グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

安倍後継政権の黄信号点灯に思う

2021年02月27日 | 政治

安倍後継政権を自認、標榜していた菅首相が政権運営に苦慮している。

昨日は昨日で元々予定していた記者会見を中止し急遽ぶら下がり会見に切り替えたためその真相を記者たちから追及されることになってしまった。

菅首相が前首相に代わって新首相に就任した時には前政権の後継とはいえ少しは新機軸を打ち出し内閣支持率も持ち直すのではないかと思っていた。

事実、就任直後は予想以上の支持率を得て順風の船出だったがあの学術会議メンバーの一部任命拒否あたりから雲行きはおかしくなった。

コロナ禍対応ではGoTo キャンペーンの動向に固執するあまり判断に遅れを生じさせてしまった。

そこにきて今度は自身の子息が絡む総務省幹部の接待疑惑である。

総務省は菅首相が過去に大臣を務めたいわば「天領」だっただけに官僚の忖度にもっと留意すべきだった。

不運にも現在の内閣広報官も総務省在勤時の気の緩み(と本人は述懐しているが)から現職の続投が危ぶまれている。

それでも任命権者たる首相は続投に固執しているのはどういう理由によるものか・・・。

どうやら首相は前任者の負の部分だけを学んでいる、あるいは引き継いでいるように見える。

今の逆風を突破するためには思い切った「個人としてのリストラ」、つまり生まれ変わることが必要だろう。

 

 

 

 

 

 


日経平均一時900円超下落に思う

2021年02月26日 | 経済

本日の東証における日経平均株価は一時前日比900円超の下落となり荒っぽい動きを見せている。

昨日は500円近く上昇したのだがたしかその前日は相当下げていたように思う。

30年ぶりの3万円相場をはさんで株価は乱高下しており、個人投資家も機関投資家も落ち着かない毎日が続くようだ。

ちょっと気になるのはこのところ一般雑誌等で盛んに投資話が喧伝されていることだ。

「億り人」や「1億円」なんて見出しが躍っているが100万円やそこらの元手で1億円の資産を築くのは100%不可能とは言わないが余程の幸甚に恵まれないと実現しないだろう。

いくら経済学を学んだとしても株価理論を研究したとしても必ず得られるというものではない。

いやそれどころか「高値づかみ」というリスクの方が心配だ。

低金利時代のカネ余り対策として最近株式投資を始めたという層が増えている聞くが常に安全面にも十分留意して意思決定をしてほしい。

やはり株式投資は自らがリスクを意識する自己責任モノだと考えているからだ。


首相の長男問題対応に思う

2021年02月23日 | 政治

昨日国会で首相が長男が関わる接待疑惑で陳謝を繰り返していた。

この光景を視ていて「三国志」にある「泣いて馬謖を切る」というシーンを思い出した。

馬謖とは諸葛孔明が重用していた武将だったが命令に背きその結果戦いに敗れてしまった。

ゆえに孔明は軍律を保持するため実子のように可愛がっていた馬謖を涙を流しながら処刑した、とまぁこんなストーリーだったと思う。

首相は長男が東北新社に就職が決まった際「(監督官庁である)総務省とは距離を置くように」と忠告していた。

しかし長男はその命に従わず総務省に異常接近していった。

そして今日のような政権を揺るがすような状況を招いてしまったのだ。

中国の故事に倣えば首相は国会で陳謝するだけではなく長男を呼びつけ自らが強く叱責するとともに事実関係を洗いざらい問い質すべきだろう。

それが、それが、首相は「長男とはあまり会っていない」「別人格である」などの発言を繰り返すのみで長男を庇っているとしか思えないのである。

長男を守りたい気持ちは分からないでもないが今は政権そのものが大ピンチなのだ。

政治や行政の信頼が大事なのか、それとも長男が大事なのか、・・・首相という立場に立てば答は言うまでもない。

 


