グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

東京都の「テレワーク・デー」設定構想に思う

2020年06月30日 | 政治
東京都がテレワークの定着に向けて「テレワーク・デー」「テレワーク・ウイーク」の設定など様々な仕掛けを考えているようだ。
なるほど、なるほど、・・・いかにもネーミングが巧みでキャンペーンがお好きな都知事の面目躍如である。(笑)
以前このブログでも書いたが今回のコロナ禍の元でのテレワーク普及は本物で間違いなく一定程度の定着は間違いない。
それをドライブさせるものとして掲題の「テレワーク・デー」などの名称はそれなりの効果を有するだろう。
ただ一つ提言したいのは「テレワーク・デー」「テレワーク・ウイーク」を特定の日時や特定の週に固定しないで導入する企業などに自由に選択させることだ。
ふと思いだすのは例の「プレミアム・フライデー」なのだがあれは毎月最終の金曜日として固定化させることによって反って失敗してしまった。
給料日の直後の週末は間違いなく消費者の懐具合はいいだろうがそれは飲食等のサービス事業者側の論理である。
テレワークに相応しい日時や週間は企業によっても勤労者にとっても様々であることを忘れてはならないと思う。
またサテライト・オフィスなどフロア提供事業者にとっても「テレワーク・デー」などの分散化は望ましいことだろう。

コロナ担当相の「専門家会議廃止」発言余波に思う

2020年06月28日 | 政治
コロナ担当相の専門家会議廃止発言がとんだ余波を生んでいる。
と言うのも同氏が「(専門家会議の廃止発言が)一部に誤解されている」としてあたかも誤解した方に責任があるとも受け取られる発言を行ったことだ。
と同時に「廃止」という言葉を強調し過ぎたとも述懐していることからしてやっぱりこの間の同氏の発言はいささか不用意であったことは当の本人も認めているところである。
この「誤解発言」で思い起こしたのが1か月ほど前だったか、厚労相のコロナ検査受診目安に関するやはり「誤解発言」である。
当時厚労相もPCR受診基準について「誤解されている」と発言してやっぱり誤解した方に責任があるような印象を与えていた。
どうも政権幹部は自らの言動について「誤解されている」として無理やり正当化しようとする癖があるようだ。
今起きている事象は自らの過ちを糊塗するために「誤解されている」を多用しているように思われる。
この際「誤解」は「する側」よりも「される側」「させる側」に責任があると肝に銘じるべきだろう。
国民はそんなに簡単に「誤解」しないものだ。

1億5千万円の使途につき自民党は説明責任あり

2020年06月27日 | 政治
参議院広島選挙区の河井候補者が選挙期間中あるいはそれ以前に地元有力者に配布したとされる金品が大きな騒動になっている。
市長を辞職したり、頭を丸刈りにして有権者に謝罪したり、・・・だが受領者の約40名はいずれ公表されるとあって戦々恐々である。
彼らの多くが「アベさんからです」「ニカイさんからです」と言われて断り切れなかったと言っている。
中には無理やりポケットに現金入り封筒を押し込まれたと言っている地方議員たちもいる。
全く罪作りだねぇ・・・。
それはそうとして、その原資として目されている自民党本部からの1億5千万円について党幹事長の説明が後退している。
当初は「全て広報活動に使っており(買収活動等)それ以外の目的には転用していない」としていたが直近の会見では「支部に渡ったその先については関知していない」と言葉を濁していた。
現在これだけ多くの疑惑を招いているのだから党本部は「関知せず」ではなく党内での調査権を駆使して可能な限り真相を明らかにすべきだと思う。
「公的捜査の妨げになる」などは何の言い訳にもならない。
さもなければ河井陣営を庇っている、匿っているとみられても仕方がない。
疑惑に対しては自ら解明していくのが責任政党の義務であり宿命でもある。

