グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

政治の劣化を憂う

2017年10月30日 | 日記
昨今の政治の劣化傾向には失望を禁じ得ない。
文字通り希望の星だった「希望の党」は現在混乱の極みにある。
国会の開催を控え今はまず党内を落ち着かせなければならないのに現状はあまりにもそれとはかけ離れたものだ。
比例候補の順位問題は代表の専管事項のようだがそうであるなら代表自身がキチンと説明すべきだろう。
しかしどう考えてもうまく説明できそうにない。
散々与党のお友達優遇やしがらみを追求してきたのにこれでは与党の体たらくとまるで差がないと言わねばならない。
代表を責める議員諸氏も選挙目当てだけで主義主張を変えたのであれば責める資格はない。
与党は与党で「国会の審議時間をもっと寄こせ」と主張する。
自身が野党時代に勝ち取ったルールを与党になったら今度は一方的に反故にする。
「ご都合主義」もここに極まれりである。
本当に困ったものだ。
カードゲームでいう総取替えなどのルールはないものか。
「世直し」などという時代外れの言葉が脳裏をよぎる。

メガバンクの大リストラ計画に思う

2017年10月29日 | 日記
我が国のメガバンクがいよいよリストラ計画を進めることになるようだ。
というのもメガバンクは過去融資先に対しリストラを求めることはあっても自らのリストラを実践するなどは今まで考えて来なかった。
そして毎年数千人の新卒社員を採用し多少なりとも求人倍率を押し上げてきたのだがもしかしたら今回の動きが一つのターニングポイントになるのかもしれない。
銀行業務は製造業や小売業・サービス業と違い事務作業が多いのでその気になれば結構人員の削減は可能だろう。
AI技術を最も活用できる分野でもある。
現に各行のリストラ計画によると今後10年以内に人員削減ボリュームは全体の3/1程度を見込んでいる。
無論解雇などはできないだろうから配置転換で全体の行員数を調整していくことになるが収益力を取り戻すポテンシャルは十分ある。
それにしても現政権が日銀と2人3脚で進めてきた異次元金融緩和がマイナス金利を生み金融機関の収益力を疲弊させてきた。
その結果が業界のリストラにつながり且つ人員採用の抑制に向かうとしたら実に皮肉なことだ。

首相の与野党間質疑時間の見直し指示に思う

2017年10月28日 | 日記
首相が国会での与野党間質疑時間の配分について見直しを図るよう幹事長代行に指示したとのことだ。
つい先日の衆院選勝利宣言時の発言にあった「謙虚に」「真摯に」という政権運営方針はやっぱり見せかけだったようである。
7月の東京都議選以降首相から何度となく「謙虚に」発言を聞かされたがついぞ実感したことはない。
そして今回のこの発言である。
今回の衆院選比例区での自民党の得票率はたしか33%、議席数とは大きく異なる。
内閣支持率だって今は不支持率のほうが勝っている状況なのだ。
こんなことをやっていてはとても憲法改正国民投票に勝利できないと思うのだがどうだろう。
たとえ国会での発議は可能だとしても、だ。

JFK暗殺機密文書の公開に思う

2017年10月28日 | 日記
米トランプ大統領が1963年に発生したジョン・F・ケネディの暗殺事件に関する非公開の機密文書約2800件を公開した。
あの事件については未だに真相がはっきりしていないようだが今回の公開でその解明が進むのだろうか?
この公開は1992年制定の法律により施行25年後に公開が義務付けられていたものだがそれでも一部は依然非公開になっている。
どうもFBIやCIAが公開延期を求めたようだが一体何を基準に公開延期文書を選んだのか、こんなことをすればますます疑惑が増すのではないかと余計な心配をしてしまう。
まさか50年以上も前の出来事が現在の安全保障上大きな影響を与えるとも思えないのだが・・・。
それともまだ誰かを「忖度」しなければいけないのかねぇ?(笑)
それにしても狙撃犯とされた元海兵隊員が事件発生2日後に警察署内で射殺されたニュースには驚かされたものだ。
やっぱり口封じを狙ったものだろうか。
「陰謀説」が未だに絶えないのももっともだ。



