グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

新型コロナ担当相の適材性に思う

2020年03月31日 | 政治
降ってわいた新型コロナウィルス禍は新たな法律と大臣を生むことになった。
それ自体ままあることなのだが新たに新型コロナ対策担当相の職責は経財相が兼務することになった。
しかしながらコロナ担当相に求められる識見は経済・財政とは異なる分野のものだろうからこの人事にはいささか不安の念を抱いたものだった。
その後コロナ担当相は様々な場で説明や答弁に立たされることになるがやはりどこか物足らない。
本来担当大臣はその分野において首相よりも優れた識見を有するのが当たり前なのだが残念ながら会見などを見ていると単なる首相のスポークスマンではないかと思ってしまうほどなのだ。
本来首相をリードする、あるいはリードしていい立場なのだが首相にお伺いを立ててコメントしている気配がしてならない。
新任のコロナ担当相は経産省出身の1年生閣僚である。
やはりいきなり異分野の重責を兼務するのは重荷なのではないか、いくら有能とはいえ・・・。
現下のコロナウィルス禍は国難とも言えるものだから厚労行政精通者をたとえ内閣定数を増員してでも専任で配置すべきではなかろうか。
それにしても首相は事あるごとに「適材適所」「任命責任」を口にするが今の内閣人事はいろいろ問題あるように思う。

「博多どんたく」の開催中止決定に思う

2020年03月30日 | 社会
福岡市の初夏の風物詩となっている「博多どんたく」が今年は中止されるという。
例年200万人以上の集客があり相応の経済効果を持つ「博多どんたく」が中止に追い込まれるのは現在の姿になった1962年以来初めてである。
この季節、全国で様々なイベントが行われる。
筆者がその昔住んでいた広島市ではこの季節、「フラワー・フェスティバル」と銘打って「博多どんたく」と張り合っていたことを懐かしく思い出すが今でも続いているのだろうか。
もしそうだとしたらこちらもやはり中止に追い込まれるのではないか。
どうも今年のゴールデン・ウィークはお祭り好きにとっては寂しい1週間になりそうである。
かといってウィルス感染が沈静化しない限り大規模イベントの強行などあり得ない。
残念ながら今のところ出口は見えていない。
しばらくは辛抱するしかないのである。
あるいは日本民族の団結力が試されているともいえるのではないか。

深刻化する新型コロナウィルス感染

2020年03月28日 | 社会
今夕首相がコロナウィルス感染対応に関する記者会見を行っていた。
「いつ何時感染爆発が起きてもおかしくない状況が続いている」と発言していたがそれを裏付けるようにその後千葉県の福祉施設から50名を超える大量感染が報道された。
いまから思えばもう少し前にもっと広範囲に自粛要請を徹底しておればなぁ・・・と悔やまれるが「後悔先に立たず」である。
現状をあくまで与件として手を打っていく以外に道はないのである。
残念ながらこれからはもう「週末だけの自粛」などと言っておれないだろう。
週末、平日を問わずできることは全てやる、と言う姿勢で臨まなければならない。
と同時に観光、イベント、外食など急速に経営環境が悪化している企業・従事者への経済的救済を忘れてはならないだろう。
何といっても今回の災難の特徴は特定業種・職種にその影響が集中していることだ。
直接影響を受けていない業種やその従事者は相応の辛抱をシェアしなければいけないということになる。
本当の国難がやってきたのだ。