イージス・アショア計画白紙化に説明責任あり

2020年06月26日 | 政治
政府は先ごろイージス・アショア配備計画を正式に断念した。
防衛相は党内での釈明や候補地自治体への謝罪行脚で何かとご苦労だが問題はそれだけでは終わらないと思う。
断念の直接の原因は発射後のブースターの落下位置を正確にコントロールできないということだったが本当にそれだけだったのか。
米国の言うがまま大枚をはたいたのだが責任は日米のいずれにあったのか、それすら判然としない。
今になってイージス・アショアの適応能力の限界もささやかれる。
政府は単に「御免なさい」というだけではなく今回の見送りに至った事実について説明責任を果たす必要がある。
本来要らないものだったらたとえこの段階での撤退も英断かもしれないがそれでもレビューを行わねばならないと思う。
防衛相は自民党内・防衛省内それぞれで今後のミサイル迎撃システムの青写真を9月までに作ると言明していたがレビューだけでももっと早く実行すべきだと思うのだが如何?

新型コロナ専門家会議の廃止に思う

2020年06月25日 | 政治
新型コロナ専門家会議の廃止が決定されたようだ。
この専門家会議についてはごく最近まで議事録の整備について関係者間で議論があり結局今後開催される分についてはキチンと作成され公開されるものと理解していたのだがそれがさっそく廃止とは・・・、ねぇ。
コロナ対策を統括する経財相は「新型インフルエンザ対策閣僚会議」のもとにある既設の有識者会議に新たに分科会として感染動向の監視やワクチン接種の進め方を協議する組織を発足させるとしている。
廃止する専門家会議について経財相は「法的な位置づけが不安定でメンバーも偏りがあった」というような指摘を行っていたがそれだけであればこれまでの専門家会議の位置づけを再定義したり新たなメンバーを加えることで十分対応できたのではないかと思う。
例の議事録の問題は政権による専門家会議の都合のいい私的利用から派生した結果ではなかったか。
位置づけの明確化も結構だし、新メンバーの参加も結構だが、何よりも政権の私的利用を抑制する議事録の適切な管理が重要だ。

石破・岸田・石原氏の夜会食に思う

2020年06月24日 | 政治
昨夜自民党の石破元幹事長と岸田政調会長、石原元幹事長が会食の場を持ったということだ。
石破元幹事長と言えば党内での付き合いや部下の面倒見が苦手だと聞いていたのでこのニュースには僅かながら驚きを持って受け止めた。
何かとポスト安倍が喧伝されるこの時期によりによって岸田政調会長と、であるから尚更だ。
会食の目的は岸田政調会長によれば「石原元幹事長の2か月遅れの誕生祝い」だというがそもそも「2か月遅れの誕生祝い」って有るの?(笑)
やっぱり昨日の会合の中心論点は「ポスト安倍」でしょ・・・。
この密談ニュース(いや会食そのものは公になっているので密談ではないかもしれないが)を聞いて連想したのが先週行われた3A+Sの夜会食だ。
こちらの方は昨今の官邸内のドタバタや岸田政調会長が新たに立ち上げた議連(?)だったかに甘利税調会長が座長として参加するなどの動きもあって依然腹の探り合いの域を出ていない。
それに比べ昨日行われた会談の方は禅譲路線を断念した政調会長が地方党員の支持率の高い石破元幹事長とタッグを組んで新政権を目指す狙いがあったと見ればこれは全く考えられない話ではない。
意外とこんなところから新しい政治が具体化するのかもしれない。

テレワーク今昔物語

2020年06月22日 | 経済
今から10数年ほど前だっただろうか・・・、テレワークの可能性について机上研究を行ったことがあった。
当時からテレワークの可能性は信じて疑わなかったが、しかし今とはあまりにも状況が違い過ぎた。
通信回線のスピードも今とは比べものにならない。
専用線だから料金も相当なものだ。
場所は、と言えばまずは自宅と会社の中間地点となるサテライト・オフィスが前提だった。
そして結論はお決まりの「時期尚早」だった。
ところが、ところが、昨今のコロナ禍がとんだ火付け役になった。
パソコンやスマホの普及に加え最近はWiFiやZoomなどのツールがいとも容易に手に入る。
場所だってビジネスホテルもあればリゾートのワーケーション構想に乗っかる手も出てきた。
それに何よりも会社サイド、勤務者サイドが在宅勤務を否応なく体験しその利害得失を学んだことが大きかった。
という訳で一昔前にはとても考えられないテレワーク環境が醸成された。
ここまで来れば万一コロナ禍が終息したとしてもテレワークはもう独り立ちして自らの足で歩んでいくのではないか。
今まさに「隔世の感」を反芻しているところである。


「説明責任」って何?

