グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

ポスト安倍政権に期待されるもの

2020年08月30日 | 政治
安倍首相が突如辞任を発表後1日、官房長官が出馬意向を表明し大きな道筋が見えてきた。
恐らく火曜日の自民党総務会を待たずして事実上の後継者は明らかになるだろう。
さて後継者に期待されるものは何だろう。
先ずはコロナ禍の早期収束だが経済活動とのバランス、つまりブレーキとアクセルの微妙な使い分けに尽きる。
それと医療・検査体制の強化、特効薬の開発だが後者については過大な期待は禁物だ。
成功すれば儲けモノくらい、の感覚がいいのではないか。
安倍首相が全身全霊を傾けてきたという「拉致問題」「対ロ平和条約・北方領土問題」「憲法改正」についても何をどこまでやるのか、改めて目標再設定が必要だ。
党内とはいえ政権が変わったわけだからスクラップ&ビルドだって許容されるのではないか。
逆に安倍政権が残した負の遺産はキチンと精算することが求められるのではないか。
河井陣営に対する1億5千万円支出問題などは安倍首相自身が「説明責任が必要」と言明しながら結局何も行わなかった。
新政権も難題山積なのである。





首相の辞任記者会見に思う

2020年08月29日 | 政治
昨日首相は7年8か月にわたる政権に自らピリオドを打ち記者会見を行っていた。
連続在任日数歴代最長記録を更新した直後なのだがこれが本人の頭の中にどの程度重みがあったのか知る由もない。
先ず気になったのが普段は重用しているプロンプタが会場になかったことだ。
案の定、質問に立った記者の1人がその理由について尋ねていた。
プロンプタを使っている理由については「ほかにも世界の指導者が多用してる」とし、当日使わなかった理由については「直前まで原稿の推敲を行っており準備が間に合わなかった」と答えていたが手元資料はキチンと用意されていた。
一寸意地悪な見方だが首相の記者会見は従来から「官僚作文の演説」と揶揄されていた。
せめて最後の記者会見くらいは「自分の言葉で」を演出したかったのではないか。
そうそう、演説の中では「(総裁選には)影響力を行使しようとは全く考えていない。そうすべきではない」と述べていたが質疑応答の中ではたった一言だが後任人事に関与したい、あるいはしていくことををうかがわせるフレーズがあった。
本心はなかなか隠し通せないものだ。

大学のコロナ禍対応に思う

2020年08月27日 | 政治
文科省の調査によれば7月1日時点の国内大学の授業は対面と遠隔の併用が61%、遠隔のみが24%、対面を全面的に実施してるのが15%となっているようだ。
対面と遠隔の併用と答えている大学で一体どの程度の構成比率になっているのか内訳は不明だが講座数や受講学生数でカウントすれば圧倒的に遠隔の比率が大きいのではないだろうかという気がしている。
多くの企業や同じ学びの場である高・中・小などは以前の生活を部分的に取り戻しつつある(むろん100%とは言えないが)が大学は総じて復旧スピードは遅いようだ。
下期についても多くの大学が原則遠隔といっているようにこと大学にとって脱コロナ禍はなかなか難題だ。
可哀そうなのは大学生、とりわけ新入生だろう。
夢を抱いて入学を果たしたものの同級生との接点はなくキャンパスはクローズ、無論サークル活動もできない。
これで高額な授業料だけは納めなければならないとは・・・、本当に同情してしまう。
在学生を含め7人に1人は退学を考えているというのも無理ないことだ。
しかし次代を背負う若者にこんな状況が続くようではいけない。
人智を絞り出して何とかしなければ・・・、政治にとってやることは多いねえ。


