えるだけだった。

いったん支局に戻ると、エリツィン・ロシア共和国大統領が緊急記者会見を行うという連絡が入り、ロシア政府ビルへ向かった。午前11時、会見場に現れたエリツィンは「保守派によるクーデターだ。国際社会にロシア政府のアピールを伝えて欲しい」と要請。その後、外に出ると、いつの間にか現れたソ連軍の戦車約10台が政府ビルを取り囲むように停まっていた。そこにエリツィンが現れ、戦車に飛び乗ると、集まった市民に「クーデターは国家に対する反逆だ。ゼネストなどで抵抗して欲しい」と訴えた。
 
こうしてクーデターの幕が上がったが、保守派は国民の支持を得られず、わずか3日間で敗北した。この結果、エリツィン率いる民主派が共産党勢力を追い出し、ロシアの民主化が始まったのである。だが、30年後に行われたロシアでの世論調査では、その意味を正しく知っている人は21%のみで、「初めて知った」と答えた人が15%もいた、と20日付けのロシア有力紙「コメルサント」は伝えている。

クーデターのとき、ソ連大統領だったゴルバチョフは今も元気で、エリツィンから2000年に政権を受け継ぎ、独裁的統治を続けているプーチン・ロシア大統領を批判している。だが、エリツィンはすでに亡く、エリツィンが目指した民主化も思うように進んでいない。この30年は、ロシア国民にとってまさしく「光陰矢の如し」だったのだろう。(この項終わり)                                         
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ベラルーシの女子陸上選手、本国の弾圧恐れポーランドへ亡命!

2021年08月03日 08時39分49秒 | Weblog
東京五輪のベラルーシ代表で、女子陸上競技の短距離に出場する予定だったクリスチナ・ティマノウスカヤ選手(24)がコーチ陣を批判したとして強制的に帰国を命じられた。これに対し、同選手は「帰国すれば投獄の恐れがある」として亡命を希望。ポーランドが人道目的でビザを発給し、8月4日、亡命先のポーランド入りした。

タス通信などによると、クリスチナ選手は陸上の100、200メートルに出場する予定だったが、1600メートルリレーに出場予定の選手のうち、2人がドーピング検査を十分行わず、出場を認められなかった。このため、コーチ陣は代わりにクリスチナ選手を出場させると決めた。これに対し、クリスチナ選手は「その種目の経験がないのに、一方的に決められた」とコーチ陣を批判した。その後、同選手は「強制的に帰国を命じられた」と訴え、羽田空港で航空機への搭乗を拒否した。

クリスチナ選手が帰国を拒否したのは、本国に帰国すれば投獄されるとの強い危機感を抱いたからだろう。その背景には、昨年8月からルカシェンコ大統領と民主派との間で、大統領選の結果をめぐって激しい対立が続き、3万人以上の人が拘束されていることがあげられる。クリスチナ選手は、大統領による民主派への容赦のない弾圧を恐れており、帰国すると投獄されるだけでなく、さらなる災難が降りかかってくることを危惧しているに違いない。

報道によると、ベラルーシの国内五輪委員会会長はルカシェンコ大統領の長男が務めているという。大統領は事実上、独裁者であり、国家機関は全て抑えていると見られる。それだけに、クリスチナ選手の不安の深刻さがうかがえる。これに対し、EU(欧州連合)は「ベラルーシのアスリートを本国へ送還させる試みは、ベラルーシでのさらなる弾圧の証拠だ」との声明を出し、ベラルーシ政府に警告を発している。

ベラルーシのルカシェンコ政権と民主派の対立は依然として解決のメドがたっていない。欧州で独裁政権が今も続いているのは、欧州のみならず、世界の国々の無関心さが要因とも言える。今回のクリスチナ選手の亡命を契機に、世界各国がこの問題に向き合う必要がある。それこそオリンピックの正しい意義と言えるのではないだろうか。(この項終わり)

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プーチン露大統領、米国の1極世界は終わったと語る! 

