グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

先月の自殺者急増に思う

2020年11月10日 | 社会問題
警察庁の調べによれば先月の我が国の自殺者総数は2000人を超え前年同月比で40%以上増えているとのことだ。
自殺者急増の原因については警察庁や厚生労働省の分析結果を待ちたいがいずれにせよコロナウィルスが大きな影響を与えていることは多くの人々が認めていることだろう。
コロナウィルスの感染拡大により対人接触型ビジネスの大半が休業を余儀なくされ多くの従事者が経済的困窮に陥っている。
直接困窮に瀕していないまでも漠然とした先行き不安が日本全体を覆っている。
残念なことだが新規感染者数が現状のまま推移するようなことがあれば状況は一向に改善しないだろう。
自殺者数を最悪でも去年並みに抑えなければ政府はコロナ対策が成功したとは言えないと思う。
そう、自殺者数もコロナ対策成否の重要なバロメータなのだ。
行政は本当に国民に寄り添っているか、・・・本気度が試されているのである。


九州豪雨の惨状とボランティアの受入制限に思う

2020年07月12日 | 社会問題
先ごろ九州地区を襲った集中豪雨は大変な被害をもたらした。
想像を絶する濁流と水位は生活の中心となる住居に膨大な泥濘を残し商売道具でもあるクルマはどこかに持ち去ってしまったのである。
悲嘆にくれる被災住民の嘆きはいかばかりか、と思うのみである。
加えてこれは地方でも共通だろうが若年層が少なく住民の平均年齢が高い。
復旧には域外からの支援工数確保が急務だろう。
ところが、ところが、昨今のコロナ感染の恐れからボランティアの受入は県内あるいは市内からの参加者に限定する動きがあるようだ。
とにかく人手が足りない訳だから健康状態を確認するなり一定の予防措置を講ずれば済む話だと思うが行政の動きはどこか杓子定規でぎこちない。
折角の善意と被災地の困窮が上手く噛み合っていないのである。
そもそも県境をまたいだ人的移動が感染拡大とどんな相関になっているというのだろうか。
引き合いに出して恐縮だがプロ野球の観戦の方がボランティアの支援活動より安全とでもいうのだろうか。


天災避難指示のあり方に思う

2019年07月04日 | 社会問題
昨日だったか、鹿児島市全域(対象人口59万人)にレベル4の避難指示が出ていたが相も変わらずマクロ的な避難指示のあり方に残念な気がする。
当然のことながら被害の危険度は市内一律ではない。
地域の高低差や河川・急傾斜地との距離によってその危険度はまちまちだ。
土砂崩れについては土質によっても大きな差がある。
それに59万人に対しレベル4の緊急避難指示と言っても十分なキャパシティを有する避難施設などあるのだろうか。
実際に今回の緊急避難指示に対して何らかの対応を採った住民は全体の0.6%に過ぎない。
ある住民のの1人は「緊急指示は聞いたがどこに避難したらいいのか分からなかった」と述懐していたがさもありなん、である。
前述のように災害のリスクは住宅一軒、一軒によって大きく異なる。
各自治体は単にハザードマップを準備するだけでなくもう少しミクロ的な避難指示のあり方を追求していく必要がありはしないか。
無論ここからは気象庁の仕事ではなく地方自治体と住民のコラボレーションである。
それにしても天災の激甚化はどうにも止まらないねぇ・・・。
自治体も大変だと思うがもう少し精緻な対応を考えたらどうだろうか。