百花繚乱のマスク市場に思う

2020年08月25日 | 経済
昨日ヤボ用で街中を歩くことがあったがいろんな店でマスク売り場が目に付いた。
不織布や天然繊維モノ、色合いも白色だけでなく黒色あり、柄物ありでまさに百花繚乱である。(笑)
形状だっていわゆるアベノマスク型は見当たらなかったがプリーツ型のみならず一時期はカラス天狗などと酷評されていた鼻筋に沿って縫い目のあるタイプが幅を利かせているようだ。
単体売りあり、ハコ売りあり、・・・で数か月前には品不足でパニック状態だったことがまるでウソのようである。
多くの事業者が「これはモノ(商売)になる」と踏んだのだろう。
何せ政府が全世帯に2枚づつ配布を決め血税を数百億円投入したんだからねぇ・・。
さてこれからマスク市場はどう変化していくのかねぇ?
カギを握るのは無論コロナ禍の収束、すなわワクチンの開発の可否なのだろうがこれとて不確定要素だからあまりアテにならない。
意外と「手作りマスク」がシェアを拡大していくのかもしれない。
というのも既製品では「サイズがイマイチ合わない」「(長時間かけていると)耳が痛くなる」という声が結構あるのだ。
ともあれこんなにマスクに脚光が当たるとは思わなかった。
今やマスクはファッション商品だねぇ・・・。

コロナウイルス対策分科会の議論内容に思う

2020年08月22日 | 政治
昨日のコロナウイルス対策分科会では「今回の感染拡大は7月下旬にピークを迎えた可能性がある」との見解を出した。
しかし自治体の首長たちは慎重な姿勢を崩していない。
たしかにいくら新規感性者数が減ったとしても感染者が存在する以上そこからクラスターが発生し、感染者が急増するかもしれないのだから首長たちが心配するのも無理もない。
分科会メンバーの中でもいろんな言い回しがみられるがその中でも「全国的に見てだいたいピークに達したというのが私たちの読み」という会長の発言は突出している。
余程GoToトラベル・キャンペーンの正当性を強調したかったのだろうか(笑)・・、たとえピークを迎えたとしてもまだ気が抜けないというのが全ての感染症の「肝」なのだからその点を補足すべきではなかったか。
もう一つワクチンの接種優先順位も検討されたようだがこれはいま検討しなければならない論点なのだろうか。
そもそもワクチンの有効性確認や副作用チェックの問題もまだ残されており使用可能時期さえ明らかになっていない。
ワクチンの配布順位などもう少し近くになっても間に合うのではないか。
個人的には感染防止のためのニューノーマル生活ガイドラインや業種ごとの運営マニュアルの精査・レベルアップが必要ではないかと思料している。
緩すぎることはないか、厳しすぎることはないか、欠落していることがないか、…タスクフォースの形でも構わないが精査を続けていただきたい。

またしても目詰まり・・・?!

2020年08月20日 | 政治
コロナ禍で売上げが減った中小企業に対しテナント賃料の一部を支援する制度が生まれた。
ところが7月14日(法律の成立は6月12日)から申請受付が始まったこの制度の給付進捗が芳しくない。
29万件の申請に対し実績は2万件、予算比では1%程度の給付実績というからやっぱり間に合っていないのではないか。
通常テナント賃料は月極の支払いだろうから売上減収が3月あたりから始まっていれば多くの事業者はすでに相当困窮しているはずである。
折角の政策も実効スピードにかくも問題ありとはねぇ・・・。
新聞等の報道によればまたしても「目詰まり」が起きているというがこれは一律定額給付金の支給手続きの際もさんざん聞かされた。
多くの申請で記載不備があって再提出ということも少なくないようだ。
申請者側の申請リテラシーもさることながら政府・自治体側の電子行政化、連携強化も大きな課題だ。
かって森元首相がITを「イット」を呼んで失笑をかったことがあったがインフラ環境は当時も今もあまり変わっていないのかもしれない。


米アマゾンの異端経営に思う

2020年08月19日 | 経済
米アマゾンがニューヨークなど6都市でクラウド人材などホワイトカラーを3500名追加採用するというニュースがあった。
成長を続けている企業ゆえ人材採用自体何も驚かないが意外だったのが新規採用者は原則出社制であって在宅勤務ではないという。
日本でもそうだが例のコロナ禍以降ホワイトカラーの在宅勤務が普及が進みオフィスの縮小が囁かれている。
ところがアマゾンの場合はコロナ禍は終息を見越しオフィスは拡張の最中にある。
アマゾンという企業はなかなかユニークだ。
同社の配当ゼロ政策は有名だ。
株主に対する配当はない。
配当原資は全て再投資に振り向け株主は企業成長の証である高株価を享受する。
それで現在のところ当たっているから凄い。
たしか起業当初はネット書店だったがすぐ音楽CDやら生活用品全般に触手を広げた。
今ではアマゾン・クラウドが稼ぎ頭になっている。
まさにGAFAの中でも別ルートの成長過程を辿っているのだがこういう企業こそ得体の知れないポテンシャルを有していると言っていいだろう。