奏功しなかったロイヤルHDの多角化政策に思う

2021年02月22日 | 経済

外食大手のロイヤルHDが総合商社の双日と資本業務提携を結んだとのことだ。

外食産業はこのコロナ禍の中で最も影響を受けた産業の1つだろう。

ロイヤルHDはコロナウィルスが上陸するはるか以前から経営リスク軽減戦略として機内食、ホテル、空港・高速道路・百貨店等の施設内レストランなどの多角化を進めてきた。

しかしながら不運なことにロイヤルHDのこの戦略は結果的に奏功しなかった。

このコロナ禍で本業のファミリーレストランだけでなく人々の移動に伴うビジネス全てが一時的とはいえ「超不振」に陥ってしまった。

多角化というのは難しいものだ。

いくらリスク分散とはいえ企業の持っている技術・ノウハウと顧客市場のどちらからも離れた事業分野に進出することはリーズナブルではない。

ゆえにロイヤルHDが採った多角化戦略は決して間違っていなかったと思うがコロナ禍の影響が前例がないほど広範囲に及んだということなのだろう。

ロイヤルHDが今後双日からの協力を得てどんな業務提携効果を生み出していくのか、・・・もしかしたら他企業なども参考になるのかもしれないと思うのである。


コロナ禍に喘ぐ地元商店街の支援策に思う

2021年02月21日 | 社会

今日我が家のポストに地元商工会議所が主導するクラウドファンディング型飲食店・サービス業応援プロジェクトのチラシが配布されていた。

応援したい飲食店やサービス業者に対し一定額の応援チケットを購入すればさらに所定のプレミアム(今回の場合30%だが)を付与していち早く当該飲食店等にその金額が届けられるというものだ。

応援者たる一般市民にとってもその後一定期間内にプレミアム分を含めてそのお店で飲食・サービス等を受けられるので決して悪くない。

ただ参加店リストを見ると馴染みのお店が全て参加しているわけではない。

原因の1つにITリテラシーに関わる格差問題があるだろう。

申し込みにしても決済方法にしてもスマホやQRコード読み取りが推奨されているようだから高齢の経営者、利用者には無理かもしれない。(笑)

ちなみに現時点で本プロジェクトの予算はまだ余している。

痒いところに手の届くようなサービスというのはなかなか難しいものだ。

自民党のセンセイ方はコロナ禍困窮層の更なる支援策をお考えのようだが、お願いだから上手くやってよ・・・。

 

 

 


不安を残すワクチン接種体制に思う

2021年02月20日 | 社会

17日に始まったコロナウィルスワクチンの接種体制なのだがその先行きが今はっきり見通せているわけではないようだ。

ワクチン第2便は21日到着予定、3月中に計234万回分確保するとのことだが今度は対象となる医療従事者の数が370万人から100万人ほど増えそうだという。

供給についてはEU域内との奪い合い、需要についてはこの期におよんでまだ未確定だというから綿密な需給調整は難しいと思う。

政府は「医療関係者とその後に実施する予定だった高齢者、基礎疾患保有者などとを並行して接種を行っていく」方針のようだが現場で混乱など起きないのだろうか。

それに個人単位の接種状況を管理する情報システムは業者に発注したばかりなのである。

ワクチンについてはファイザー製以外にモデルナ、アストラゼネカ製も加わってくる。

メーカーによって2度打ちの要否や効用、副反応に違いもあるようだ。

さらに東京オリンピックの開催が待ち構えているのでこれに間に合わせなければならない。

河野特命大臣でなくともこの状況を適切に捌くのは容易ではないだろう。

 


元ジャイアンツ澤村の米大リーグ入りに思う

2021年02月18日 | 社会

元読売ジャイアンツの投手だった澤村がボストンレッドソックスと入団契約し晴れて米大リーガーとなった。

長らくジャイアンツの主力だった澤村だったが近年は期待を裏切る場面が増えて二軍落ち、最後は三軍落ちの屈辱を味わうことになった。

三軍なんてあったんだねぇ・・・、初めて知ったよ。(笑)