無所属議員の存在感を考える

2017年10月26日 | 日記
今回の衆院選ほど無所属立候補者が話題になり存在感を持ったことは記憶にない。
というのも野党第1党であった民進党が事実上分裂し希望の党にも立憲民主党にも行きそびれた大物議員が多数無所属で立候補し組織の看板なくして当選を果たしたからだ。
しかし無所属での議員活動はなかなか難しそうだ。
政党助成金もなさそうだし国会での発言機会も大きな差がある。
選挙活動だってポスターの枚数から選挙事務所数、選挙カーの数まで無所属での立候補者は随分ハンディが大きいと聞く。
ゆえに今回当選した民進党系の無所属立候補者たちは統一会派を結成予定という。
これはこれで一先ず一件落着なのだがふと思ったのは政党所属議員(立候補者)と無所属議員(立候補者)でなぜこんなに待遇面で差があるのかということだ。
無所属議員が政党所属議員と同じように活躍できる環境を作ることは難しいことなのだろうか。
無所属議員が増えれば法案の採決が読みにくいというかもしれないが国会の緊張感を高めていくという点でプラスではないかと思うのである。
一匹狼の議員がもっと増えるよう制度やルールを変えたらどうかと思うのだがこれも結局既存政党が中心になって決めることになるのだからやっぱり無理か・・・?
過去いろんな党で○○チルドレンが生まれたが徒党を組まないと活動できないような議員はもう要らない。
日本に二大政党制が根付かないとすればせめて無所属議員が思い切って活動できる政界であって欲しいと思う。

希望の党・小池代表の続投表明に思う

2017年10月25日 | 日記
先の衆院選で完敗した希望の党の両院議員懇談会が開催されたということだがどの程度荒れたのだろうか・・・。
出席者の中から代表である都知事に完敗の責任を問うたり解党を求める声があったようだが何とか続投の方向でこの場は乗り切ったようである。
元々希望の党は都知事の私党として出発した訳だから今は必ずしも引責辞任する必要はないように思う。
党の運営に不満があるのなら合流者の方が自ら去っていくのがスジで責任論は「乗っ取り」と変わらないではないか。
ただ党首の独善的運営は速やかに改めたほうがいい。
党内人事にしても代表自身が現に都知事とあることを考慮するといつまでもこのままの体制がいいとは思えない。
それにしても地域政党「都民ファーストの会」の代表者の変遷はなかなか理解しづらいものだ、今でも・・・。
希望の党について無論自身は完全に退く必要はないと思うがもう少し透明性のあるプロセスと情報公開が不可欠だろう。
そのうえで都知事任期満了時に捲土重来を図るのが世間の支持を取り戻す最も近道だ。
まだチャンスが完全に潰えたわけではない。
国民の多くはまだ小池代表の再起を願っているはずだと思う。

日経平均の15日連騰に思う

2017年10月23日 | 日記
日経平均が15日連騰を続けているがこれは何と史上初めてということだ。
選挙の公示日から投開票日までは一本調子で伸びることがままあるようだが今回は公示日以前から続伸が始っていた。
しかし公示前から与党勝利が確実視されていたわけではないのでこの相場には何か別の力が働いたのだろう。
そうそう、15日連騰もさることながら21700円台という水準が凄いねぇ。
こちらの方はなんと20何年ぶりというから「何で・・・?」という気もするがやはりGPIFや日銀のオペレーションが大きいのだろう。
日銀の出口戦略はチラホラ噂に上るのだが昨今の株価の動きをみると当分ないと市場は見ているのかもしれない。
よくセールスの電話をかけてくる証券会社の担当員は「そろそろ30000円の大台が見えてきた」と言っていたがここまで言われるとさすがに冷めてしまうのである。
やっぱり物言いにはそれなりの材料がないとねぇ・・・。

