グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

横浜市のIR誘致推進に思う

2019年08月31日 | 社会
横浜市が今IR誘致推進を巡り揺れている。
IR施設つまりカジノの誘致についてはどこにでも賛否はあるのだが横浜市の場合はやや特殊だ。
というのも元々IR推進派だった現市長が一旦白紙撤回ししばらくして再び誘致推進派に舞い戻り今回議会に臨むところだからだ。
誘致反対派からすれば恐らく「これは裏切られた」という感情を持ったのではないか。
この間の市長の心中は知る由もないがこんなことならなまじ「白紙撤回」など口にすべきではなかったと思う。
もう一つはIR誘致が予定される港湾施設の有力者が推進派どころかむしろ反対の姿勢を鮮明にしていることだ。
これは市長にとって大敵だ。
一般の市民ならともかく事業者代表が反対とはねぇ・・・。
いずれにせよ推進計画は今後相当紛糾するのではないか。
誘致に関する利害得失を徹底的に議論し最終的に市民投票を、それが最善、最短の道筋ではないか。
拙速だけは避けたほうがいい。

セブンイレブン・フランチャイジーの反乱に思う

2019年08月30日 | 経済
コンビニ界の雄・セブンイレブンにある種の騒動が巻き起こっている。
人手不足を背景に深夜営業の見直しを求めるフランチャイジーが明確な方針の決定を渋る本部に対し今度は日曜日の休日化を準備しているようなのだ。
無論全店というわけではないが深夜営業の短縮に加え日曜日の休日化など本部にとってとても呑めない相談だろう。
しかしながら「働き方改革」は業種を問わず現政権の大きな政治目標だろうから安易に拒否するのもいささか憚られる。
果たして本部はどんな回答を準備しているのだろう。
そんな本部にもう一つ厄災が降りかかってきた。
キャシュレス決済システム「セブンペイ」のデータ漏洩トラブルとシステム運用の無期延期である。
キャシュレス決済は10月の消費増税に向けた言わば虎の子政策なのだが競争他社に対し完全に後れを取ってしまった。
ここにきてセブンイレブンは今までの覇気をなくしてしまったように見える。
果たして反転攻勢は何時になったらみられるのだろうか。

食品業界の即配体制見直しに思う

2019年08月29日 | 経済
その昔トヨタ自動車のカンバン方式という生産システムが脚光を浴びたことがあった。
部品在庫は一切持たずに当日必要な分だけ業者から調達し生産の効率化を図るという画期的なものだった。
これはおそらく今も基本的には踏襲されているのだろう。
ところが今食品業界のサプライ・チェーンではその即配体制に多少アローワンス(猶予)が生まれてきているという。
従来注文の翌日に出荷されていたものが最近では翌々日に延びる傾向が出てきた。
その背景には物流業界の人手不足がある。
もしも即配体制を維持しようとすれば要員確保はよりタイトになる。
さらに最近は情報技術の進化により需要予測の精度も向上してきたようである。
発注業務を一日前倒しにしても事業経営に大きな支障はない。
そんな経営判断もあるようだ。
ともあれゆとりのある経営でなおかつ効率化が実現できれば言うことなしである。
物流業界の過重な事業環境は少しずつ改善されているようである。

厚労省の年金制度財政検証に思う

2019年08月28日 | 政治
厚労省が5年に1度の年金制度に関わる財政検証を公表していた。
経済成長率が現状の横ばいであれば将来の年金給付水準は3割弱低下すると聞かされるとこれは相当厳しいと言わねばならない。
現役世代の手取り収入に対する所得代替率はうまくいって50%すれすれなのだから政府はもう「100年安心」などと豪語しない方がいいのではないか。
実体を徒に隠すことなく正直に晒したうえで関連する各種制度を改革、あるいは新設していったらいいのである。
少子高齢化、人口減少が進む中で誰も年金制度だけが健全に推移するなど考えていない。
世代間にわたって痛み分けも必要だろう。
例の2000万円不足(要準備)問題も前提条件を明確にしてあらためて出し直したらいい。
政権与党は選挙対策や政局などの雑念を捨て「国民のための年金制度がどうあるべきか」を今こそ誠実に問い直して欲しいと思う。
特に社会保険制度から外れた中小零細企業や自営業者にもキチンと目配せをしてね・・・。

「自国ファースト時代」のG7に思う

2019年08月27日 | 国際政治
フランス・ビアリッツで開かれたG7がアッという間に閉幕した。
しかも共同声明もないという。
これでは残念ながら開催した意味がなかったということになるだろう。
やれやれ、である。
米国代表がトランプ大統領に代わったのが大きな転機になったが今回英国の代表もジョンソン首相に代わり協調路線は一段とトーンダウンした。
もしかしたらG7サミットはその使命を終えたのかもしれない。
ただこんな状況だからなおかつ主要国の代表者が知恵を絞り協議を続ける意義があるという意見もある。
であれば日本の首相の出番である。
近く退場することが見えているドイツの首相を除けばG7最古参メンバーになる。
声なき声を結集し「自国ファースト主義」に棹をさす動きを造ることが出来ればこれはとてつもないレガシーになると思うが如何だろうか。
その場合は自国の国益を超越した考え方なり哲学が必要になる。
もちろん自身の選挙基盤も、だ。
こんなことが出来ないかなぁ?

