グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

国会の9月解散検討報道に思う

2021年06月16日 | 政治

首相が9月の衆院解散検討を明らかにしたようである。

国会の解散権はいつの世も首相の専権事項とされその実施時期についてこれほど前広に公表されることは珍しい。

とはいえ現下の状況を考えると「これしかない」という感じである。

このコロナ禍の中でいくら内閣不信任案を出されたからと言って即解散・総選挙などできないだろう。

と言っても7月からは悲願の東京オリ・パラが控えている。

という訳でオリ・パラ終了後の9月がラストチャンス、これを逃すと任期満了選挙しか残っていない。

時期的に言ってとうに所謂追い込まれ選挙になるが何といっても今はコロナとの闘いの真っ只中だから気にすることはないのである。

首相にとってはオリ・パラという世紀のビッグ・イベントを大過なくこなしワクチン効果で感染の抑え込みに成功すれば、そして総選挙で結果が認められれば総裁再選が見えてくる。

今考えられるベストシナリオがこれだ。

これしかない,これに賭けよう、というのが今の心境ではないだろうか。


危なっかしいイスラエルの新連立政権に思う

2021年06月14日 | 国際政治

イスラエル国会が過去12年続いたネタニエフ政権と決別し8党連立の新政権を承認した。

しかしその票決は賛成60、反対59、棄権1、と実に際どいものだった。

しかも8党連立の中身は左右両派混成というからどう考えても先行きの不安が拭いきれない。

首相ポストは2年ごとの輪番制を採るというから「もう、どうかねぇ」と言うよりほかない。(笑)

これではほんのちょっとした出来事でネタニエフ政権に戻ってしまう恐れは十二分にある。

あまりに好戦的なネタニエフ前政権に戻るのもどうかと思うがそれにしてもパレスチナ問題の解決は本当に難しい。

新生8党連立政権の生命線はイスラエル国民の良識にかかっていると言っていいのではないか。

さてさて後ろ盾の米国はどう動くか、ちょっと興味深い。

 

 

 


首相のG7での発言内容に思う

2021年06月13日 | 政治

英国コーンウォールで開催されているG7の席で首相は各国首脳に対しあらためて東京五輪の開催と運営協力を要請したとのことだ。

首相は国内では「私は主催者ではない」として開催の可否基準について明示を交わし続けていたが海外では別人のようにふるまっている、野党のようにいろいろ追及されることなないからねぇ・・・。(笑)

これぞ政治家、ということかもしれない。

ここまで来ればさすがに中止案や延期案を持ち出すことはないだろう。

あとは無観客か、有観客か、・・・後者の場合観客数上限はどうなるのか、に絞られたように思う。

ただそれでも緊急事態宣言に伴う各種規制、まん延防止重点措置法絡みと五輪大会運営細則との調整は難問だ。

パブリックビューイングの是非についても東京都と周辺各県と対応が異なり依然くすぶったままである。

いやはや、「平和の祭典」もコロナ禍の前では分断や利害衝突の原因となる罪作りなイベントになってしまったようである。

IOCも今やすっかり疎んじられる存在になってしまった、決して本意ではないだろうが・・・。


大相撲・朝乃山の6場所出場停止処分に思う

2021年06月12日 | 社会

日本相撲協会が(感染対策ガイドラインに反して)接待飲食店への出入りを繰り返していた大関・朝乃山に対し6か月出場停止処分を決めた。

6か月間出場しないとなると何と三段目まで転落する見通しだそうだから結構重い処分だねぇ。

朝乃山は不祥事発覚直後の事情聴取で飲食店への出入りを否定しスマホの記録も消去していたことが判明、協会側の心証を悪くしたようだが身から出たサビ、処分内容はしょうがない。

聞くところによると朝乃山は引退届を出していたが受理されず前述のような処分になったがこれは温情なのか、見せしめなのか、判断に苦しむところだ。

幸いなことに朝乃山には同輩大関の奇跡の復活劇を目の当たりにしている。

年齢からすれば三段目から大関までの復活はさほど困難なことではない。

絶望することもない。

出場停止期間中も稽古に励み奇跡の復活劇(PART Ⅱ)を見せてもらいたいものだ。

 


大規模接種センターの予約状況伸び悩みに思う

2021年06月11日 | 政治

政府の肝入りでスタートした東京・大阪のコロナワクチン接種会場に異変が起きているようだ。

接種開始第1週こそキャパシティがほぼ満杯だったようだが2週目から東京の場合は約2割、大阪の場合は約3割しか接種利用者が埋まっていないという。

これは一体どうしたことか。

どうも各地域で、あるいは各職域での接種体制が整いつつあることが背景にあるとの説が有力のようだがそれならそれで貴重な接種体制リソースを遊ばせない工夫が必要だ。

ところが大規模センターを運営する防衛省の副大臣は「(今まで近隣府県に限定していた)接種対象者を全国に拡大する」と宣っていた。

本当にこんな対策が有効なのだろうか・・・?

近隣各地の住民さえ敬遠しているのにそれより遠隔地の住民がはるばる出かけるのだろうかと思ってしまうのだ。

それよりも東阪の会場規模を(需要に合わせて)縮小し捻出できた自衛隊医官、看護官パワーを地方の接種会場に派遣したらどうだろう。

もしも東阪の会場が今後もガラガラ状態が続くとしたら需給のミスマッチもいいところだ。

民間企業であればとても許されないだろう。

 

 

 

 


党首討論の成果は何?

