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ウクライナ紛争を巡りポロシェンコ・ウクライナ大統領は先月末、東部のドンバス地方とクリミア半島を奪還するまで戦争は終わらないと明言した。ロシア側もウクライナ東部の国境沿いに軍部隊を集結させ、戦闘を継続する構えを見せており、長期戦になるのは必至とみられている。
ポロシェンコ大統領は4月30日のテレビ・インタビューで、「戦争はウクライナがドンバス地方とクリミア半島を取り戻すまで終わらない」と語り、朝鮮半島やイスラエルのように戦闘が長期化するとの見通しを示した。また、大統領は「我々は妥協しない」と付け加えた。
ウクライナ紛争は今年2月にロシア、親露派武装勢力、ウクライナ、EU(欧州連合)の4者会談で停戦に合意したが、ロシア側はその後もウクライナとの国境にロシア軍部隊を集結させ、親露派に重火器を供給しているとされる。このためウクライナも戦闘継続の腹を固めたものとみられる。
ロシア軍に詳しい軍事専門家は、プーチン大統領がウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟を断固阻止するため、クリミア半島と東部ウクライナを死守するとみている。紛争地があるとNATO加盟は事実上認められないからだ。そうなると、ウクライナ紛争を話し合いで解決する余地はないことになる。
一方、米国は米軍の訓練部隊をウクライナ西部に派遣、ウクライナ軍の訓練を開始している。ロシアは米国のウクライナ軍事支援の第一歩とみなしており、今後ロシアと米国の代理戦争の様相が強まる可能性が高い。そうなると、ますます和平の道は遠のくことになる。
ソ連崩壊で終止符を打ったはずの東西冷戦は、ウクライナ紛争でよみがえり、新冷戦、あるいは再冷戦の状況が生まれつつあるといえよう。この動きを止めるにはどうしたらいいのだろうか。国際社会が世界戦争の危険性を認識して早めに手を打たないと、大変なことになりかねない。(この項おわり)
ウクライナ紛争を巡りポロシェンコ・ウクライナ大統領は先月末、東部のドンバス地方とクリミア半島を奪還するまで戦争は終わらないと明言した。ロシア側もウクライナ東部の国境沿いに軍部隊を集結させ、戦闘を継続する構えを見せており、長期戦になるのは必至とみられている。
ポロシェンコ大統領は4月30日のテレビ・インタビューで、「戦争はウクライナがドンバス地方とクリミア半島を取り戻すまで終わらない」と語り、朝鮮半島やイスラエルのように戦闘が長期化するとの見通しを示した。また、大統領は「我々は妥協しない」と付け加えた。
ウクライナ紛争は今年2月にロシア、親露派武装勢力、ウクライナ、EU(欧州連合)の4者会談で停戦に合意したが、ロシア側はその後もウクライナとの国境にロシア軍部隊を集結させ、親露派に重火器を供給しているとされる。このためウクライナも戦闘継続の腹を固めたものとみられる。
ロシア軍に詳しい軍事専門家は、プーチン大統領がウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟を断固阻止するため、クリミア半島と東部ウクライナを死守するとみている。紛争地があるとNATO加盟は事実上認められないからだ。そうなると、ウクライナ紛争を話し合いで解決する余地はないことになる。
一方、米国は米軍の訓練部隊をウクライナ西部に派遣、ウクライナ軍の訓練を開始している。ロシアは米国のウクライナ軍事支援の第一歩とみなしており、今後ロシアと米国の代理戦争の様相が強まる可能性が高い。そうなると、ますます和平の道は遠のくことになる。
ソ連崩壊で終止符を打ったはずの東西冷戦は、ウクライナ紛争でよみがえり、新冷戦、あるいは再冷戦の状況が生まれつつあるといえよう。この動きを止めるにはどうしたらいいのだろうか。国際社会が世界戦争の危険性を認識して早めに手を打たないと、大変なことになりかねない。(この項おわり)