陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

季題 冬の日

2023年01月14日 | slow haiku

冬の一と日を言う。
または冬の太陽や日差を言う。
傍題は冬日、冬日向。
どことなく頼りない日差ではあるが
陰影も濃いのが冬日である。

定期的に選句の依頼がやって来る。
高濱年尾曰く
「選者というものは常に作者の立場に立って
句を理解し選をすべきである。」と言っている。
そして作者に対して親切でなければならないとも。
高濱虚子は「選句もまた創作」と言った。

言葉をうまく変えてあげるのが添削なのか?
いつも迷うところである。
まったく変われば喜ばれることもあるし
私はそんな表現はしないと思われることもある。
あくまで作者の表現を尊重しなければならない。
ここが添削の難しいところである。

ある投句で「キリコ」という言葉があった。

最初私はその句は冬日と切子グラスの影を
詠んだものだろうと思った。
それで確かめるため、自身が愛用している
切子グラスに冬日を透かしてみた。(写真)
その影がどうなるか確かめて見たかったのだ。

しかし、ふと、いや待てよ。
これは画家のキリコが描いたある有名な絵を
句にしたものではないかと気づいた。

結論から言えば、該当句はやはり
ジョルジョ・デ・キリコが1914年に描いた
《通りの神秘と憂愁》という絵のことだろう。



しかし、実験してみてこの句は
切子硝子に透ける冬日の景でもいいのでは
とも思ったのである。
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食いしん忘備録 水羊羹

2023年01月13日 | slow gourmet

初ZUMBAへ。
正月料理でだぶついた体を絞らないといけない。
久しぶりだったので40分は結構きつい。
それでも汗を流して、その後はダンベルと腹筋
そしてストレッチをする。それからSPAへ。
ここはお風呂が大きいのでリラックスできる。
温めのお湯に20分。気泡に体を預けてしっかり
浸かる。おかげで体の芯まで温まった。

やはりスポーツをした後は体が軽くなる。
すると何故か甘いものが食べたくなる。
スーパーで水羊かんを見つけた。
美味しそうなので思わず買ってしまう。

“黒砂糖の優しい香りと口に含んだ時の
上品な甘さは、越前・福井では
冬が来るたびに恋しくなる一品です。”

冬になると食べたくなるお菓子が水羊かん
なのだとか。なるほど。何か納得。
甘さがしつこくなくておいしゅうございました。

■えがわの水羊かん
福井県福井市照手3丁目6-14
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木立の中のカフェ

2023年01月11日 | slow gourmet

ダイバージョナルセラピストであり
日本に於ける第一人者のSさんが
神戸に取材に来るというので、取材後に
久しぶりにティーブレイクを楽しむことに。

せっかく神戸に来るのだがら、何処に
お連れしようかな?ということで、今回は
ちょっと面白い木立の中のカフェに案内する。
何回か前に行った三宮駅北のにしむら珈琲を
少し上がったところにあるカフェだ。

駅北間近にありながらまるで森の中のカフェのよう。
ここは三階まである。一階も素敵な雰囲気なのだが
二階席へ。窓際の席はまるで樹の上に建てられた
秘密基地に居るような感じである。
石油ストーブの温かさが嬉しい。テーブルと椅子は
いろんな種類があってどれもゆったりと寛げる。
女性に配慮したひざ掛けも設えてある。
やや暗めな照明も癒されるようで落ち着く。

紅茶ティラミスとコーヒーを二人とも注文。
ティラミスは結構な量。少しお酒が入っているとか。
私にとってはそう言えばそうかなという感じ。



さて、この処のSさんは色々と立て込むことがあって
句会にはなかなか出席できずにいる。
ちょうど木立を抜けて入店するときに
積もった落葉の中に新芽が吹いているのを
見つけたという。それを俳句にして詠まれた。
日常の中のふとした瞬間に自然を発見する。
そしてそれを言の葉に載せてみる。
言葉にしてみることで、ふと今確かに
ここに生きている自分を、その存在を実感する
のである。そしてそれが俳句の魅力なのだ。