ただその後ロッテに移籍してからの3か月が凄かった。

まさに別人のような獅子奮迅ぶりで「何が彼をこう変えさせたのか」と思ったものだ。

さらに驚いたのが今回の米大リーグ入り、2年間で3億2千万円という高額契約だ。

これもジャイアンツ三軍時代にも腐らず再起を図った賜物だろう。

ふと思い出したのが大相撲の照ノ富士である。

彼も大関から三段目だかに陥落後直近では関脇まで這いあがってきた。

ご両人とも1度や2度は引退を考えたように思うがそれでも「不屈の精神」を忘れてはいなかった。

そして今日の地位を得たのだがまだ道半ばだ、・・・さらなる精進を期待したい。

それにしても復活話に立ち会えるのは悪くないねぇ。

 


島根県知事の聖火リレー中止検討に思う

2021年02月17日 | 政治

島根県知事が5月に予定している県内聖火リレーの中止を検討しているようだ。

背景には政府のコロナ対策への不満がある。

現状のまでは東京オリ・パラを開く資格がないとまで言い切っている。

ただでさえ延期論や中止論が渦巻く世論の中で政府は島根県の行動をどう受け止めているのだろう。

今日も議論が繰り広げられている五輪組織委員会後任選びにも影響があるのかもしれない。

政府は今日から始まった新型コロナ用のワクチン接種に望みを託しているが結果が表れるのはもう少し先になる。

ゆえにここしばらくは五輪開催是非論で綱引き状態が続くだろう。

もしも島根県知事と同調する他府県が出てくるとしたら五輪開催計画は一気に暗転する。

そしてそれは政権交代に直結する可能性を秘めているのである。


あらためてコロナ禍による経済インパクトを考える

2021年02月15日 | 政治

先日とある経済調査統計を見ていてあらためてコロナ禍による経済インパクトを痛感させられた。

とりわけ目を引いたのはイベント関連業界(具体的に言えば音楽コンサートや演劇などだが)の落ち込みである。

昨春の第一次緊急事態宣言発令以降主要なイベントは全滅、宣言解除後もその再開は大きく遅れた。

大相撲やプロ野球などのスポーツ・イベントは何とか規模を縮小して運営しているがそれでも先行きの不安は拭えない。

政府はGoToキャンペーンの一環でトラベル・イートと並んでGoToイベントをメニューに仕込んだが計上予算は些少、事業者救済は不発のまま「お休み期間」に入ってしまった。

一部の事業者はパフォーマンスの有料オンライン配信などで糊口をしのいでいるようだがこれでは長持ちしない。

かといって感染防止とイベント開催との両立は飲食業や宿泊業よりも難しいように思う。

若し政府が我が国の文化の継承を重視するのであればこの際イベント業界と感染防止のあり方についてさらに深堀りしていく必要があろう。


五輪組織委の会長人事に思う

2021年02月13日 | 政治

五輪組織委の会長人事が波紋を呼んでいる。

前会長が後継者を指名したことが「透明性を欠いている」として白紙に戻ってしまったからだ。

果たして本当にそうだろうか。

たしか後継者に指名された評議員は押しかけたマスメディアに「若し選ばれたら」というフレーズを何度も繰り返していた。

あくまでも前会長の指名は「推薦」であって正式の決定には然るべきプロセスを経ることは自明だと思う。

無論後継者に指名した前会長だって密室で決めるなんて気持ちはさらさらなかろう。

むしろ職務を突如離れるものにとって後々を考え空白期間を極小化する配慮は褒められてもいいくらいだ。

問題は首相サイドにあるのではないか。

首相はかって国会で「五輪組織委トップに対する人事権はない」として野党からの攻撃をかわしていた。

それがそれが、会長が評議員を後継指名するいなや「透明性を欠いている」とかの理由で白紙撤回に動いた。

これこそ前言とは矛盾する政治の人事介入ではないのか。

解任時には権限がないと言いながら、意に沿わない候補者が選任されようとする時には空かさず口を出す、こんな身勝手な行動は首相といえども慎むべきではないだろうか。