2020年06月21日 | 政治
昨今、政治の世界で「説明責任」なることばをよく耳にする。
いうまでもなく不正行為などの疑惑を持たれた当事者が疑惑を晴らすために事の経緯を説明し理解を求めることと解される。
しかしながらこのところいろんなケースについて遅滞なく説明責任が行われた、疑惑がすっかり晴れた、などの記憶はない。
説明責任がキチンと果たされたケースは過去にあったのだろうか。
首相自身の説明責任すらとても及第点を付けられるものではない。
一例を挙げれば前法相夫妻に対し多額の選挙資金が提供された案件について首相は記者会見でこう述べていた。
「選挙資金の使途については公認会計士により事後的にチェックが入る仕組みになっている。したがって疑われているような買収行為に資金が提供されることはあり得ない。」とまぁ、こんな感じのように記憶している。
果たしてこれで自身は説明責任を果たしたとお考えだろうか。
ルールが間違いなく遵守されているのであれば元々疑惑などは起きないはずだ。
100名近くの地方議員や有力者が金銭の受領を認めているのだからこの際資金の使途につき事後ではなく今直ちにチェックしたらいいと思うのである。
広報活動に使ったというのであれば成果物の中身と領収書等を準備すればいいのである。
それすらやらなくて前述のような原則論だけで説明責任を果たしたとするなれば「一体、説明責任って何?」ということになる。
あの「1.5億円」は誰によってどう決定され、どう使われたか、今も全く闇の中だ。


3A +S の夜会合に思う

2020年06月20日 | 政治
昨夜首相を囲んで副総理兼財務相、官房長官、自民党税調会長、いわゆる3A+Sが夜会食を行っていたことがニュースになっていた。
コロナ禍が今ほど大そうに報じられることがなかったころは首相は連日のように相手を変えて夜会食を行っていたのだがさしてニュースにはならなかった。
それが当たり前だったからねぇ・・・。(笑)
昨日の夜会合はなんと3か月ぶりだそうだが敢えて広報効果も考慮されていたのか、必要以上に大きく取り上げられた。
参会者は諸々の経済活動の制限解除もアピールしたかったに違いない。
それと巷間漏れ聞こえる首相ー官房長官間の隙間風の払拭もね・・・。
ただ政治家たちも役者ぞろいだからいかようにも演技できることに要注意だ。
本心は常に胸の中にしまっておくことが出来るからね。
無論本音の交換もあっただろうが何が本音で何が建前論かは本人たちでも分からない。
誰が味方で誰が敵方なのかも判然としない。
そんな中での夜会合だから実は腹の探り合いだったかもしれない。
いやいや、単なる慰労会だったのかな?
それだったらわが社でも頻繁に横行していた悪名高き「社内接待」だね。


北朝鮮の「南北連絡事務所」爆破に思う

2020年06月19日 | 国際政治
先日公開された北朝鮮の「南北連絡事務所」爆破の映像は何度見ても痛々しい。
開城と言えば南北朝鮮の融和と言うか、あるいは同一民族協力の聖地だったはずである。
それが、それが、・・・シンボルとなる建物を木っ端微塵に爆破しその映像をあえて公開するなどとても正気の沙汰とは思えない。
やっぱり脱北者の配布したチラシ内容がよほど気に食わなかったのだろう。
韓国側としても連絡事務所爆破に続きあれだけ罵詈雑言を浴びせられては応戦せざるを得ない。
さすがに今すぐ戦火を交えるなんてことはないだろうが開城工業団地での南北協力関係は当面戻ることはないだろう。
この事実は北朝鮮にとっても相当なダメージだと思うがどうだろう。
北朝鮮の経済と日常生活は今後ますます困窮度を増していくことが予想される。
非武装地帯はさらに緊張度を増していく。
一方で韓国の文政権は南北融和政策が頓挫してしまった。
どうも朝鮮半島は20年前の金正日ー金大中関係のさらにそれ以前に戻ってしまったようである。