2021年06月10日 | 政治

昨日2年ぶりに国会で与野党党首討論が行われたが残念ながら討論がかみ合わず聞いていてストレスが逆に貯まってしまった。

野党側の質問は概ね予想されたものだったがやはり正面から誠実に答えようとしない首相の答弁に異議ありだ。

あのような党首答弁を許容する党内の姿勢もいかがなものか・・・、なんの動きも見られないのは奇妙でさえある。

討論の中で首相が「10~11月には希望するすべての人への接種を完了する」と表明していたいかほどの根拠があるのだろうか。

全国の自治体からはワクチンの供給計画を早く知らせて欲しいとの声が上がっているのに、である。

それに首相が言及していた1日100万回接種という実績もフライングだったし東京・大阪の大規模接種会場の予約状況もガラガラだと言う。

ワクチンの接種が感染対策のキモだと主張するのは理解できるが実績管理は正確であることが絶対条件である。

職域接種が始まれば集計作業はより大変になるが準備は大丈夫だろうねぇ?

今回の党首討議の唯一の成果がこれ(ワクチン接種管理のオープン化、正確化)だからね。

 


1酒造業者の意見広告に思う

2021年06月09日 | 経済

長らくコロナ禍で巷の飲食業は疲弊しきっている。

昨日もよく行っていた中華料理店が6月20日まで休業との張り紙を見て思わず同情したものだった。

決してアルコール主体の業態ではないが団体利用も多かったので経営インパクトはいかばかりか、と考えさせられた。

そしてふと先日の1地方(とはいえ超有名ブランドをかかえる)酒造業の意見広告を思い起こした。

酒造業は直接ダメージを受けているわけではないが間接的に大きな影響を受けていることは間違いない。

全国の飲食業の窮状に居ても立ってもいられない思いで政治に一石を投じたものと理解している。

政府の経済対策はたしかにあまりにも画一的であまりにスローペースなのだ。

例の休業協力金についても途中で1社あたりから1店舗当たりに支給基準は改善されたがこれが「焼け石に水」状態であることはポリシーメーカー自身が重々分かり切っているハズだと思う。

もう第1次の緊急事態宣言から1年以上も経っている。

経済支援ももっときめ細かく、例えば過去の納税申告データなども(元に何も100%補償して欲しいとは言わないが)そこそこリーズナブルな支援策を確立すべきだ。

感染防止策も経済支援策も100かゼロかではなく中間レベルを重視したい。

1酒造業の意を決した心からの叫びを政治は軽視してはいけない。

 


コロナワクチン職域接種のスタートに思う

2021年06月07日 | 政治

ワクチンの職域接種が近く始まるようだ。

コロナ感染対策上とにかく早く接種を進めたい政府にとって職域接種は「期待の星」だろう。

大企業が保有する診療施設は接種会場としてある意味理想的と言えはしまいか。

(ある程度)場所もある、専従の医師・看護師もいる、企業の従業員についてはカルテもあるからねぇ・・・。

政府は当初から接種対象の順番を定めてきた。

先ず医療関係者、次に高齢者、基礎疾患保有者、一般(高齢者以外)と聞いているが現時点では多くの自治体でようやく高齢者に打ち始めたところだ。

もしも職域接種が軌道に乗れば感染リスクの高いと言われる若年層にも接種の普及が進み集団免疫に弾みがつくはずだ。

問題は自治体接種分との情報共有が整然と行われキチンと接種履歴が管理されることだが大丈夫だろうねぇ・・。(笑)

それはそうとして企業立病院の一つである富士通クリニックの動きが気になった。

当面地域住民を対象にワクチン接種を行うとアナウンスしていた。

当然自社従業員を優先し余力があれば地域住民にも、と考えていたがそうではなかった。(筆者の聞き間違いでなければだが)

従業員より地域住民を重視するなんてグッドな地域貢献なのだが何か背景なり特殊な事情があるのだろうか・・・?

 

 

 

 

 


我が国のワクチン国際貢献に思う

2021年06月06日 | 政治

台湾に続きベトナムに対してもコロナワクチンを供給することになったようである。

「ワクチン接種後進国」の汚名すら取り沙汰される日本がこれほどこの分野で国際貢献できるなんて思わなかったなぁ…。(笑)

それに供給されるアストラゼネカ製は我が国では公式接種の対象から外れていたので言わば「持て余していたもの」と言ってもいい、・・・ちょっと言い過ぎかな?

それでも台湾からはそれなりに感謝されていたようだしベトナムからも同じ評価を受ければそれはそれで結構なことだ。

若し日本がファイザー製やモデルナ製しか持ち合わせていなかったらあるいは先方からこれらを所望されればこうはいかなかっただろう。

いずれにせよ今は話がうまくいっている。

本当に日本が国際貢献できるとしたら日本がワクチンの自主開発に成功しあらゆる変異株に有効なタイプを世界に思う存分供給できることだがそんな日が来るのはいつのことだろう。


燻り続ける東京五輪の開催是非論に思う

2021年06月04日 | 政治

オーストラリアの女子ソフトボールチームが来日し合宿地である群馬県に入ったニュース映像を見ていよいよ東京五輪が始まったと感じた人々も多かったに違いない。

選手たちの弾けるような笑顔に五輪開催関係者はあらためて元気づけられ開催意欲を掻き立てられたように思う。

ところが、ところが分科会会長の「このような(パンデミック下で)五輪開催は普通ではない」の一言が水を差した。

さらに首相の「調整会議で2名の専門家から意見を伺っている」で騒ぎは拡大した。

分科会会長は「分科会の統一見解は別途提示したい」として譲らない。

どうやらまだ五輪開催を巡る攻防は終息していなかったようだ。

いつも感じるのだがやっぱり政府・与党の説明力は不十分だ。

それにIOC他諸外国に対し必要以上に気を遣い過ぎているような気もする。

その割に世論に対しては強硬で冷淡でもある。

五輪開催については(予定通りかもしれないが)この辺りで挙行に向けた記者会見をやったらどうだろう。