あおり運転殴打事件に思う

2019年08月25日 | 社会
常磐自動車道で起きた例のあおり運転殴打事件は容疑者の拘束以降ますますメディアで取り上げることが増えた。
誰もが被害者になり得る、一般人にとって極めて関心の高いケースだからだろう。
厳罰化を求める声も多いがこちらの方は果たしてどうなることか。
現時点では致死致傷事件にならなければ軽微な取り扱いとなってしまうようだ。
残念ながらこれでは「あおり運転」の今後の撲滅は望み薄である。
意図的な行動が客観的に認められた時点で何らかのペナルティがあっていいのではないか。
さらに再犯を繰り返した場合の重罰化も検討した方がいい。
それともう一つ「あおり運転」は日本に限ったことではないので法制化もグローバルに対応した方がいい。
英国では一発で免許剥奪だそうである。
足並みを合わせることも意味がありそうだ。
これは余談だが今回の容疑者の二面性には驚いた。
暴行時の荒々しい気迫と連行されるときの憔悴しきった痛々しさは全く別人のものだ。
つい小説の「ジキル博士とハイド氏」を連想したものだった。

韓国のGSOMIA破棄に思う

2019年08月24日 | 国際政治
昨日は韓国のGSOMIA(軍事情報保護協定)破棄のニュースで持ち切りだった。
それにしても破棄の理由が気になる。
8月15日光復節の大統領演説に日本が反応しなかったからだという。
「『(韓国が)日本と協議する用意がある』と言っているのに何のアプローチがなかったから」というのが破棄した理由だそうだがこれではまるで子供が駄々をこねているようなものだ。
GSOMIAの延長については日本のみならず米国からも要請があったはずだがこれを承知のうえでこんな理由で協定を破棄するなどとても一国の政治判断とは思われない。
韓国の現政府はこんなに受け身で世間や国外の空気を読まない政治判断を行うなど全く信じられない。
これではいずれ自壊の道を歩むのだろう。
北朝鮮は今日もミサイルを発射したという。
「先が見えない」というのはこのことだ。

森ビルの地域開発ビッグ・プロジェクトに思う

2019年08月23日 | 経済
森ビルがまたまた新しい地域開発構想を打ち出した。
場所は麻布台、中核は旧郵政省の施設があったところだがやはり周辺も併せて一体的開発を進めるようである。
同社の地域開発力は六本木ヒルズやその前のアークヒルズで実績がある通り定評のあるところだが今度はまた一段とスケールアップしたものになりそうだ。
多くの地権者を説得し束ねる力はもう恐れ入るほかない。
5年後の開業を目指すというが果たしてどんな施設、いや「街」になるのだろうか。
今から気になってしょうがない。
ところでこのプロジェクトとは対照的な動きをとる自治体もある。
それは兵庫県神戸市だ。
同市はこの度都市中心部でのタワーマンション建設を規制する方向で動き出した。
住民減少を食い止めるために人気のタワーマンションは有効かもしれないが商業施設の集積とはバッティングする恐れがある。
ゆえに住環境は郊外に誘導するというのが同市の現在の考え方だ。
東京のように民間事業者の自主性を重視するのがいいのか、それとも神戸市のように行政が青写真を描いて一定の強制力を持つのがいいのか、その答は十年後、二十年後にならなければ分からないのである。

東電の東北、九州マーケット進出に思う

2019年08月22日 | 経済
東京電力が販売子会社を通じて東北、九州マーケットに進出するとのことだ。
電力マーケットは政府の自由化政策で競争が激化しているようだが首都圏隣接地域ならいざ知らず九州マーケットまでとはねぇ・・・。
電力がいくら無形とはいえ遠隔地に供給するにはそれなりの送電コストが発生するはずだ。
それでもなお価格競争に打ち勝っていけるというのは不思議だねぇ。
それに供給量に不安はないのだろうか。
原発の多くは停止しているというのに一昔前の経験したような節電要請も絶えて久しい。
地域間の融通がうまく機能しているのか、とも思うがそれで企業間競争は十分機能していると言えるのか疑問に思うところもある。
それにしても電力って不思議だねぇ。
もっとも安価でかつ安定供給が保証されればそれでいいのだが。
原発ももう必要ないみたいだねぇ・・・。(笑)

かんぽ生命の「その後」に思う

2019年08月21日 | 社会
不適切な保険の販売で営業自粛中のかんぽ生命だが営業社員に対する収入補填のニュースがあった。
同社は従来より営業社員の基本給の12%を営業手当として実績に応じて配分してきたので営業自粛その分が支給されないとなると営業社員は辛い。
ゆえに営業再開まで当該部分を一律に支給するのはある意味リーズナブルかもしれない。
分からないのは労組側がこの申し出を受け入れたうえで従来の営業手当見合いをさらに求めていくという主張内容だ。
これはどうにも理解に苦しむ。
一体労組は何を考えているのだろうか。
それにかんぽ生命自体はさらに急がなければいけないことがあるだろう。
10万件を超えるという不適切な保険販売の被害者に対する直接謝罪は済んだのだろうか。
不適切販売と称される類型の分析とチェック体制の開発は進んでいるのだろうか。
そしてとにかく一日も早くまっとうな営業活動を再開させることが重要だ。
今のままでは顧客より従業員の方が大事だと思われてもしょうがない。