グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

米朝関係の膠着状態に思う

2018年08月31日 | 日記
6月にシンガポールで米朝首脳会談が行われた時には一瞬両国間の融和を期待したものだが残念ながらその後大きな進展は見られない。
結局あの会談は米大統領、北朝鮮委員長ともにキチンとしたビジョンも合意イメージもないまま個人パフォーマンスだけで行ってしまったからではなかったか。
何よりも経済制裁解除が欲しい、そして朝鮮戦争終結宣言が欲しい北朝鮮側と完全非核化(CVID)を先行させたい米国側との間で今接点を見出すことは難しい。
双方とも側近がグイグイ政策を動かすことなども考えにくい。
良きにつけ悪しきにつけ両者ともワンマン体制なのだからもしかしたらどちらかの政権基盤が崩壊するまで両国の歩み寄りはないのかもしれない。
とはいえ我が国の対北朝鮮の対する拉致問題はそんなに悠長に待ってはおれない。
というわけで先ごろベトナムで日朝間実務者が接触していたというニュースが漏れ聞こえてきたがこれは我が国政府にとって当然といえば当然の行動である。
米側はこのニュースに対し不快感を表明したようだが何ら遠慮することはない。
ただ拉致問題だけとっても先方からは何がしかの見返りを要求されそうだ。
日本独自の外交力は誰がどのように発揮していくのだろうか。

スルガ銀行の3代表取締役退任に思う

2018年08月29日 | 日記
シェアハウス不適切融資問題で揺れるスルガ銀行で創業家の会長ほか社長、経営管理を担当する専務の3代表取締役全員が一挙に退任することになった。
このほかに問題の発端となった営業担当の役員も退任する(前専務はすでに退任?)ことになろうから同社の経営陣は総取換えに近い。
現在第三者委員会が調査中なのだが結果を待たずにこのように主要役員の退任が相次ぐなどはコトがいかに悪質でひどい状態かを物語っている。
これで第三者委員会メンバーも遠慮なく経営責任を指摘できるかもしれない。(笑)
スルガ銀行は文字通り一から出直しになる。
外部の力も導入し内部監査機能を高めねばならない。
それでも全行的に蝕んだ風土を立て直すことは容易ではない。
こんな事態の打開に誰が蛮勇を振るうのかねぇ?
創業家以外の大株主? 従業員組合? マスメディア、・・・?
第三者委員会が最後まで面倒を見られないのは日大アメフト部のケースで明らかになった通りだが、いずれにせよ一日も早く正常な事業体に生まれ変わってほしいものだ。
銀行は最重要社会インフラの一つで一瞬たりとも止められないからね。


夢を叶える

2018年08月28日 | 日記
先日将棋プロ棋士・瀬川五段の話を聞く機会があった。
氏はプロ棋士の養成機関である奨励会で腕を磨いたが最後の最後で勝負と年齢制限の壁に阻まれプロ棋士への夢を絶たれた。
その夜は一晩中涙を流しながら街を彷徨い、行きかうクルマに飛び込むことも考えたとのことだった。
それでも今まで自分を支えてくれた家族や友人の姿が思い浮かび何とか思いとどまった。
その後奨励会を退会しサラリーマン生活を送っていたがそれでもプロ棋士への夢を捨てきれず再び目指すことになったがそれからがまた試練の連続だった。
というのも奨励会以外にプロ棋士への道はなかったからである。
彼は将棋連盟に直訴し周囲の支援もあり特例としてプロ編入試験までこぎつけた。
それでもプロ棋士と互角に戦えなければ夢は夢のまま終わってしまう。
そこで彼は信じられないような頑張りを見せた。
そしてプロ棋士となる夢を見事に実現させた。
「夢はあきらめなければ叶う」、立派な真理だねぇ。
この話は9月7日の全国公開される映画「泣き虫しょったんの奇跡」で紹介されるとのことだ。

