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安倍晋三首相は5月6日の対ドイツ戦勝70周年記念式典にロシア側から招待されていたが、菅義偉官房長官は28日の会見で「日程調整がつかないため欠席する」と発表した。これについてロシア・メディアは様々な分析をしているが、最終的に米国の意向を受けて決めたとの印象は払しょくできそうもない。
28日付けの経済紙コメルサント(電子版)は「安倍首相は非常にタイトな日程のため戦勝記念式典を欠席」との見出しの記事で欠席決定までの経緯を取り上げている。信頼すべき消息筋の話として同紙は、安倍首相側が出席の可能性を最後まで残しておいたとみる。その理由は、昨年のソチ冬季五輪の時のように直前に開会式への出席を決める場合と、メルケル独首相のように記念日の翌日モスクワへ行き、無名戦士の墓に献花するという選択肢もありうるからだ。
コメルサント紙は、日本のメディアがウクライナ紛争を理由に欠席を決めたとの報道を伝えているが、これを信じているとは思えない。現在訪米中の安倍首相が、米政府の意向を聞いて欠席を決めたとの外交筋の見方を同紙は正しいとみているようだ。さらに、日本メディアが欠席のもう一つの理由として、現段階では北方領土問題で進展が望めないことを挙げていると書いている。
また、英字紙モスコー・タイムズ(電子版)は「安倍首相は式典欠席を決めた最後の指導者」との見出しのロイター電を転載している。その中で、安倍首相はロシアのエネルギー資源に目をつけ、ロシアとの関係を改善したが、ウクライナ紛争で同盟国・米国と歩調を合わせるため、ロシアへの経済制裁の実施で苦労してきたと報じている。ただ、安倍政権が目指しているプーチン大統領の年内訪日については、これまで通り行う方針だと指摘している。
一方、コメルサント紙はプーチン大統領が国民との対話番組で、「自ら記念式典への欠席を決めた人は許すが、ワシントンの意向を聞いて欠席を決めた人は許せない」と語ったことを取り上げている。この伝だと、安倍首相は許せないということになるが、プーチン大統領は今回の日本政府の決定をどう受け止めているのだろうか。(この項おわり)
安倍晋三首相は5月6日の対ドイツ戦勝70周年記念式典にロシア側から招待されていたが、菅義偉官房長官は28日の会見で「日程調整がつかないため欠席する」と発表した。これについてロシア・メディアは様々な分析をしているが、最終的に米国の意向を受けて決めたとの印象は払しょくできそうもない。
28日付けの経済紙コメルサント(電子版)は「安倍首相は非常にタイトな日程のため戦勝記念式典を欠席」との見出しの記事で欠席決定までの経緯を取り上げている。信頼すべき消息筋の話として同紙は、安倍首相側が出席の可能性を最後まで残しておいたとみる。その理由は、昨年のソチ冬季五輪の時のように直前に開会式への出席を決める場合と、メルケル独首相のように記念日の翌日モスクワへ行き、無名戦士の墓に献花するという選択肢もありうるからだ。
コメルサント紙は、日本のメディアがウクライナ紛争を理由に欠席を決めたとの報道を伝えているが、これを信じているとは思えない。現在訪米中の安倍首相が、米政府の意向を聞いて欠席を決めたとの外交筋の見方を同紙は正しいとみているようだ。さらに、日本メディアが欠席のもう一つの理由として、現段階では北方領土問題で進展が望めないことを挙げていると書いている。
また、英字紙モスコー・タイムズ(電子版)は「安倍首相は式典欠席を決めた最後の指導者」との見出しのロイター電を転載している。その中で、安倍首相はロシアのエネルギー資源に目をつけ、ロシアとの関係を改善したが、ウクライナ紛争で同盟国・米国と歩調を合わせるため、ロシアへの経済制裁の実施で苦労してきたと報じている。ただ、安倍政権が目指しているプーチン大統領の年内訪日については、これまで通り行う方針だと指摘している。
一方、コメルサント紙はプーチン大統領が国民との対話番組で、「自ら記念式典への欠席を決めた人は許すが、ワシントンの意向を聞いて欠席を決めた人は許せない」と語ったことを取り上げている。この伝だと、安倍首相は許せないということになるが、プーチン大統領は今回の日本政府の決定をどう受け止めているのだろうか。(この項おわり)