グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

半導体メーカーのリストラ計画に思う

2010年07月30日 | 日記
昨日半導体大手ルネサスエレクトロニクス社のリストラ計画が発表された。
4000人の従業員削減、海外ファウンドリー(受託生産業者)への生産委託などを柱に11年度黒化を目指すという。
その昔日本の半導体メーカーは卓越した生産技術を駆使し世界マーケットを席捲したが今度は逆に生産を海外企業にそれも先端製品を委託するとのことでまさに隔世の感を禁じ得ない。
人員効率化については経営統合による重複部分の整理によるものだが従業員削減については親会社であるNEC、日立、三菱電機に受け入れ協力を求めていくようだ。
ところで当会社はこれから何をコア・コンピータンスに再生していくのだろうか。
経営効率化だけでは縮小再生産でしかありえないというのが筆者の持論である。
製品戦略、販売戦略も練られているだろうが整合性のある事業プランを基に是非とも日本の半導体復権を果たしていただきたいものである。
それにしても米国インテルの長期に亘るトップ独走は敬服モノである。

歳費日割り法案の早期成立を

2010年07月29日 | 日記
歳費の日割り支給に関する与野党協議が始まった。
国会議員の歳費を月単位ではなく日割りで支給することについては多くの党が賛意を示しており「ねじれ現象」はない。
日程的に今月分を間に合わせることは厳しいと見る向きもあるが政治が信頼を取り戻すために是非今臨時国会で成立させることが重要だ。
それにしても気になるのが民主党の消極的とも見える姿勢である。
本来なら与党たる民主党が野党をリードし成果をアピールするのが筋ではなかろうか。
また「部分連合」を進めていく上でも格好のウォーミングアップになるハズである。
最近の民主党を見ていると内部抗争にエネルギーを奪われ政権与党としての使命がおろそかになっているようだ。
菅首相は党内結集に腐心するより野党との政策協議を通して一つ一つ結果を出していく道を進んでいったらどうだろう。






官房長官の真意は?

2010年07月28日 | 日記
仙谷官房長官の「大連立あり得る」発言が波紋を呼んでいる。
たしか週刊朝日の今週号で「政策が異なっているのに数を頼んで手を組むのはごまかしでしかない」旨のコメントを目にしていたので正直なところ意外な気がしたが与野党双方のセンセイ方からは早速反発の声が相次いでいる。
「大連立」については福田首相時代に一度計画が持ち上がったが結局実現せず首相退陣の遠因となったことは先刻ご承知のハズだが今何故・・・?
参院における与党過半数割れ状況打開策の一環と思われるがあまりにも唐突で賛意は得られにくいと思料するが果たしてどうだろうか。
官房長官の真意が知りたいものだ。
話はそれるがようやく普天間移設関係閣僚協議が始まった。
地元との調整はやはり官房長官マターのようだが前任官房長官は明らかに落第、これが前首相退陣の一因となった。
くれぐれも同じ過ちを繰り返さないように。



日本経済の行く末は?

2010年07月27日 | 日記
日産が2週間前に発売開始した新型マーチが受注1万台を突破し出足好調のようだ。
先日横浜みなとみらいにある同社のショールームを覗いたがたしかにマーチのコーナーは結構な人だかりであった。
新型マーチの売りはこのクラス随一の低燃費だそうで「エコマーチ」がキャッチコピーにしているくらいだが実はもう一つ特徴がある。
新型マーチは全数タイ生産で逆輸入車なのである。
その昔自動車は典型的な輸出製品で貿易摩擦にさらされ現地生産化を余儀なくされた。
そして今度は日本市場向けまでが海外生産ということになったワケで時代の変遷を感じざるを得ない。
以前「産業の空洞化」が叫ばれ大きな社会問題となったが今日の状況はさらに進んでいるのではないか。
急に進めば大騒ぎするがじわじわ進めば気がつかないうちに「茹で蛙」になっていた・・・なんてことにならなければよいが。

士ビジネスの退潮

2010年07月26日 | 日記
昨日某紙が「わが国最大の監査法人が400人の希望退職を募る」とのニュースを報じていた。
対象となる職種には会計士も含まれるという。
難関国家試験をクリアすることが条件となる公認会計士は一度資格を得れば高収入が生涯保障されるといわれていたが昨今の日本経済の停滞にはこの定説も確かではなくなりつつあるようだ。
また難関国家試験という点で双璧をなす弁護士も最近は法律事務所入所や独立開業もままならず低収入に甘んじる有資格者も多いと聞く。
さしものエリート士(さむらい)ビジネスも長引く不況とそれに伴う経営統合、分社化見直し、外資系企業の撤退には勝てないということか。
「失われた20年」のツケがこんなところにも回ってきているようだ。

菅首相の進路(その2)

