ロシア下院選のやり直しを求める大規模集会は24日、モスクワのサハロフ通りで開かれ、前回(10日)よりも多い8万人以上が参加し、プーチン首相の大統領復帰に反対することなどを決議した。参加者はティーンエイジャーから高齢者まで幅広く、「プーチン流政治」を拒否する運動がさらに広がっていることを裏づけた。
参加者数については様々な見方があり、最大は集会を主催した民主派野党が発表した12万人、最低は警察調べで3万人、英字紙「モスコー・タイムズ」は8万人と推定している。10日のボロトナヤ広場での集会参加者は2万5千人(警察)から10万人(主催者)までだったので、前回より参加者が増えたことは間違いない。インタファクス通信によると、参加者は13,4歳の少女、学生、中年から年金生活者まで多種多様。しかも、大半は組織に所属していない人々だったという。
参加者のなかには、ゴルバチョフ元ソ連大統領、ヤブリンスキー元「ヤブロコ」指導者、クドリン前副首相兼財務相、抗議集会の立役者でブロガーのナバルニー氏ら有名人多数がいた。中でも記者団を驚かしたのは、メドベージェフ大統領に最近解任されたクドリン氏が参加したことだ。プーチン首相の財務相を長年勤め、首相の信望が厚く、次期大統領選の候補にも挙げられている。記者団の質問にクドリン氏は「下院選では私の考えにあった政党がなく、与党『統一ロシア』にも反対票を投じた。今後、選挙法を改正し、未登録の政党を加え、1年後に繰り上げ下院選を行うべきだ」と述べた。
抗議集会では、10日の集会で採択した①政治犯の釈放②選挙結果の再集計③反政府政党の登録などの大会決議に加え、次期大統領選でプーチン首相に投票しないこと、選挙監視のための有権者連合を設立することを決議した。抗議集会で「反プーチン」を決議に加えたのは初めてで、プーチン批判を一層強めたといえる。また、年明けに抗議集会を開催することも決めたが、期日は指定せず、今後様子を見て決める予定だ。
プーチン政権は抗議集会の規模が拡大していることを警戒し、州知事の公選制復活や選挙制度の改革を提言している。だが、下院選挙の再集計や再選挙の要求には応えず、この日の集会でも参加者から厳しい批判の声が上がった。今後、政権側がどこまで妥協するかだが、選挙のやり直しについては断固拒否するとみられ、抗議運動がさらに拡大するのは必至だ。
この運動の参加者は大半が中産階級で、「革命は求めない」と過激な運動を否定している。だが、ブロガーのナバルニー氏は「詐欺師(政権与党を指す)が我々を騙し続ければ、我々は自己の権利を行使する」と演説、いざとなれば実力行使に訴えることを示唆した。こうした参加者の意思に政権側はどう応えるのか。真摯に対応しなければ、プーチン首相は大統領選で手痛いしっぺ返しを食うだろう。
参加者数については様々な見方があり、最大は集会を主催した民主派野党が発表した12万人、最低は警察調べで3万人、英字紙「モスコー・タイムズ」は8万人と推定している。10日のボロトナヤ広場での集会参加者は2万5千人(警察)から10万人(主催者)までだったので、前回より参加者が増えたことは間違いない。インタファクス通信によると、参加者は13,4歳の少女、学生、中年から年金生活者まで多種多様。しかも、大半は組織に所属していない人々だったという。
参加者のなかには、ゴルバチョフ元ソ連大統領、ヤブリンスキー元「ヤブロコ」指導者、クドリン前副首相兼財務相、抗議集会の立役者でブロガーのナバルニー氏ら有名人多数がいた。中でも記者団を驚かしたのは、メドベージェフ大統領に最近解任されたクドリン氏が参加したことだ。プーチン首相の財務相を長年勤め、首相の信望が厚く、次期大統領選の候補にも挙げられている。記者団の質問にクドリン氏は「下院選では私の考えにあった政党がなく、与党『統一ロシア』にも反対票を投じた。今後、選挙法を改正し、未登録の政党を加え、1年後に繰り上げ下院選を行うべきだ」と述べた。
抗議集会では、10日の集会で採択した①政治犯の釈放②選挙結果の再集計③反政府政党の登録などの大会決議に加え、次期大統領選でプーチン首相に投票しないこと、選挙監視のための有権者連合を設立することを決議した。抗議集会で「反プーチン」を決議に加えたのは初めてで、プーチン批判を一層強めたといえる。また、年明けに抗議集会を開催することも決めたが、期日は指定せず、今後様子を見て決める予定だ。
プーチン政権は抗議集会の規模が拡大していることを警戒し、州知事の公選制復活や選挙制度の改革を提言している。だが、下院選挙の再集計や再選挙の要求には応えず、この日の集会でも参加者から厳しい批判の声が上がった。今後、政権側がどこまで妥協するかだが、選挙のやり直しについては断固拒否するとみられ、抗議運動がさらに拡大するのは必至だ。
この運動の参加者は大半が中産階級で、「革命は求めない」と過激な運動を否定している。だが、ブロガーのナバルニー氏は「詐欺師(政権与党を指す)が我々を騙し続ければ、我々は自己の権利を行使する」と演説、いざとなれば実力行使に訴えることを示唆した。こうした参加者の意思に政権側はどう応えるのか。真摯に対応しなければ、プーチン首相は大統領選で手痛いしっぺ返しを食うだろう。