2021年07月01日 10時24分34秒 | Weblog
ロシアのプーチン大統領は6月30日、恒例のテレビ番組「プーチンとの直通回線」に出演し、国民からの質問に直接答えた。この中で、「ロシアに対するいかなる制裁行為が取られようとも、我々を驚かせるようなことはない」と語り、米国による1極世界の終わりを強調した。

タス通信によると、プーチン大統領は世界情勢に言及し、「ロシアは全ての面で発展しており、経済の独立性が増加している。国防の可能性も高いレベルに達し、世界の多くの国を超えている。米国との関係でも、いくつかの面では米国を超えている」と、自信を示した。さらに、米国との核軍縮に向けた「戦略的安定性に関する対話」の開始で合意したことを背景に、「より良い世界の秩序を望んでいる」と述べた。

一方、ロシアが編入したウクライナ南部のクリミア沖で英国海軍の駆逐艦が6月23日、「ロシアの領海」に侵入したとしてロシア軍機が警告爆撃や射撃をした問題で、プーチン大統領は「英国側の挑発行為であり、米軍機を支援していた」などと批判した。さらに、ロシアとウクライナとの関係について「両国は同じ民族で、ウクライナ国民はロシアに友好的だ。だが、ウクライナ大統領は国民と違って非友好的だ」と述べ、ぜレンスキー大統領を暗に批判した。
 
米国など西側諸国は6月28日から7月10日まで、黒海でウクライナなど32カ国の兵士5000人と航空機40機、艦艇32隻による軍事訓練「シーブリーズ」を実施中だ。このため、プーチン大統領は国民が不安感を持たないよう、ロシア軍の優位性を強調するとともに、世界平和の継続を訴えたものと見られる。(この項終わり)



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初の米露首脳会談、核軍縮に向けた対話の開始で合意!

2021年06月17日 15時48分38秒 | Weblog
米国のバイデン大統領とロシアのプーチン大統領は6月16日、スイスのジュネーブで対面による初の首脳会談を行い、核軍縮に向けた戦略的対話を開始することで合意した。ウクライナ情勢やサイバー攻撃などについては合意できなかったが、世界平和を左右する核軍縮問題で対話を始めることで合意した意義は大きい。

タス通信などによると、ブリンケン米外相、ラブロフ・ロシア外相を交えた四者会議と拡大会合を含め、首脳会談は約3時間に及んだ。その後、バイデン大統領とプーチン大統領が別々に記者会見し、合意事項などを明らかにした。バイデン大統領は「新しく危険で高性能の兵器を管理する枠組みを作る」と意欲を示した。

また、プーチン大統領は「2月に延長することで合意した新戦略兵器削減条約(新START)が5年後に期限が切れるため、将来どうするかという問題がある」と指摘した。プーチン氏は今後、米露の外務省を中心に戦略的安定対話を開始することを明言した。

プーチン大統領は会談冒頭、「米国のカウンターパートとの会談は有益だった」と述べ、バイデン大統領に対し、首脳会談を組織するイニシアティブを取ったバイデン大統領に感謝した。一方、バイデン大統領は「いつも対面で会談する必要がある」と述べ、今後も同様の会談を行うよう要請した。

米露関係はトランプ前大統領の後半ごろから緊張関係が続き、世界平和に不安を投げかけたが、今回の首脳会談で今後も対話が続けられる見通しになった。この関係が今後も続くよう、各国が様々な形で協力することを期待したい。(この項終わり)
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ロシア有力紙、日本の国民投票法案成立を平和憲法改正への動きと警戒!

2021年05月12日 10時02分31秒 | Weblog
ロシアの有力紙コメルサントは5月11日の電子版で、日本の国民投票法改正案成立を「戦後の平和憲法改正に向けた決定的な動き」と警戒する記事を掲載した。同紙はこの中で「インド太平洋地域での米国との軍事協力を活発化させる試み」とけん制している。

この記事には「日本憲法は再軍備に向かいつつある」という刺激的な見出しが付けられていて、中国や北朝鮮の脅威に対抗するため、憲法改正に向けて動き出したと論評している。国民投票法改正案は自民、立憲民主などの主要政党との合意によるもので、今国会中に成立する見通しだ。

この記事の中で、第二次大戦で天皇国家・日本の敗戦後、初めて憲法改正に関する国民投票にゴーサインを出すものだと指摘。改正を指導するリーダーは、戦争の放棄、戦力及び交戦権を否認した憲法九条を「時代遅れ」とみなしており、今回の国民投票法改正案の成立により、外国への軍事作戦を行う権利を有する完璧な軍隊になると主張していると伝えている。

