陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

癒しのBarで今宵も

2006年03月15日 | slow life

人は誰でも生きている限り
いろんなことでちょっとしたささくれが生じたり
知らず知らずのうちに
心にほこりが溜まってくるものだ。
このほこり…案外自分で掃除するのは難しい。
でも放っておくとストレスの滓となって固まってしまう。

そういう時にそのささくれを痛くないように
やさしく削ってくれたり、心に溜まったほこりに
さりげなくブラシをかけてくれる処があればいい。

国道2号線沿いのダディはそんな店。
ひとりでふらっと訪ねるmy healing barだ。
昼は喫茶店なので外から中が窺える。
店内は一見Bar「魔の巣」のように暗い。
ぼんやりした灯りが照らすカウンター
ゆえにフリの客はめったに訪れない。
私のような変わり者か好奇心の強い人が
たまに訪れて居つくこともあると言う。

今宵は二人の客が止まり木にやって来た。
それぞれみんな飲む酒は決まっている。
A氏はフォアローゼズのソーダ割、そして
旦那さんが寝た後眠れずにやってきたという
N女史はタンカレーのジンリッキー。

話は最近できた近くのカフェバーに、深夜
ストーカーに追いかけれたという女が息を切らして
飛び込んできて、フロアにぺたんと座り込んだまま
過呼吸症状になってしまった騒動話から始まった。
それから話題はうまいもんや談義になっていった。
「三宮のラウンドワンの近くのあの店は魚がうまい」
「住吉駅のあの寿司屋の生げそはいける。」
とか…エトセトラ。

一通り話を紡いで、その間何杯かお代わりをした後、
それぞれの時間の頃合いで帰っていく客たち。

なかなかほこりが払えなかった私は、
帰るタイミングを逸していた。
次の客が来ると帰り仕度をするという
暗黙の一抜けの法則に乗りそびれた。
時刻は午前零時をかなり廻った頃
どうやら次の客は来そうにない。
やれやれ最後まで居残りになりそうである。

このところマスターはうきうきしているのが解る。
いつ来てもカーペンターズがかかっているからだ。
腰をすえて今度はマスターの恋の話でも聞こうかな。
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