グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

NHK経営委員会委員の退任に思う

2015年01月31日 | 日記

任期満了を迎えたNHK経営委員会の百田委員が退任する見通しのようだ。

百田委員といえばベストセラー作家としての顔のみならず首相と考え方が近い人物として知られるがそれ以外に選挙応援活動での過激な発言内容や出版物が物議を醸すなど話題に事欠かなかった。

本人は「たとえ(不偏不党をうたうNHKの)経営委員であっても個人としての意見発露は別」と主張していたようだが今回は自発的に再任を辞退したとのことだ。

今回の辞任劇で首相得意の思惑人事に綻びが見えたといったら言い過ぎだろうか。

もし長期政権を目指すのであれば余りに露骨な人事は控えるべきだしもっと時間をかけて取り組んだら、と思うのである。

 

 


ISILによる日本人拘束事件に思う

2015年01月30日 | 日記

ここ数日間日本全体がISILに翻弄されている、外交担当もメディアも、そして国民も・・・・。

国会においても重要閣僚が本会議や委員会を何度も中座し事の重大さを表している。

さらにこの事件は日本とISILだけの問題にとどまらず遠く離れたヨルダンにも飛び火した。

自国人を捕虜にとられているヨルダンにとってはある意味迷惑な話だったかもしれない。

テロ実行犯の釈放と日本人人質との交換が取引材料になって自国の人質は死に瀕しているいるのだから。

昔プロ野球の世界で三角トレードなる言葉があったが今のままでは一辺のない三角トレード、つまりヨルダン⇒ISIL,ISIL⇒日本だけであってヨルダンにとってはまるで得るところがない。

詰まる所どう決着するのだろうか・・・、我が国がヨルダンに借りを作ることになるのかもしれない。

それにしてもこの事件を一番苦々しく感じているのは誰あろう首相自身に違いない。

何しろ自身の中東歴訪時の発言が引き金になったのだから責任を感じていない訳はないと思う。

伝えられるように事前に拘束されている事実を把握していたとすれば尚更だ。

 


(振り込め詐欺、金融商品詐欺等の)特殊詐欺被害額500億円超に思う

2015年01月29日 | 日記

2014年に全国の警察が把握した特殊詐欺被害額が5年連続して増加、なんと500億円を突破したとのことだ。

連日テレビなどが犯行手口などをこと細かく紹介し注意喚起を行っているのだがそれでも被害拡大が止まらない。

一体どういうことか。

大きな要因は社会の高齢化・核家族化傾向と犯行手口の巧妙化があると思うだがそれにしても残念な結果である。

社会全般に対する啓発は今後も必要だが詐欺罪の罰則強化も必要ではないか。

たまたま今日の新聞が「ネバダ地裁がSECからの訴訟でMRIインターナショナル社に違法収益、利子、民事制裁金の合計約600億円の支払いを命じた」ことを報じていた。

「MRI側が果たしていくら支払うのか、支払えるのか」はまだ判然としない部分もあるが支払額次第では被害者の救済も相当前進するだろう。

我が国でも同様の法的スキームが持てないかと思う。

類似犯罪の再発防止のために最低限この程度の罰則強化は必要だと思うのである。


物価上昇は是か、非か(その2)

2015年01月28日 | 日記

今日の日経紙に「物価目標より名目成長目標を」と題するコラム記事があった。

全く同感である。

日銀は2年で2%の物価上昇目標を設定したが原油価格の急落により目標達成は道半ばに終わっている。

しかし原油価格急落は日本経済にとって大きな追い風である故物価目標にこだわることなく(物価上昇と成長を併せた)名目成長を政策目標とすべきというのが本コラムの主旨と理解している。

