広島は初夏の風物詩“とうかさん”。
とうかさんは、毎年六月の
第一金曜から三日間開催される。
“とうかさん”とは
円隆寺の境内に祭られる稲荷大明神
(とうかだいみょうじん)のことで
関西の祇園祭や天神祭など
大きなお祭りのない広島では
とても親しまれている夏祭りだ。
この日、広島の人は
皆揃って、涼しげな浴衣姿で
露店の並ぶ縁日へと出かけるのである。
別名“浴衣の着始め祭り”とも言う。
髪をアップにした浴衣姿や、最近は
浴衣風の作務衣のような衣装もある。
中学生たちが好んで着ていた。
よさこいファッションと言うのか。
お化け屋敷が今年も出現していた。
さすがに
おどろおどろしい口上はなかったが
若い子たちが入ろうか入らまいか
思案げに面白そうに眺めていた。
とうかさんの日曜日。
この日は気温もぐんぐん上がり
空は抜けるような青空が拡がっていた。
なんだか、梅雨入り前の
夏の予行演習みたいだけれど
世間はクールビズも始まり
いよいよ広島も夏姿だなあ。