インバウンド需要の拡大とその副作用に思う

2018年08月26日 | 日記
近年我が国を訪問する外国人数の伸びが顕著である。
つい最近まで年間7,8百万人ほどと理解していたが今年はたしかもう2000万人を突破したとか・・・、まさに隔世の感がある。
2020年オリンピックの年には年間4000万人という数字もあれば、2030年8000万人という数字もあるそうだからもう言った者勝ちだねぇ。(笑)
観光大国フランスが今まさに自国人口にインバウンド人数が肉薄しているというが日本もそのころには同じような状況になっているのかもしれない。
我が国の観光産業が順調に成長することに何の異存もないが急激な観光客の増加が日本人の日々の平穏な生活を脅かしつつあることには注意したい。
鎌倉では江ノ電の踏切が雑踏で通行不能の危機に陥ったり乗客の急増で住民の通勤・通学に支障をきたしていると言われている。
今後インバウンド人数が拡大し地方都市にもその往来が増えていくとしたら当該地域交通キャパシティはパンクするかもしれない。
宿泊施設の逼迫も気になるところだし観光客のマナー欠如(カルチャーの相違)も心配である。
ツアーオペレータはもちろんだが我が国の行政ももっとインバウンド需要の影の部分にもっと気を配るべきだ。
今まではインバウンド需要の拡大だけに注力してきたようが何事も表と裏、正と負の側面が存在することを忘れてはならない。



即席めん誕生60年に思う

2018年08月25日 | 日記
日清食品がインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売して今年で60年になるという。
ただ筆者にとって衝撃的だったのは袋入り即席めんではなくカップ入りのあの「カップヌードル」だ。
発泡スチロール製のカップが商品の包装だけでなく調理器、食器を兼ねるというまさに画期的な商品だったのだ。
会社の慰安旅行先で初めて口にした時のあのインパクトは未だに忘れられない。
あれが70年代初頭ということだからそれでも40年以上経っている。
時が過ぎるのは早いものだ・・・。
さて即席めんのメーカー各社は人口減少が始まった日本を後にしアジア諸国に市場性を求めているようだが商品開発のありようによってはまだまだ日本でもやっていけるのではないか。
特に栄養バランスに配慮したカップ麺であれば年代を問わずもっと受け入れられるはずだ。
巷ではプラスチック製品の排斥運動が始まっているがカップ麺の容器は発泡スチロール以外に段ボール紙製のあるのでこちらもクリアできそうである。
筆者の好みを言わせてもらえば栄養バランスとともにもっと豊富な具材を使った製品を望みたい。
今の技術をもってすれば決して難しいことではないと思うのだが如何?

トランプ大統領はアテにできるのか

2018年08月24日 | 日記
先日首相が米トランプ大統領と電話で協議し北朝鮮の日本人拉致問題について改めて協力を要請したと報じられている。
たしかにトランプ大統領は過日のシンガポールにおける電撃米朝会談で日本人拉致問題について言及、仲介者として最低限の役割は果たしてくれたものと理解している。
しかしその後米朝間の間合いは思ったほど詰まってはいない。
両首脳の満面の笑顔も自国メディア向けのパフォーマンスと見る向きが多い。
それに昨今の米大統領側近のロシア疑惑に関する有罪評決はトランプ政権の基盤を大きく揺るがしている。
日本でこんな状況が生まれればとても政権は持たないハズだ。
ゆえにトランプ大統領は日本の政治課題に積極的に手を指し伸べる余裕はないだろう。
冒頭の電話協議でトランプ大統領は「日本の考え方に沿って協力していく」と応えているがこれは儀礼的発言と受け止めたほうがいいと思う。
結局拉致問題は日朝間で解決しなくてはならない。
これから経済制裁の解除や平壌での外交オフィス設置などの動きが出てくるのだろうか・・・。
いま日本の真の外交力が試されている。
真の外交力とは単に数多くの外国首脳と会談を行うことではない。
いかに交渉相手を説得し自国の国益を実現することである。
掲題の設問について戻ればトランプ大統領はやはり何の手助けにもならないということだ。