アベノミクスは初期の役割を終えた。

今までは日銀の金融政策のお蔭で何とか体裁を保ってきたがこれからはそうは行かない。

地方創生戦略もグローバル戦略はまだ「道半ば」まで至っていない。

安倍政権の命運は経済成長戦略をコアにしたアベノミクス・パート2の成否に懸っていると言っていいだろう。

結果次第では一気に国民の支持を失う危険もはらんでいるように思うのである。


横綱の思いがけない所作に思う

2015年01月27日 | 日記

横綱白鵬が初場所13日目の稀勢里戦で同体取り直しとなったことについて審判団批判を口にしていたようだ。

当然のことだが今度は協会内部で白鵬に対する苦言が持ち上がっている。

たしかに白鵬の気持ちも分からないでもないが審判団が「差し違え」を犯したわけではない。

相撲の勝負判定では「死に体」という用語もあるくらいだから同体取り直しという判定が増えるのもある程度止むを得ないと思う。

この件については白鵬は早々に矛を収めるべきだ。

それよりも筆者が気になったのは千秋楽白鵬の入場が遅れ土俵上で取組が行われている最中に入ってきたことだ。

千秋楽は「三役揃踏み」があるため一取組分早く入場しなければならないのだがこんなことは何の言い訳にもならない。

取組中に入場するなど戦っている力士にも、観衆にも目障りこの上ない。

横綱のこの行為についてはなんのお咎めもないのだろうか・・・。


山梨県知事選、甲府市長選結果に思う

2015年01月26日 | 日記

昨日山梨県知事選、甲府市長選があったのだがいずれも民主党系の候補者が大差で当選した。

民主党系候補が大差で、というのは自民党が候補者を擁立できなかったことが要因なのだが何故候補者を立てられなかったのだろうか。

山梨県といえばかっての自民党副総裁・金丸信氏の地盤であり金城湯池であったはずなのだが今日の状況は一体どういうことか。

候補者を擁立できないということは明らかに不戦敗なのだから。

党本部の言い訳によく「国政と地方選は違う」というが都道府県民の総和が国民全体なのだから今のように地方選での連敗が続けばいずれ国政に効いてくると思う。

自民党は先ごろの衆院選の結果にあまり驕り甘えないほうがいいと思う。

転落の時期が少しづつ近づいているのである。


物価上昇は是か、非か

2015年01月25日 | 日記

先日日銀総裁が「原油安により物価上昇目標は0.7%遠のいた」旨コメントしていた。

原油安のインパクトの大きさをあらためて感じたものだがもう一つ、「物価は安定していた方がいいのではないか」とも思ったものだ。

たしかに物価上昇目標2%を掲げる日銀にとって今回の原油安は想定外だったかもしれないが日本経済や日本国民の生活にとってはウェルカムだったのではないかと思っている。

脱デフレの指標として物価上昇目標は結構なのだが「何が何でも」ということもなかろう。

原油安のメリットを享受しつつ経済全体が回転していけばいいのではないか。

昭和48、9年のオイルショックの時に日本経済はどれほど困惑したものか・・・、昨日のように思い出す。

原油安は決して悪くないのだ。

 

 


大相撲白鵬の大鵬超えと逸ノ城、遠藤の負越しに思う

2015年01月24日 | 日記

横綱白鵬が千秋楽を待たずして早々に通算33回目の幕内優勝を決めた。

このところ白鵬の心・技・体の充実は素晴らしい。

北の湖理事長は「40回(優勝)を目標に頑張ってほしい」と評していたがまだまだ優勝回数は積み上げられそうだ。

ただふと思ったのは白鵬が強いということは裏返せば彼以外の力士が弱いということになるのではないかということだ。

おりしも次代のホープと目され人気者でもある逸ノ城、遠藤の今場所負け越しが決まった。

正直に言ってこんなコントラストはあまり見たくない。

白鵬の連覇もいいが若者の元気な姿も見たい。

力士当人の課題でもあるが親方など指導者の課題でもある。

関係者は是非とも発奮してもらいたいものだ。

話は脱線するが外国人力士の日本語マスター度は例外なく高い。

ヒーロー・インタビューに通訳がつくなど聞いたこともなければ見たこともない。

やっぱり部屋に住み込んで100%日本社会に溶け込んだ生活を送っているためか・・・。

引退後日本に帰化する御仁も多いようだが大相撲は今や国際化が最も進んだ世界である。

 


経済同友会の消費税17%提言に思う

2015年01月23日 | 日記

経済同友会が財政再建に向けて「消費税を10%にとどまらず17%まで引き上げることが必要」との提言を行った。

消費増税については8%から10%への引上げすら1年半延期したぐらいなのだから「果たして17%なんていつ実現するのか」という感じだ。

しかしごく最近北欧を旅行した友人の話だとかの国は20%を超える消費税(名称は違うかもしれない)率だそうだから結局我が国もそのあたりまで引き上げないとプライマリーバランスの均衡は難しいのかもしれない。

ただいつもながら思うのは「出ずるを制する」の観点がどの程度配慮あるいは真剣に検討されているかだ。

公費削減が年5000億円でいいのかどうか。

それに先日も取り上げたが所得や資産の「格差是正」はどう考えるのか。

10年後、20年後の日本の姿についてもう少し具体的なデザインが求められると思う。

「人口がいくらになるのか」だって重要なファクターだ。

いずれも単なる数字の試算だけに終わらないことを願いたい。

 


トマ・ピケティ著「21世紀の資本」に思う

2015年01月22日 | 日記

仏人少壮学者トマ・ピケティ氏の著になる「21世紀の資本」がいくつかの解説本も含め話題になっている。

大変な力作で全体に目を通すのはなかなか難しいようだが思い切って要旨をまとめれば「資本主義は放置すれば経済的な格差拡大をもたらす」といったらいいだろうか。

直感的に言えば私も全く同感だ。

税制他も諸々の政策によって格差是正を図るべきというのがピケティ氏の主張のようだがそのあたりも異存はない。

折しも米国のオバマ大統領が「経済格差の解消」を一般教書の中で強調していたが日本政府はといえばどちらかといえば格差拡大施策が幅を利かせている。

ということで野党第一党を標榜する民主党にとって「格差縮小」が格好の対立軸になりうるハズだが新代表はどう動くのだろうか。

民主党の頑張り次第で政府の方針も是正され、ゆくゆくは政権交代につながるといったら言い過ぎになろうか・・・。