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ワイン発祥の地と言えばグルジアだが、そこで生産されたワインがロシアとの紛争で禁輸されていたが、7年ぶりに解禁され、4月にはロシアで購入できるようになる。2008年にはグルジア戦争にまで発展した両国の紛争も、ようやくケリがつきそうだ。
このニュースは、ロシアのインタファクス通信が28日に流したもの。ロシア当局がグルジアのワイン醸造会社2社に「ゴーサイン」を出し、4月にはロシア市場にお目見えするという。ロシアのグルジアワイン愛好家だけでなく、日本の愛好家にとっても嬉しいニュースだ。
グルジアワインは一般的には甘口のワインとみられているが、辛口、甘口とも種類は豊富だ。東京にもグルジアワイン専門店があり、こちらは禁輸措置に関係なく楽しめる。スターリンが好んだグルジアワインもあるが、元々彼はグルジア出身だから、好きなのは当然とも言える。
私もモスクワ特派員当時、グルジアに何度か出張したが、見かけは怖そうだが、親しくなるとよく面倒を見てくれるグルジア人が多かった。元来、彼らは尚武の民族で、空手や柔道を好む人が少なくない。日本人と見ると、「柔道か空手ができるか」と聞かれ、多少たしなんでいた私は返答に困ったことがある。
こういう気質なので、08年には「ロシア人、何するものぞ」とばかり、軍事大国ロシアに無謀としか言えない戦闘を仕掛けたのだろう。そういえば、彼らは宴会で酔うと必ず踊りだし、しかも勇ましい戦いの踊りをみせてくれたのを覚えている。
グルジアはソ連崩壊後、独立して「民族のるつぼ」とも言われるカフカス地域でしぶとく生き抜いているが、まだまだ貧しく、庶民の生活は苦しい。今回のグルジアワイン解禁を契機に、豊かな国になるよう見守っていきたい。(この項おわり)