たかがマスク、されどマスク

2020年03月25日 | 社会
コロナウィルスの猛威で日本全体が翻弄されている。
その1つにマスクの品薄がある。
もう一か月ほど前になるがさる政府高官が「ここ1、2週間で市場に出回るのでもうちょっとご辛抱を」と言っていたのだが未だに店頭には「入荷ありません」の張り紙が・・・。
一体この品薄状態は何時解消するのだろう。
品薄の理由は生産の大半を中国に依存していることのようである。
それはその通りだろうが復旧に時間がかかり過ぎている。
中国での生産継続が難しければ一旦国内に戻すなり、ベトナムやバングラデュシュなどに移管するなどして急場を凌ぐことが望まれるがそれもできない。
使い捨てマスクなどはとても高度な技術を駆使した製品とも思えないのだが自動化生産システム構築にはそれなりの時間と意思決定が要るのだろうか。
いずれにせよ先般の政府高官の言葉は重い。
あらためて政府は需給状況や障害を精査し早急に対策を見直して欲しいものだ。

新型コロナウィルスのプロスポーツに対する影響に思う

2020年03月25日 | 社会
その後新型コロナウィルスの猛威は留まるところを知らない。
東京都は遂に緊急事態対応発令である。
何年か前に公開された「日本感染列島」(だったか?)という映画の内容が現実になっているような思いである。
ところで先般プロ野球公式戦が4月24日から、サッカーのJ1リーグ戦が5月9日からと発表された。
いずれも当初の予定とは大幅に遅れるがそれよりも気になったのが観客の受け入れ方法だ。
プロ野球もJリーグもその詳細は決まっていないがいずれも従来より大幅に人数制限がなされそうだ。
その制限幅は一例だが20%程度が考えられているというからもうスタンドの光景は一変である。
さらにジェット風船自粛、鳴り物禁止ということになれば盛り上がりを欠くこと夥しい。
運営者側の立場からすれば入場料収入の低下は大きな経営インパクトになるのではないか。
その分テレビ観戦者が増えるからといって放映権料が急に増えるわけではなかろう。
主催団体や個別チームは共にこの情勢変化に対し新たな振興策、深耕策が迫られている。

21年度新卒採用計画の概要に思う

2020年03月23日 | 経済
本日の日経新聞に主要企業1990社の来年度新卒採用計画調査結果が掲載されていた。
新卒採用計画はその時期の経済活動を映す一つの材料であり業種別に概観するとなかなか興味深い。
気づいたことの1つにドラッグストア・チェーンの旺盛な採用パワーがある。
昨今はスーパー、コンビニの市場をも侵食しているというがまさにその勢いを如実に表している。
薬剤師有資格者も引っ張りダコだそうだがさもありなん、である。
さて運輸業界は明暗が分かれる。
宅配等の陸運事業は近年人手不足が続いており採用数は大幅増になっているが一方で空運業界は地方空港の開港が一服、新規採用者数は大幅減となっている。
昨今話題になっているコロナ・ショックはこの採用計画にはほとんど反映されていない。
もしインバウンド等の航空需要減が長引くようなことになれば今後の採用計画にそれなりの影響を与えるだろう。
それにしても百貨店・スーパー、金融・保険の退潮は気がかりだ。
両者とも構造的な課題を抱えるている。
まさに「諸行無常」を感じざるを得ない。





米国3州の外出制限に思う

2020年03月22日 | 政治
コロナウィルス禍はその後も国内外で衰えることがない。
米国などでも感染は広がる一方で現在ニューヨーク、カリフォルニア、イリノイの3州が住民に対し様々な外出規制を課している。
その内容は、と言えば州によって多少規制の中身は異なるがいずれも我が国より相当厳しいものだ。
ニューヨーク州の場合は事業者(食品スーパーや医療、銀行など生活に不可欠な業種は除く)に対し全従業員の在宅勤務を求め違反者には罰則を科すというものだ。
イリノイ州の場合は食品の買い出しやランニングを除きすべての外出をひとまず4月7日まで禁じるという。
カリフォルニア州もイリノイ州と似たようなものだが規制期間については定めはない。
解除のメドは立っていないということである。
それに比べればまだ我が国の事業者に対する規制は大規模イベントの自粛などはあるがまだ限定的である。
それに我が国の場合は飲食、旅行、イベント関連業界や子育て世帯、フリーランサーなど特定分野に経済的打撃が集中しているように思う。
政府は今、経済対策立案の真っ最中だが総花的な刺激策、救済策ではなくメリハリをつけた政策が急務だ。