さらに、記事は九州で行われた日米仏の3国共同訓練を取り上げ、この中で岸信夫防衛大臣が「自由で開かれたインド太平洋地域で3国の協力関係を強化しなければならない」と述べたと伝えている。

この記事は、「今回の国民投票法改正案が成立すれば、1947年の現憲法改正のための法的基盤が形成されるだろう」と結論づけている。その結果、日本が今後、弾道ミサイルを含む攻撃兵器を有する軍事国家になるとの見方を暗示しているが、日本の現状から見てあまりにも性急な議論といえる。ロシア国民がこの記事で誤解しないよう、あえて指摘したい。(この項終わり)

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ロシアの反体制派が呼びかけた21日の大規模デモ不発!

2021年04月22日 09時23分20秒 | Weblog
ロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏の陣営が呼びかけた4月21日の大規模抗議デモは、モスクワ市当局の規制などにより事実上、不発に終わった。一方、プーチン大統領はこの日の国会での年次報告演説で、新型コロナウイルスに打ち勝つため、全力をあげるよう関係当局に指示した。

ロシアの主要紙コメルサント電子版によると、ナワリヌイ氏の陣営が呼びかけた首都モスクワでの抗議集会は、モスクワ市当局がマネジ広場の集会を許可せず、周辺での抗議デモに止まった。このため、参加者はラジオ「エホ・モスクワ」(モスクワの声)によると約1万5千人、ロシア内務省によると約6千人に止まった。モスクワのデモ隊の逮捕者も23人だった。

ナワリヌイ氏の陣営によると、本人は現在、モスクワ東方のウラジーミル州の刑務所にある結核病棟の独房に収容され、ブドウ糖の点滴を受けているという。ナワリヌイ氏は15キロも痩せたとされ、インスタグラムで「骸骨がよろけながら歩いている。ご飯を食べない子供を脅かすことができる」と説明している。

プーチン大統領はこの日、国会で年次報告演説を行い、新年度の施政方針を明らかにした。この中で、ロシア人の健康と国家の人口構成から見て危機的状況に直面していると指摘。人口の安定的な成長を維持するためには、2030年までに平均寿命を78歳にアップしないといけないとし、コロナウイルスなどの主な死因と闘う必要があると訴えた。

ナワリヌイ氏陣営は、本人の健康状態が危機的状態にあるとして21日に最大級の抗議デモを呼びかけたが、政権側の強権発動もあり、不発に終わった。このため、5月のメーデーなどを目標に陣営を立て直し、さらなる攻勢を続ける方針と見られる。(この項終わり)
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ロシア反体制派、21日に大規模デモでプーチン大統領と対決へ!

2021年04月19日 17時01分35秒 | Weblog
ロシアのプーチン体制に反旗を翻している反体制派指導者、ナワリヌイ氏の陣営は18日、同氏への連帯を訴えて21日に全国の主要都市で大規模な抗議デモを行うと警告した。この日はプーチン大統領が国会で年次報告演説を予定しており、双方の陣営が激突する事態も予想される。

ナワリヌイ氏は今年1月、神経剤で何者かに襲撃されて治療を受けていたドイツから帰国したが、当局に逮捕・収監された。ナワリヌイ氏は背中の痛みを訴え、3月31日から抗議のハンストに入り、治療などの措置を求めている。だが、プーチン陣営はそうした措置を拒否しているため、ナワリヌイ氏の体調が悪化、危機的状況にあると伝えられている。

一方、バイデン米大統領のサリバン補佐官は米CNNテレビのインタビューに、「ナワリヌイ氏が死亡したら、ロシアは結果を伴うことになる」と制裁措置の発動を予告した。バイデン大統領は人権重視の姿勢を鮮明にしてプーチン陣営を牽制している。サリバン補佐官は制裁措置の内容を明らかにしなかったが、様々な措置を検討している模様だ。

プーチン大統領は国会での年次報告演説で、秋に行われる下院選挙向けの政策を打ち出す方針だ。選挙で大勝を目指しているが、21日のナワリヌイ陣営の抗議デモ参加者が50万人以上に上れば、選挙結果にも大きな影響が出る恐れがある。このため、アメとムチの政策で反体制派を切り崩す構えだ。

ロシア国民の間でも、プーチン大統領の強硬姿勢に批判が高まりつつあり、以前のような高支持率は望めない状況だ。特に憲法改正で「終身大統領」のような”独裁政権”になりつつあり、ナワリヌイ氏が命を落とすようなことにでもなれば、総選挙の結果にも影響するのは避けられない。このため、両陣営がぶつかり合う21日の抗議デモの行方を注視したい。(この項終わり)
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女子フィギュア世界選手権でロシア勢が表彰台独占!

