グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

税制問題を考える

2010年10月31日 | 日記
昨日の日経新聞を見ていて感じたことがあった。
企業の今年度上半期あるいは第2四半期の業績発表ラッシュだが思いのほか増益企業が多いのである。
増益理由はまちまちだが増益率も結構高い。
そんな中で今法人税の引下げが俎上に乗っているようだ。
そしてその一方で消費税の増税案も検討が進んでいる。
いつから政府はこんなに企業に甘く国民に厳しくなってしまったのだろうか。
法人税引下げ論者は「今のままでは(税率の低い)海外に流出し国内空洞化を招く」と主張するが海外流出の主因は法人税率ではなく為替レートではないだろうか。
福祉向上を目的とした消費税の増税は止むを得ないと思うが今さら法人税の引下げは必要ないように思う。
企業は内部留保増大に勤しむよりむしろ労働分配率の改善や新卒者雇用拡充などで社会的責任を果たして欲しいと思うがいかがだろうか。



不可解なJALの労使関係

2010年10月30日 | 日記
JAL労組が客室乗務員の容姿や家族関係などの個人情報を収集し違法にファイルしていたことについて東京地裁は労組に原告1人当たり1万円の賠償命令を下した。
驚くべきはJAL本体も当訴訟の被告の一員であり既に1人当たり22万円の支払いを表明していたことである。
どうも会社は労組のこの行為を承知していたようである(一部には加担していたとの声もある)。
これは一体どういうことか・・・、とかくJALの労使関係は理解に苦しむことが多い。
社員やOBに対する手厚過ぎる福利厚生も気になる。
よく知られていた社員や家族の搭乗優待制度は今はどうなっているのだろうか。
近くの医院の院長などは退職者に対する(健康管理面での)面倒見があまりにいいことに驚いていた。
JALがフツーの会社に戻る為にベタベタしていないフツーの労使関係構築が必須ではないだろうか。







事業仕分け再開に思う

2010年10月29日 | 日記
事業仕分け第3弾が昨日より始まった。
前回のように傍聴者が押しかける光景は見られず一時のフィーバーは沈静化したようだが中身は特別会計、相手にとって不足はない。
「スーパー堤防」などは400年かけて行うプロジェクトだそうだがいやはやスケールが壮大過ぎて評価不能である。
先日の奄美もそうだが毎年豪雨禍で数多くの犠牲者が出ている。
こちらの方は場所こそ事前に特定できないが必ずどこかで相当の被害が発生しているのである。
国交省幹部はこの現実をどう考えているのだろうか。
「スーパー堤防」以前にまだ他にやるべきことがあるのではないかと思うのは私だけではないだろう。
事業仕分けでひとつ考えなければならないことは当該事業で糧を得ている人々がいるということだろう。
官僚然り、民間事業者然り、彼らも生きていかなければならない。
単に「廃止」だけで物事は解決しない。
誰かがソフトランディング策を講じない限り事業仕分けの成果を享受できないのである、誰かが・・・。

どうにも腰の据わらない民主党(その2)

2010年10月28日 | 日記
昨日のこのコラムで民主党の企業献金受領再開方針について疑問を呈したところだがなんと党内の有力者でもある官房長官、外相からも異論が出ているようだ。
他党からいろいろ言われるのは当然だが自党から公然と批判が出てくるようではまずい。
派閥が水面下で暗闘を繰り返していたあの自民党でさえ党の打ち出した方針について党内から反論が噴出することなど記憶にない。
民主党はもう少し党の基本方針について調整と合意形成に意を尽くしたらどうか。
ねじれ国会のなかでその上党内ですら考え方がまとまっていないようでは話にならない。
蛇足だが政党も「多少の耐乏」を受け入れ「スモール・ガバメント」ならぬ「スモーラー・パーティ」を目指したらどうだろうか。
「国民のための政治=カネのかかる政治」ではないハズである。
もっともその為に有権者も変わらなければいけないが。


どうにも腰の据わらない民主党

2010年10月27日 | 日記
トロイカ方式とかでつい数ヶ月前に引責辞任した前代表、前幹事長の復活を企図した民主党の行動にあきれ返ったが今度は企業献金の条件付き受け入れである。
民主党は今後も全面禁止に向けた方針に変わりはなく「撤回」ではないとしているがこれは分かりにくい。
個人献金が進まないからさっさと「経済界に接近」ではかっての自民党となんら変わりがないではないか。
最近の民主党の動きを見ていると全く背骨がなく腰が据わっていないように思う。
今仮に衆院解散総選挙となれば間違いなく民主党は政権政党から滑り落ちるのではないか。
なにも民主党の09マニフェスト修正に反対しているわけではない。
ただ今回のようになし崩し的にウヤムヤにするのではなく国の進むべき道筋をあらためてキチンと提示してもらいたいのである。
民主党に切迫感がないことが残念で仕方がない。

議会に会期制は必要か?