障害者雇用水増し報告の続発に思う

2018年08月23日 | 日記
障害者雇用の実態が大きく揺らいでいる。
障害者雇用促進法では各企業や公的機関に対し一定割合の障害者雇用を義務付けているのだが多くの官庁や自治体で水増しをしていたというのである。
一部の報告にあったように糖尿病患者がそれだけで障害者としてカウントされていたと聞くともう呆れ返るほかない。
障害者雇用促進法の主旨は理解しながらも外見上何とか取り繕いたいというのが関係者の本心だろう。
残念ながら水増し行為は厚生労働省以外の大半の省庁で行われていた。
中には千人規模という事例も見つかったというからことは悪質である。
地方自治体でも水増し報告の公表が相次いでいる。
企業を監督・指導する立場のお役所がこんな体たらくではまるで示しがつかないではないか。
民間部門に対し指導・監督する以前にまず自らの姿勢を反省し懺悔し出直すべきだろう。
障害者雇用促進法は外形はあったが魂は入っていなかったということか。
それとも官庁を始めとする公的機関のモラル・ハザードここに極まれりということだろうか。

自民党総裁選の異に思う

2018年08月21日 | 日記
自民党総裁選の日程が正式に決まった。
6年ぶりの選挙戦になりそうだということだが確か首相はまだ正式に出馬表明していないハズだ。
国民の世論調査で内閣不支持率が支持率を上回っている中でそれでも首相の圧勝が確実という現情勢はどう考えても理解に苦しむ。
現に国民が望む総裁候補者(つまり次期首相ということになるのだが)として石破元幹事長が高い支持を得ているのだがこれが自民党の国会議員・党員に限定すれば現総裁が圧倒的に支持を得る、この逆転現象を自民党関係者はどう説明するのだろうか。
石破候補が要求している公開討論会も開かれるかどうか不明のままだ。
「自民党総裁選なんだから場外は黙っていてほしい」なんて言い分は通用しないと思う。
なぜなら自民党総裁はそのまま日本政府の代表者になるのだから。
それにもし今回の総裁選を思い通りに押し切ったとしても来年は地方選、参院選が待っている。
ここでは当然いわゆる民意が色濃く表れるだろう。
自民党の党内論理だけで来年度以降も政権を継続できる保証はどこにもない。
それにしても首相自身がまだ出馬表明を行っていないのに5派閥連合の選対本部が動き出した。
選対本部のコア・メンバーは究極の忖度集団だねぇ。(笑)

厚生労働省の分割論に思う

2018年08月20日 | 日記
今何かと厚生労働省の分割論が喧しい。
所帯の大きさが一番の理由になっているようだが問題はそれだけではないだろう。
働き方改革も社会保障のあり方もなかなか難題だからねぇ・・・。
それはそうとしてそもそも省庁再編は大きな成果があったのだろうか。
たしかに所管する大臣の数は減ったが副大臣や政務官などが増えており意思決定スピードが速くなったとも思えない。
反って遅くなったのでは…と心配するくらいである。
それでは組織全体のスリム化が大きく進んだのか?
類似業務の統廃合があったり組織の集約があったとはあまり聞かない。
厚労省はともかくとして他の省庁ではいかほどの統合効果があったのか聞いてみたいものだ。
時々あの官庁再編は単に各省庁の看板名が長くなり下部機構は旧来のままではないのかと思うのだがそんなことはないのだろうか。
官庁の中にも担当業務見直しの余地は十分あると思うのだがどうだろう。
巨大組織である厚労省分割論の是非はそれとして・・・だ。



広重の「東海道五十三次」に思う

2018年08月18日 | 日記
安藤広重の「東海道五十三次」といえば江戸時代の浮世絵の代表作の一つだが先日たまたま手にする機会に恵まれた。
一枚、一枚その作品を丹念に見てみるとなかなか感慨深い。
背景は春夏秋冬、暁天から夕景までバランスよく配置されているがそれ以上に人間の営みが巧みにフィーチャーされている。
大名行列のようなイベントもうまく取り込まれていることに感心する。
戯れる犬たちも登場するし、・・・広重はなかなかのクリエーターである。
さらに「東海道五十三次」は何種類もあることはあまり知られていない。
宿場ごとの図柄が異なるのである。
しかも広重自身実は東海道を踏破していないという説もある。
もしかしたら広重は絵師というよりもプロデューサーだったかもしれないのだ。
失礼、絵師としても超一流だと思っているがそれ以外にも多彩な能力を有していたということだ。