2021年03月27日 10時29分08秒 | Weblog
ロシアのメディアは26日の女子フィギュア世界選手権で、ロシア3選手が表彰台を独占したと大々的に報道した。世界の女子フィギュア界をリードするロシアにとっても、世界選手権の表彰台独占は初めてで、来年2月、北京で開かれる冬季五輪への期待を膨らませた。

ロシアの有力紙コメルサントは、3人の活躍をたたえながらも、「3人ともミスがあったものの、外国選手の演技のレベルが少し低かったためメダルを独占できた」と報じた。ライバルの日本を名指しこそしなかったが、日本選手の得点の低さに助けられたとの評価をしていた。とはいえ、ロシアの北京五輪での出場枠3が確保されたことを大きな成果と伝えている。

ロシア3人娘のうち、優勝したアンナ・シェルバコワ選手と3位のアレクサンドラ・トルソワ選手は共に16歳と若い。2人とも転倒するミスがあったものの、フリーで得点を伸ばしていて、北京五輪で日本選手とメダルを争うことになるのは間違いない。今回6位、7位に沈んだ坂本花織、紀平梨花両選手の今後の活躍に期待したい。(この項終わり)
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バイデン米大統領、プーチン露大統領を「殺人者」呼ばわり!

2021年03月18日 13時26分32秒 | Weblog
バイデン米大統領は17日、プーチン露大統領を「殺人者」呼ばわりし、米大統領選への介入を試みた代償を払うことになると言い切った。米ABCテレビのインタビューに答えたもので、ロシア政府はこれを受け、直ちに駐米大使を本国に召還させた。このため米露関係は最悪の事態に陥った。

ロシアの有力紙コメルサントによると、テレビ・インタビューはコロナとの闘いからサウジアラビアとの関係など、国内外の問題に及んだ。その中でもロシアとの関係が最もスキャンダラスで、「プーチン大統領は殺人者と思うか」との質問にバイデン氏は「殺人者だと思う」と断言した。さらにバイデン氏は「米大統領選への介入に代償を払うべきだ」と決めつけた。

これに対し、ロシアのペスコフ大統領報道官はタス通信を通じて声明を発表。「ロシアが米大統領選に介入したとの発言は根拠も証拠もない。我が国の利益を守るためにできる限りのことを行う」と反論した。それを受け、ロシア政府はアントノフ駐米大使を直ちに本国に召還する措置を取った。

トランプ政権からバイデン政権に変わった1月、米政府は両国間の核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)の5年延長に原則合意した。だが、バイデン政権は反体制派指導者ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件などに厳しい姿勢を示しており、蜜月状態だったトランプ前大統領とは違うとの明確なサインを出したものと見られる。

一方、プーチン政権も黙って「殺人者」呼ばわりを受け入れるわけはない。取り急ぎ駐米大使を本国に呼び寄せ、対策を練る方針だ。このところ、プーチン政権は「プーチン宮殿」と呼ばれる豪邸の存在を暴露されるなど、国内の反体制派勢力の批判を浴び、支持率も低下気味だ。「秋の総選挙」と言われる下院選挙を控え、反撃に出るのは必至の情勢で、今後の双方の動きを注視したい。(この項終わり)

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ゴルバチョフ元ソ連大統領、90歳の誕生日に語る!