ハプニング満載の衆院選に思う

2017年10月22日 | 日記
今日はいよいよ衆院選の投開票日だが何かバタバタしてこの日を迎えてしまったという感じがしないでもない。
こんなに落ち着かない選挙など初めてである。
今回の選挙は内閣支持率の急落から始まった。
それから首相周辺は解散時期を模索し始めたのだが契機になったのは民進党女性議員のスキャンダル報道だった。
敵失に乗じるのはどうかと思うのだが窮地にあった首相は起死回生の賭けに出た。
虚を突かれた民進党は堪らず人気絶頂の地方政党を頼り抱きついたが見立てがちょっと甘かった。
結局民進党は合流組と非合流組に分裂してしまったが今度はおおよその予想に反し非合流組が勢いを増してきた。
新政党への合流組は今や逆風の真っ只中にある。
世の中、本当に何が起きるか分からないものだ。
ついでに言えば投票日の今日は台風が直撃している。
投票箱を開票所まで輸送できないところもあるようだ。
各地域の選管は対応に大わらわである。
最後の最後までハプニング満載の衆院選だがせめて「難産の子は丈夫に育つ」であってほしいと思うのは私だけではないだろう。

ホンダのスーパーカブ1億台生産突破に思う

2017年10月21日 | 日記
ホンダが同社の看板商品の一つであるスーパーカブの累計生産台数1億台を達成し記念式典を開いていた。
50年以上も前の話だが故郷の父親が乗り回していた原動機付乗り物がそう、このスーパーカブだったのでこの車種にはなぜか愛着がある。
最近日本では見かけることが少なくなったがアジア諸国での人気は根強く高いしシェアを誇っている。
ホンダの2輪車は4輪車に比べ利益率も高く長らく同社の4輪車ビジネスを支えてきた。
ということでついマッキンゼーが開発したPPM(ポート・フォリオ・マネジメント)という経営手法を思い出した。
PPMとは企業が抱える複数の事業領域を「市場成長率」と「相対的シェア」の2つをメジャーとして評価し全社的な資源配分の最適化を図るツールなのだが「金のなる木」「花形」「問題児」「負け犬」のカテゴリー名を興味深く感じたものだった。
現在のホンダの事業に当てはめれば「2輪車」は「金のなる木」、「4輪車」は「花形」、そして「ビジネス・ジェット」は「問題児」ということになろうか・・・。
ホンダの関連部署がPPMを意識し実践していたかどうかは知る由もないがいずれにせよ「2輪車ビジネス」と「4輪車ビジネス」、「航空機ビジネス」に関わる経営資源配分のあり方は同社の今後の発展に大きな影響を与えるに違いない。




日産自の「公表後も不正検査継続」に思う

2017年10月20日 | 日記
8日にこのブログで取り上げた掲題の不正検査の件だが驚くことに公表後も続けられていた。
我が国を代表する大企業において再発防止策がまるで実践されていなかったことになるのだが・・・、とても信じられないことだ。
直接の原因はやはり検査有資格者の絶対数不足なのだろうがさらにその背景に何かがあるのではないかと思う。
その一つはトップからの有形無形のプレッシャーだ。
同社はかって「コストカッター」の異名をとる外国人経営者により奇跡の経営再建を果たした。
同経営者はその後欧州に軸足を移したが依然同社のトップでもある、としたら氏の経営哲学は今も生きているだろう。
二つ目には当節流行りの「忖度」だ。
部下がもし「こんな話を上司に持ち上げたらいい顔をしないだろう」と考えたら確かな情報が歪められる可能性はどんな社会にも起こりうることだ。
世界的企業といえどもこんなことがないとは言い切れないだろうと思う。
ただ今回のように(不正検査の実態が)一旦明るみに出れば通常はすべてリセットされるはずなのだがそうはならなかった。
同社の病根は相当深いものといわねばならない。
250億円という当初の失敗コストはさらに積みあがってしまったのだ。