飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

プーチン露大統領、「ワグネル」創設者、プリゴジン氏の暗殺を指示か!

2023年08月26日 13時33分23秒 | Weblog

ロシア・ウクライナ戦争の背後で、民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏が乗った自家用ジェット機が墜落し、プリゴジン氏が亡くなった。米メディアなどは、機内に仕掛けられた爆発物が炸裂した可能性が高いと報じている。このため、プーチン氏が暗殺を指示した可能性が出ている。

ロシア連邦捜査委員会は25日、プリゴジン氏ら10人が搭乗していた墜落現場で、飛行状況を記録するフライトレコーダーを回収したと発表、レコーダーを解析すれば全容が明らかになるとみられる。プーチン大統領は24日夜、「犠牲者の家族に哀悼の意を示したい」と語っており、暗殺指示を事実上否定している。

暗殺か事故かを巡っては、米メディアとロシア当局の見方は食い違っている。米メディアは、爆発説を取っていて、機内に仕掛けられた爆発物か、あるいは不燃物が混入した燃料が爆発したとみている。これに対し、プーチン大統領報道官は、プーチン政権が墜落に関与したとの見方を「完全な偽りだ」と否定した。

この事件では、プーチン大統領のプリゴジン氏への評価が注目されている。24日夜の会見では「1990年代から知っている。複雑な運命を持った男で、人生で深刻な過ちを起こした」と述べている。その一方、「才能あるビジネスマンで、国内だけでなく、アフリカなどの海外でも多くの結果を残した」と称賛している。

プーチン大統領としては、昔からの親友でもあり、なんとか和解したいという気持ちもあったと思われる。だが、最終的にプリゴジン氏が大統領の意向に従わないことが明らかになったため、抹殺する形で排除した可能性が高い。問題は、この結果をロシア国民はどう受け止めるかだ。「親友を殺させた」とすれば、国民のプーチン氏への評価は、今後大きく変わってくるかもしれない。(この項終わり)

 

 

 

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