2021年03月02日 11時22分36秒 | Weblog
ゴルバチョフ元ソ連大統領は3月2日、90歳の誕生日を迎え、タス通信のインタビューに答えた。その中で、プーチン政権に向け、旧ソ連諸国との関係修復を求めるとともに、バイデン米大統領に対し、ロシアとの関係正常化への期待を語った。政敵だったエリツィン元ロシア大統領とは同じ年生まれだが、すでに13年も長生きしている。

タス通信によると、ゴルバチョフ氏はまずロシアのプーチン政権に対し、EU(欧州共同体)との関係を強化し、現在不和になっている旧ソ連諸国との関係を修復するため全力を尽くすよう求めた。さらに、就任したばかりのバイデン米大統領に向け、ロシアとの関係正常化に努力するよう期待すると述べ、「それが米露双方の利益になると確信している」と強調した。

ゴルバチョフ氏は旧ソ連時代、レーガン米大統領と4度のサミットを通じて東西冷戦のデタント(緊張緩和)に貢献し、1990年度のノーベル平和賞を受賞している。大統領を退任後も、機会あるごとに世界平和を呼び掛け、東西対立の緩和を訴えている。大酒呑みのエリツィン氏と比べ、酒をほとんど飲まず、健康管理に重点をおき、長寿を全うしている。学生結婚した最愛の伴侶・ライサ夫人は1999年に病死している。享年67だった。

ロシアの平均寿命は、2016年の統計によると、男67歳、女77歳。男性の平均寿命が短く、女性との差が10歳もあるのが特徴で、男女差が世界一大きいとされている。ゴルバチョフ氏は現在、医療機関で生活しているというが、祖国・ロシアの行く末が心配でたまらないのだろう。(この項終わり)



 
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プーチン大統領、北方領土返還に改めて厳しい姿勢! 

2021年02月15日 15時52分48秒 | Weblog
ロシアのプーチン大統領はロシア・メディアの編集長との会見で「ロシアは日本との関係を発展させるが、ロシア憲法の範囲内に限定される」と述べ、日本側の北方領土返還要求を受け入れない姿勢を強調した。ロシアのテレビが14日、流したもので、菅政権に対し、領土問題で厳しい姿勢で臨む方針を改めて示したと言える。

プーチン大統領は昨年7月、ロシアの憲法を改正し、領土の割譲を禁止する修正を行う一方、隣国との「国境画定交渉」については認めるとの例外規定を盛り込んだ。タス通信によると、憲法改正と日本との関係についての質問に対し、プーチン大統領は「憲法に対立する手段は一切取らない。北方領土の主権と日本との関係については、ラブロフ外相の担当だ。日本との境界線がどこにあるかは彼に聞いてくれ」と答えた。

ロシア外務省は、北方領土はあくまでロシア領であり、日本と領土交渉はしないとの立場を明言している。つまり、ロシア側は第二次世界大戦の結果、南クリル諸島(日本側の北方領土)が合法的にロシアに帰属したとの立場をとっていて、変更はありえないというのだ。これに対し、日本側は平和条約締結後に2島(歯舞諸島と色丹島)を日本に引き渡すと定めた「日ソ共同宣言」(1956年に日本と旧ソ連が締結)を交渉の基礎としている。

プーチン大統領の今回の発言は、日本側に北方領土を返還する考えのないことを改めて述べるとともに、この件を外相に丸投げしたとも取られかねないものだ。安倍前政権との北方領土交渉で、一時はロシアに北方領土の一部を返還する考えがあるのでは、との見方もあったが、絵に描いた餅に終わっている。菅首相は就任後の昨年9月、プーチン大統領と初めて電話で協議した際、「北方領土問題を次の世代に先送りせず終止符を打ちたい」と呼びかけたが、大統領は菅首相に冷水を浴びせた格好だ。

菅首相は現在、コロナ対策や東京五輪問題に手一杯で、ロシアとの領土交渉に取り組んでいる余裕はない。そうした状況を見越した大統領発言と思われるが、プーチン氏も今秋の下院選挙を控え、反体制派などへの対応に苦慮している。いずれにしろ、コロナ禍が収束するまで両者は動けないことから、菅首相の任期中に北方領土問題が動く可能性は消えたとみていいだろう。(この項終わり)




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露反体制派指導者の拘束で抗議デモ拡大、プーチン政権に危機感!

