薄暑の日。
膳所城址公園まで琵琶湖の汀を歩いた。
対岸に遥か比叡山、比良山を望む。
比叡平から淡い稜線が続く。夏霞である。
雄大な景…近江の人はこんな景を毎日見て
育ってゆくのだ。この日は薄暑と言えぬほど
暑くなり気温はぐんぐん上がった。
こんな大きな景を眼前にして、あまりにその
美しさや雄大さに感動すると、かえって
俳句がなかなか作れない。あの芭蕉でさえ
奥の細道の松島では句を創っていない。
つまり、人間、感動し過ぎると無力になって
アウトプットが出来なくなってしまうのだ。
比良比叡包み残して夏霞