2010年10月26日 | 日記
総務省が地方議会の会期制撤廃に向けた検討を開始するようだ。
以前このブログで国会の会期制について言及したところだが地方議会も同様で会期制など全く必要でないと考えている。
そもそも国民の生活に活動期間などあるはずもなく365日働き、消費し、家族を養っているわけである。
また企業だって役所だって基本的に通年制であり、例外は「海の家」「スキー場運営会社」位ではないか。(笑)
会期制撤廃には法改正が必要とのことだがデメリットは何もない、さっさと手続きを済ませ「年中フル稼働」を実践したらどうかと思う。
ついでに言えば定数削減も考えて欲しい。
時折県議会、市議会を傍聴するが居眠り議員の姿を目にするにつけ「本当にこれだけの議員が要るのだろうか」と疑問に思ってしまうのだ。
それはそれとして国会の定数是正問題はどこへ行ってしまったのか。
ほとんど全党が選挙公約に掲げているというのに・・・。(嘆息)

チリ落盤事故と人間の本質

2010年10月25日 | 日記
昨日NHKテレビが例のチリ鉱山落盤事故について救出された作業者へのインタビューを中心としたドキュメンタリー番組を報じていたので興味深く視聴した。
やはり事故発生は相当な衝撃を与えその後とてつもない絶望感に変わっていったたようだ。
それでもパニックにならず1日スプーン2杯のツナで我慢するなど統制のある行動を取れたことは驚くべきことであった。
「生きて愛する家族と再会したい」という強い動機と団結力がそれを可能にしたに違いない。
地上と連絡が取れるようになるまでの17日間生き延びたことはまさに奇跡だろう。
問題はその後である。
地上からいろいろなな物資が届くようになり家族とのテレビ電話が可能になると作業員の中でトラブルが起きるようになったという事実は考えさせられるものがあった。
得るものがあると今度は取り合いになったのである。
「なまじ遺産があると親族間で骨肉の争いになる」という定説を思い出した。
幸か不幸か我が家にはそんな心配はない。

半世紀振りの同窓会

2010年10月24日 | 日記
昨日は中学時代の同窓会が横浜であったので足を運んだ。
田舎(岐阜)の中学を出て今首都圏に居住するもの約20人が集まったが中には卒業以来の再会者もあって懐かしさひとしおであった。
さすがに年月には逆らえず外見は大きく変貌、昔の美男美女も形無しだが記憶力だけは衰えていない。
本人も疾うに忘れていたことをお互いに指摘しあうなどは同窓会ならではの光景かもしれない。
還暦を越えて現役で活躍しているメンバーが多いのも驚きである。
中には海外生活が日本の生活より長いもの、海外と頻繁に往復するものもいてそのエネルギーたるやまさに敬服モノである。
昨今若者の中で海外勤務を忌避するものが多いことを聞くにつけ複雑な気持ちに囚われてしまう。
さらに二次会でも美川憲一なりきり、秋元順子なりきりなどカラオケの腕前もなかなかである。
次回の予定も早々に決まったことはいうまでもない。


羽田空港国際化に思う

2010年10月22日 | 日記
昨日一番のニュースは羽田空港新国際ターミナルの開業であった。
何と30数年ぶりの本格的な国際線の復活だが私が海外に行くようになったのは成田開港後だったため羽田から海外に出かけたことはかって一度もない。
これからは羽田発海外行きが実現するかもしれないが神奈川県とりわけ羽田空港に直結する京急線の沿線に住む私にとってこれは歓迎すべき出来事である。
私事はさておき成田との問題つまり政府のいう内際分離原則なき後の両空港の一体化運営(住み分け)とは具体的に何をいうのだろうか。
通常時間帯は成田、深夜以降は羽田?、それとも長距離便は成田、近距離便は羽田?・・・どれもイマイチなのである。
ゆえに「一体的運営」などは単に行政の失敗を糊塗するだけの言葉ではないかと思ってしまう。
現に両空港の関係者は相手を100%競争相手としか考えていない。
双方とも「中途半端の感なきにしもあらず」だがそれはそれとしてお互いに切磋琢磨し共存していってもらいたいものである。

今、ハーバード式白熱教室が熱い(その2)

2010年10月21日 | 日記
マイケル・サンデル教授の白熱教室ブームに接し20年ほど前のことを思い出した。
当時私はIT企業の中間管理職だったが人事部からの要請で大学新卒者に対する採用面接をよく手伝っていた。
その時「当社を志望した理由は?」「学生時代に打ち込んだことは?」など定番の質問に対してては「立て板に水」だが一寸外れた質問をするとたちまち立ち往生する学生が多いことに驚いたものだった。
企業は何も丸暗記が得意な人材を求めているわけではない。
相手の質問に対し自分の意見を素早くまとめ分かりやすく伝えるコミュニケーション力を有した人材が欲しいのである。
そのためにこのサンデル教授が実践している双方向型指導法は極めて有効なツールではないだろうか。
もし多くの大学、高校が相も変わらず知識供与型教育に偏しているとすれば昨今の就職難の幾ばくかの責任は教育機関側にもあるといってよい。
皮相的な面接対策セミナーなどあまり役に立たない。
何もしないよりはマシだが。