飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

露反体制派指導者の拘束で抗議デモ拡大、プーチン政権に危機感!

2021年01月24日 09時45分19秒 | Weblog
ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の拘束に抗議する集会・デモが23日、モスクワからウラジオストクまで全国112カ所で行われ、3千人以上が拘束された。主催者側は「これまでで最大の逮捕者だ」とプーチン政権を非難している。今年9月の下院選を控え、政権側は危機感を募らせており、ロシア国内で早くも「政治の季節」が始まったといえそうだ。

ロシアの有力紙コメルサントの23日付け電子版によると、首都モスクワでは中心部のプーシキン広場で23日午後、無許可の集会が開かれ、主催者の人権監視団体「OVDインフォ」は約1万5000人が参加したと公表。一方、警察当局は参加人数を4000人と発表している。取り締まりに当たった内務省は特殊部隊を出動させて参加者の排除に乗り出し、警棒などで会場から追い出し始めた。

これに対し、参加者はスクラムを組んで抵抗。「ナワリヌイ氏に自由を」「プーチン(大統領)はドロボーだ」などと気勢を上げた。さらに、広場に積もった雪を丸めて投げるなどして、一時は警官隊との間で雪合戦の様相になった。だが、特殊部隊の激しい攻撃にさらされ、デモ隊は次第に押し戻され、主催団体は今後も抗議行動を続けると約束し、デモ隊の抵抗は沈静化した。

ナワリヌイ氏は反体制派の中で最も支持者が多く、プーチン政権批判の急先鋒として知名度が高い。このため政権側は目の敵にして取り締まっている。昨年夏には猛毒の神経剤で生命の危険にさらされ、支持者らは政権側の仕業と批判している。今月、療養先のドイツから帰国直後、モスクワの空港で拘束された。これに対し、同氏の支持者らはプーチン氏のために巨費を投じて建設されたという豪華な「宮殿」の動画をネット上で暴露するなどして兵権批判を強めている。

プーチン氏は憲法を改正して異例の長期政権を堅持しているが、政権の支持率が低下気味の上、言動に高齢化の影響も出ていると伝えられている。このため、政権側は国民の支持率アップを図るとともに、今秋の下院選圧勝に向けて万全の体制を維持しようとしている。米国のバイデン新大統領の対露政策の動向とともに、ロシアの政治情勢にも当分目を離せそうもない。(この項終わり)




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新年明けましておめでとうございます!

2021年01月01日 10時32分48秒 | Weblog

(クレマチスなどの花が咲いた自宅の花壇=2020年10月撮影)

コロナ禍に振り回された2020年が終わり、新しい年がやってきましたが、コロナ禍の中で暮らさざるを得ない状況は変わりそうもありません。幸い親戚や知り合いの方に感染された方はいませんが、いつ自分や家族が感染するかわからない状況が当分続きそうです。

昨年はぺりかん社から「検察官になるには」と「裁判官になるには」、それにユーラシア文庫の群像社から「ハルビン学院の人びとー百年目の回顧」の3冊を出版することができました。私自身、この歳になってこれほど本が出せるとは思ってもいませんでした。今年もぺりかん社の法曹シリーズの続編として「弁護士になるには」の出版を目指し、取材を始めています。なんとか年内に出版できれば幸いです。

フリーライターとして仕事を始めて今年で3年目ですが、これからも仕事がある限り、書き続けたいと考えています。そのためには健康を維持し、体力とともに気力を持ち続けなければと思っています。幸い、近くのジムで週2回ランニングし、足腰を鍛えているので、今後も体調の維持には十分注意したいと思います。

世界に目を向けると、米国の大統領が共和党のトランプ氏から民主党のバイデン氏に変わります。米国ファーストを掲げ、好き勝手に世界を振り回してきたトランプ氏とは違い、バイデン氏はセオリー通りの民主政治を実行しようとするでしょう。そのため、旧ソ連圏の復権を目指すロシアのプーチン大統領とは対立することが多いと思います。プーチン大統領も70歳間近で体力、気力とも低下し、人気も低落気味と見られています。ロシア・ウオッチャーの端くれとして、こうした情勢をしっかり見て行きたいと思います。

とは言え、まずはコロナ禍の行方が心配です。なんとか国民が一致協力し、コロナウイルスを跳ね返して行きたいものです。その意味でも菅内閣には頑張って欲しいものですが、これまで見てきたところでは、とてもこの未曾有の大難に立ち向かうには勇気も知力も不十分です。次期総選挙で野党が結束して自民党政権を倒して欲しいものです。

以上、ダラダラと書きましたが、今後とも私のブログをご愛読いただければ幸いです。よろしくお願いします。(この項終わり)


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