2021年01月24日 09時45分19秒 | Weblog
ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の拘束に抗議する集会・デモが23日、モスクワからウラジオストクまで全国112カ所で行われ、3千人以上が拘束された。主催者側は「これまでで最大の逮捕者だ」とプーチン政権を非難している。今年9月の下院選を控え、政権側は危機感を募らせており、ロシア国内で早くも「政治の季節」が始まったといえそうだ。

ロシアの有力紙コメルサントの23日付け電子版によると、首都モスクワでは中心部のプーシキン広場で23日午後、無許可の集会が開かれ、主催者の人権監視団体「OVDインフォ」は約1万5000人が参加したと公表。一方、警察当局は参加人数を4000人と発表している。取り締まりに当たった内務省は特殊部隊を出動させて参加者の排除に乗り出し、警棒などで会場から追い出し始めた。

これに対し、参加者はスクラムを組んで抵抗。「ナワリヌイ氏に自由を」「プーチン(大統領)はドロボーだ」などと気勢を上げた。さらに、広場に積もった雪を丸めて投げるなどして、一時は警官隊との間で雪合戦の様相になった。だが、特殊部隊の激しい攻撃にさらされ、デモ隊は次第に押し戻され、主催団体は今後も抗議行動を続けると約束し、デモ隊の抵抗は沈静化した。

ナワリヌイ氏は反体制派の中で最も支持者が多く、プーチン政権批判の急先鋒として知名度が高い。このため政権側は目の敵にして取り締まっている。昨年夏には猛毒の神経剤で生命の危険にさらされ、支持者らは政権側の仕業と批判している。今月、療養先のドイツから帰国直後、モスクワの空港で拘束された。これに対し、同氏の支持者らはプーチン氏のために巨費を投じて建設されたという豪華な「宮殿」の動画をネット上で暴露するなどして兵権批判を強めている。

プーチン氏は憲法を改正して異例の長期政権を堅持しているが、政権の支持率が低下気味の上、言動に高齢化の影響も出ていると伝えられている。このため、政権側は国民の支持率アップを図るとともに、今秋の下院選圧勝に向けて万全の体制を維持しようとしている。米国のバイデン新大統領の対露政策の動向とともに、ロシアの政治情勢にも当分目を離せそうもない。(この項終わり)




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新年明けましておめでとうございます!

2021年01月01日 10時32分48秒 | Weblog

(クレマチスなどの花が咲いた自宅の花壇=2020年10月撮影)

コロナ禍に振り回された2020年が終わり、新しい年がやってきましたが、コロナ禍の中で暮らさざるを得ない状況は変わりそうもありません。幸い親戚や知り合いの方に感染された方はいませんが、いつ自分や家族が感染するかわからない状況が当分続きそうです。

昨年はぺりかん社から「検察官になるには」と「裁判官になるには」、それにユーラシア文庫の群像社から「ハルビン学院の人びとー百年目の回顧」の3冊を出版することができました。私自身、この歳になってこれほど本が出せるとは思ってもいませんでした。今年もぺりかん社の法曹シリーズの続編として「弁護士になるには」の出版を目指し、取材を始めています。なんとか年内に出版できれば幸いです。

フリーライターとして仕事を始めて今年で3年目ですが、これからも仕事がある限り、書き続けたいと考えています。そのためには健康を維持し、体力とともに気力を持ち続けなければと思っています。幸い、近くのジムで週2回ランニングし、足腰を鍛えているので、今後も体調の維持には十分注意したいと思います。

世界に目を向けると、米国の大統領が共和党のトランプ氏から民主党のバイデン氏に変わります。米国ファーストを掲げ、好き勝手に世界を振り回してきたトランプ氏とは違い、バイデン氏はセオリー通りの民主政治を実行しようとするでしょう。そのため、旧ソ連圏の復権を目指すロシアのプーチン大統領とは対立することが多いと思います。プーチン大統領も70歳間近で体力、気力とも低下し、人気も低落気味と見られています。ロシア・ウオッチャーの端くれとして、こうした情勢をしっかり見て行きたいと思います。

とは言え、まずはコロナ禍の行方が心配です。なんとか国民が一致協力し、コロナウイルスを跳ね返して行きたいものです。その意味でも菅内閣には頑張って欲しいものですが、これまで見てきたところでは、とてもこの未曾有の大難に立ち向かうには勇気も知力も不十分です。次期総選挙で野党が結束して自民党政権を倒して欲しいものです。

以上、ダラダラと書きましたが、今後とも私のブログをご愛読いただければ幸いです。よろしくお願いします。(この項終わり)


コメント (1)
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