2010年07月25日 | 日記
本日のテレビ放送が「菅内閣の支持率が低下を続けついに不支持率が逆転した」と報じていた。
一国の首相が世論調査結果に一喜一憂することもないが「我関せず」というのも如何かと思う。
菅首相には是非とも党内の意見を集約し適時適切に情報発信していただきたいが少なくとも現状は内向きに偏している。
国民に対するメッセージをもっと増やし同時に国民の声にもっと耳を傾けるべきだろう。
4、5年前だったか菅首相(当時のポストは失念したが)の著書を読んで氏の強烈な首相願望を感じさせられたものだが当面日本の舵取りを委ねられるのは菅首相をおいて外にないと思う。
支持率低下の報に接しあらためて菅首相にエールを送りたい。



普天間移設計画の行方

2010年07月24日 | 日記
昨日の本ブログで普天間移設計画の具体化について日本側にさしたる進捗が見られず8月末の工法決定(滑走路本数、位置を含む)期限遵守が心配である旨指摘したところだが本日の新聞を見て驚いてしまった。
なんと日本政府はその最終決着を沖縄県知事選(11月)以降に先送りする提案を米国に行ったとのことである。
あくまでも8月決着を目指す米国側は先送り案に対し重大な懸念を示し期限の遵守を強く要求しているとのことだが当然だろう。
果たして先送りすることで明るい展望が開けるのだろうか。
政府は県サイドとどれだけ話合いをしているのか。
知事選に何を期待しているのか。
残念ながら米国の日本に対する信頼は揺らぎつつある。
成算なき引き延ばしは担当者の資質と誠意を問われることになるがその危険はないだろうか。

「若者の○○離れ」に思う

2010年07月24日 | 日記
先日テレビのニュース番組を視ていたら自動車学校の経営難を報じていた。
いわく生徒数の減少により閉校が増えているとのことだがその背景には若者の自動車離れがあるようだ。
そういえば最近「若者の○○離れ」をよく聞く。
「ビール(酒)離れ」「活字(新聞・雑誌)離れ」「旅行離れ」などがポピュラーだが「巣篭もり現象(=外界離れ)」はその最たるものであろう。
そしてこれらの「○○離れ」は最近の若者の趣味嗜好・行動様式だけでなく経済的な要因が大きな影響を与えているのではないかというのが筆者の見立てである。
若者の就業環境はヒドく悪い。
こんな状況では「カネは(使いたいが)使う気にならない」というのが真理ではなかろうか。
為政者は「若者の○○離れ」を単なる社会現象として見るのではなく社会不安の表れと受けとめ若者の就業環境改善のために緊急対策を講じるべきである。

菅首相の進路

2010年07月23日 | 日記
参院選の大敗を受け菅首相の進路は厳しいものになったが気がかりな点をいくつか挙げてみたい。
先ず第一にマニフェストの見直しである。
党内部には「先ごろのマニフェストは国民に信任されておりその実施こそ党最大の使命」との考えもあるようだがあれだけの惨敗を喫した今はもうそのロジックは通用しない。
自民党が主張しているような白紙撤回とまではいわないが相当修正しない限り早晩身動きが取れなくなるだろう。
また連立の枠組みも喫緊の検討課題になってきている。
昨日首相は国民新党代表と会談し今後の協力関係を確認したとのことだが選挙前とは状況が様変わりしており数合わせの上では何の足しにもならない。
といっていきなり自民、みんな、公明などとの連携も???であろう。
ここは一先ずパーシャル連合が最有力と思われるがそのためにもマニフェストの見直しが肝要である。
もう一つ気になるのは普天間移設問題である。
8月末が辺野古案の工法決定リミットと理解しているが住民説得や地元の負担軽減策などはどこまで進んでいるのだろうか。
法律論だけで強行するとすればその後行われる総選挙の結果は「推して知るべし」である。
菅首相のノー天気とはいわないまでもあまりにも平然とした言動と所作がどうも気になるのだが米国と沖縄双方を納得させられる妙案があるのだろうか・・・。
党内外の参院選敗戦責任論にもかかわらず世論の菅首相続投支持が高いのも政治空白の発生回避に対する切なる願いがあるからである。
菅首相には徒に時間を浪費することなく各課題をクリアしていただくことを心から願っている。





自浄能力なき相撲協会の危機

2010年07月21日 | 日記
文藝春秋の最新号で「相撲協会の闇」に関する記事を読みあらためて問題の根深さを痛感させられた。
以前このブログで相撲協会理事会はガバナンス機能を失っており自浄能力の有無が心配である旨指摘したが残念ながらこの心配は的中してしまった。
協会は本気で膿みを出し切るつもりなのだろうか。
特別調査委員会は何をどこまで調査したのだろうか。
これではおざなり、傀儡といわれても弁解の余地がない。
過ぎてしまった話だがやはり名古屋場所は中止し、まずは実態の正確な把握に努めるべきだった。
今のままでは来場所のテレビ中継復活はおろか今度こそ開催中止に追い込まれるに違いない。