Sさんはこの後、大阪で取材があるという。
カフェを出て駅までお見送りした。
今度はお互い着物を着て吟行しましょう。
なんて言いながら。さてそれはいつかな?
でもたぶんきっと実現するだろうと思いつつ。
これもまた楽しみ。



■Green House Silva
神戸市中央区琴ノ緒町5-5-25
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鉄道の旅

2023年01月09日 | slow journey

今年は鉄道の旅をいっぱいしたいと思う。
先般の句会で上越線を詠まれた方があって
鉄道の旅への意をいっそう強くしてしまった。

広島赴任時代はよく呉線、芸備線、木次線
美祢線などのローカル線をひとりでふらっと
乗りに出かけたものである。その芸備線も
一部区間が廃線の可能性もあるという。
残してほしいけれど、JRも民間会社だから
なかなか難しい問題である。何とか国や
自治体と着地点を見つけて欲しいものだ。

さて、私はどちらかというと乗り鉄である。
ぼーっと音楽を聴いたりしながら車窓を
眺めていても全然飽きないタイプだ。
夕暮時はお酒を飲みながら車窓を眺めている。
そしてときどき俳句も作る。

高校と会社の先輩で乗り鉄さんがいた。
そのお方は日本の全線を制覇するという趣味で
新しい線ができる度にJR、地下鉄など問わず
乗りに出かけるのである。一度尋ねたら
車窓などは全然興味ないと言っていた。
私は勿体ないなあと思ったものだが、それは
人それぞれなのである。ちなみにその先輩は
鉄道は一応制覇したので全国の国道制覇に
トライしていた。これは完遂したのだろうか?
これは総キロ数では鉄道の比ではないから
おそらく難しいのではないかとは思うのだが。

さて、今年の旅の予定であるが、まず初めに
近鉄「しまかぜ」に乗ってお伊勢参りへ。
決まっているのは今のところそれだけ。
次は同じく近鉄「ひのとり」に乗って名古屋へ。
あのジブリパークに行こうと思っている。
これは予約が取れたらぜひ行ってみたい。
まあ、思ったことはいつか実現するもの。
思わないことは決して実現しないというのが
私の信条であるから、これはたぶん実現かな。
そんなたいそうなことではないけれど笑

旅というのは計画をしているだけでも楽しいもの。
コロナの動向がまだ見通せないけれど、旅は
体の部位と五感を最大に動員できる人生の贈り物。
さて今年はいくつ旅ができるかな?

日脚伸ぶそろそろ旅の計画も
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季題 煮凝

2023年01月08日 | slow haiku

初句会を連荘で無事終えました。
しかし、コロナがオミクロンになって
爆発的に増えてます。身近な人たちで
コロナに罹患したという報せが相次ぐ
ようになってきました。その所為か
また句会に参加する人が減ってきています。

さて、兼題に煮凝(にこごり)が出ました。
煮凝はどこか懐かしい昭和の味がします。
写真は棒鱈の煮凝です。
これがまた旨いので酒がついつい進みます。

煮凝に一献を酌む夕べかな
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初笑へゆく

2023年01月06日 | slow culture

初笑いに行ってきました。
関西で笑いと言えばはやり吉本。という訳で
“新春吉本お笑いバラエティーショー2023”へ。

客席はほぼ9割方埋まっていました。盛況です。
まずは、吉本新喜劇から。川べりのラーメンの
屋台が舞台です。隣には喫茶店。植込みの
向こうには大阪のビル群が描かれています。
まるで大川沿いの風景です。出演者は
間寛平、内場勝則、辻本茂雄など。
緊張と緩和のドタバタ劇に笑いました。

休憩を挟んでの第二部は漫才など。
漫才はミルクボーイ、まるむし商店、見取り図
ザ・ぼんち、ピンはあべこうじ、そして
ジャグラーのもりやすバンバンビガロさんでした。