東京五輪の開催時期に思う

2020年03月21日 | 社会
東京五輪の開催時期論議が喧しい。
G7テレビ会議で「『完全な形での実現』で(各国首脳の)支持を得た」とする首相の発言がかえって開催時期論議に火をつけてしまったようだ。
胴元(?)であるIOCも当初の計画を支持すると言ったり別の方法も考えていると言ったり、足元がおぼつかない。
JOCでも7月開催に異議を唱える理事も出てきている。
残念ながら現時点でコロナウィルス禍は内外ともに沈静化しているとは言い難い。
首相は19日の専門家会議の見解を受け「大規模イベントの開催に慎重な対応を」との従来の姿勢を崩してはいない。
まさか「東京五輪と一般の大規模イベントは別」なんてロジックはないでしょうね。(笑)
来週から日本国内を聖火リレーが始まる、というが何か複雑な気分だ。
一体何時まで東京五輪の7月開催可否決断を引き延ばすつもりなのかねぇ・・・?
無観客開催も考慮するというのなら別だが「完全な形」での開催に拘るのであれば7月開催はもう絶望的と言っていいだろう。

首相の「完全な形で」の中身に思う

2020年03月19日 | 政治
首相が今日の参議院委員会で自身の「完全な形で」と表現していた東京五輪の開催方法について「規模を縮小せずに行う」との意味のように説明していた。
それならそれで何故一昨日のぶら下がりでの記者からの質問にあれほどぶっきらぼうな回答に終わったのか、よく分からない。
僅か一日だが何があったのだろうか、と思ってしまう。
まさかG7首脳の誰かから口止めがあったとは思えないのだが・・・。
ただ今日の説明でも開催時期については必ずしも明らかにしていない。
ということは開催規模はともかく開催日時は流動的という意味なのだろうか。
そもそも情報の小出しはよくないし、未定の点はその旨説明したらいいのである。
それにしても首相はもっとオープンな姿勢で記者たち(その先には国民・有権者がいるのだが)に接するべきだし、思わせぶりの言い回しは自重すべきだと思う。
さてさて開催方法も開催時期も日本側の意向だけでは決められない。
記録がたくさん生まれる東京大会、ではなく東京大会そのものが難産になりそうだ。

首相の「完全な形で実現する」発言に思う

2020年03月18日 | 政治
昨日首相がG7首脳とのテレビ会議を行った後に官邸記者団に対し「(東京五輪について)完全な形で実現することでG7の支持を得た」と応じていた。
記者の1人が「『完全な形』とは当初の予定通りに開催することを意味するのか」と確認していたが首相の回答はイエスでもなくノーでもなく「完全な形で」を繰り返すのみであった。
これにはさすがに憤りを覚えた。
冒頭の言葉は各国首脳の賛同を得たことをPRしていたものと解されるがその内容が国民に十分知らされないのはどうにも腑に落ちない。
もし「完全な形」の内容が明確でないのなら「支持を得た」など断言すべきではないしもし開催時期なり開催方法・規模などで具体的にコンセンサスが取れていればこの段階でそのようにアナウンスすればよいのである。
それを記者から質問を受けてもなお「完全な形で」を繰り返すのみでは国民を愚弄しているのではないかと思うのである。
と思いきや、今度はIOCが東京五輪を予定通り行う旨の方針を日本側に伝えてきた。
現に予選そのものの中止が相次ぎ出場選手の確定作業が遅れている最中なのだが・・・。
さらにIOCは「WHO(世界保健機構)の助言に従う」とも述べている。
もう何が何だか・・・・。
世界中が保険をかけまくって責任を回避する構図しか目に入らないのである。
結局東京五輪は翻弄されたまま「その日」を迎えることになるのではないか。