首相の健康診断とその後の静養に思う

2020年08月18日 | 政治
昨日の首相の突然の健康診断受診が波紋を呼んでいる。
特に首相周辺からは「ゆっくり静養を」の声が相次いでいる。
健康管理は誰にとっても最重要事なのだから必要とあればゆっくり休んで万全を期してほしいものだ。
ただ首相は現在コロナ禍対応状況について(国会や記者会見の場で)タイムリーに情報発信を求められている最中であることを忘れてはならない。
首相自身も「節目、節目で」と公約しているのでまさかお忘れではないだろうがコトは「不要不急」ではなく「要」であり「急」である。
もし自身がその任に堪えないと思えば後任者に後事を託すことも考えるべきだ。
まさか健康問題を隠れ蓑にして延命を図るなんてことはないと思うがそうでなければ体調チェックと疲労回復が確認され次第速やかに職場に復帰し重責に立ち向かってほしい。
くどいようだが一刻の猶予もないのである。



GDP戦後最大の落ち込みに思う

2020年08月17日 | 政治
4-6月期のGDP成長率は年率換算でー27.8%と戦後最大の落ち込みとなった。
当該期間は政府が全国に非常事態宣言を発令し人為的に経済活動を抑えた時期なので数字そのものにはあまり驚くものではなかった問題は7-9月期の回復度合いである。
昨今の感染拡大傾向を見聞するにつけよく言われるV字回復は期待薄のように思う。
例のGoToトラベル・キャンペーンも賛否両論の状態だしGoToイートやGoToイベントなどはスタートのメドも立っていない。
それにコロナ禍の影響は旅行業界、飲食業界、イベント業界だけにとどまっているわけではなく広く社会活動全体に浸透しつつある。
政策担当者は単に景気刺激策に頼るだけではなくもう少し長い目で構造改革を推進すべきだろう。
聞くところによれば消費減税案、はたまた消費増税案も浮上しているようだが今消費税はどちらも検討すべきではないと思う。
消費税は高福祉社会に向けた貴重な財源だから容易に減らすわけにはいかない。
かといって個人消費に水を差す消費増税などこのご時世では論外だろう。

コロナウィルス感染拡大に伴う沖縄県への保健師・看護師派遣調整に思う

2020年08月16日 | 政治
今日厚労副大臣が沖縄県知事を訪問しコロナウィルス感染が進んでいる沖縄県への保健師・看護師派遣を約束していたようである。
沖縄県の感染状況を知るにつけ「とてものんびりした対応は許されない」と考えていたのでまずは一安心なのだが不安の種は尽きない。
ソフトパワーの強化は結構なのだがそもそも検査設備や症状別病室・ホテルなどハード系やハコ物は確保されているのだろうか。
それに今回保健師・看護師が100名ほど派遣が考えられているようだが即戦力となるソフトパワーも供出元があるのかどうか心配である。
今回のコロナ禍とも戦いは長期戦になるというのがもっぱらの噂である。
降って湧いたような災害に十分備えていた自治体など皆無ではなかろうか。
とすれば今回の特別派遣プロジェクトに協力できる人材量や期間はかなり限定的ではなかろうか。
ドロナワ式などと揶揄されるかもしれないがこれを機会に人を育てていくという要素も組み込まざるを得ないように思う。
それにしても対応が遅すぎた。
政府関係者の「先手、先手で検討していく」という言葉がいかに口先だけだったことがよく分かった。
「沖縄はまだ非常事態宣言を出さなければいけないような段階ではない」と言っていたのもつい先日前のことだ。
政治には先見性と大局観が必須であることをあらためて思い知らされた。