漫才を生で観るのは三年振りです。
やはり生で観るステージはいいものです。
しっかり笑ってキラー細胞を活性化させました笑
今年も色んなエンターテイメントを観て
感動をインプットしようと思います。

初笑より始まれる卯年かな
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季題 初詣

2023年01月05日 | slow haiku

初のつく季題は新年、たくさんあります。
初日、初明り、初空、初富士、初景色、初手水
初鶏、初鴉、初雀、そして初詣も。

コロナ感染も第八波がやってきて
最近は身近な人が感染するようになってます。
それも思い当たる節がないと言います。
これはもう出会い頭の衝突のような状態。
いつでも明日は我が身のようになってます。

初詣も人込みを避けて近所の神社へ。
それも元旦を外して日が暮れてから
お参りにいきました。シンプルに
二礼、二拍手、一礼のみで済ませました。

今年も平和な一年でありますように。
やはり平和こそが一番大事です。
その次は健康かな?
それがあってこその仕合せです。

初詣平和を祈る絵馬多し
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季題 冬木

2023年01月04日 | slow haiku

冬木はもちろん冬の季題。
〝落葉樹、常盤木を問わず冬らしい
姿の木を言うとある。枯木と違って
冬木というと、冬もなお営々として
力を蓄えている木の生命力を感じる。〟
(ホトトギス新歳時記)とある。

まさにその通りだなと思う。
すでに冬芽を宿している樹もある。
光合成の効率の悪くなる冬はこうして
葉を落として養生する。これはとても
理に叶ったことなのだそうだ。だから
木は何百年、何千年と生きられるのだろう。

あのフラクタル模様を見ていると飽きない。
樹はもの言わぬけれど偉大なのだなと思う。

冬木とはフラクタルなる微細かな
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初墓参へ

2023年01月02日 | slow life

ん、初墓参なんて言葉あったっけ?
まあそれはそれとして
年始の墓参に行って参りました。
神戸市北区の墓園まで車で一路。
道路は空いているので快適な初ドライブ。

年始の墓参が一番好きです。何故でしょう?
改まった気持ちになるから?
まあそれもありますが、一番の理由は
何といってもこの時期は雑草がほとんど
生えていないからであります。
不謹慎ながらやはり掃苔が楽なのである。
閼伽水は超冷たくて手が痛いけれど…。
今年の正月は穏やかで助かりました。

墓園の廻りは一面冬の景。冬木立でした。
敷地の土が少し掘り返されていました。
これは猪です。何回も掘り返されています。
まだ彼らに遭遇したことはないですが
出会うとなんか怖い。でも熊よりはましか。

それにしてもお供えをすると、ここには
いろんな鳥や動物たちがやって来ます。
一度斜面がガサゴソと音がしたので
見つめたらそこには綺麗な雉がいました。

しかし供物は持ち帰らないといけません。
それも動物たちの施しでいいのでは
と思うのですが、管理上仕方ないですね。

一連の掃苔を終え、蜀を灯し線香を立てる。
墓前に昨年の報告と今年の皆の息災を
お願いをして、年始の墓参を終えました。

帰路は平野を通り諏訪山から北野を抜ける。
異人館にはちらほらと観光客を見かけました。

さつきから供物見てゐる寒鴉
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初東雲を待つ

2023年01月01日 | cocoro

2023年の神戸の初日の出時刻は7:06。
寒いので室内から初東雲(しののめ)を
待ちました。写真は7:10前後です。

改めまして
明けましておめでとうございます。

さて、2023年、令和五年は
皆さんにとってどんな年になるでしょう?

どうにでもなる自由という縦糸、そして
なるようにしかならない必然という横糸。
その二つの糸でまた一年を編んで参ります。
さて、十二月にはどんな織物が出来上がって
いるだろうか?毎年毎年出来上がる織物は
それぞれ違う模様を描きます。そう。
自分史を編んでゆくのです。楽しみ…。
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